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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2488] 昨日の足跡・今日の痕跡
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

涙の雨で濡れた地面に降った雨水で咲いた花のように僕の世界は小さく回りだした
僕の見上げる空から雨が降り出したのに気づいて慌てて
傘を差したけどよけきれない文の雨水が横殴りに僕を仕方ないくらいに濡らす

ちょっとずつ世界は動いていって
何かが今日も変わったのに その何かは小さすぎるから大きく変わったときにならないと気づきもしない僕らは平和な顔をして 少しずつむしばまれてる世界の現状に手遅れになってから嘆くんだ
だけれどそのころには僕らはその時代からいつか跡形も残らず溶けてゆくように消え失せる

つかの間の悲しみは永遠の悲しみにもなり僕らを悲しい色に染めて変容していく時代に足並みをあわせるように僕は生きる
毎日、毎日変わり映えのない世界の中で今日もため息混じりの時間の中で過ぎゆく時の途中で早く帰れることを待つ

雨は僕らの心を読みとったようになぜかやさしく心地よくやわらかい雨に変えて降らすよ

いつでも実は悲しくてでも隠して強がる 止まっては又回り出す淡くにじんだメモリー 霧の中に消えるように いつも思い出は記憶の 片隅に葬られるように 幸せも不幸なことでも 濁った目にはなにも映らない

ダメなものなんてないさ 目に見えたものそれが真実であればいい全てが終わりをむかえるまえに
かけがえのない1日はもう戻らない今日だから瞬間で気づいたら終わってたってなる前に
何ひとつ出来ずに 何ひとついえずに
この世界からサヨナラするまえに心を動かして出かけよう
無意識の向こうへと行こう 無気力な僕の広い背中を馬跳びのように飛び越えて

想像ばかりを抱え込んで夢は無謀なまでにどこまでも終わりなく広がってく
そのあまりの水圧に飲み込まれない力を少しずつつけて行くよ 心からあふれる本当の強さ 愛もまた輝く 此処で

闇の中形を持たない君の声を追いかけて時に見失う僕。

2008/05/05 (Mon)

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