詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
雪解けの切なさによく似た人
冬枯れの想いよ
空にのぼりそして煙り消えろ
悴んだ季節よ
季節はずれのヒグラシ
旅ガラスは行く先も告げず旅立つ
いつものことだという人もいれば
それを悲しむ人もいる
はぐれガラスよ
旅ガラスよ
気ままなお前の
旅はいつまで続くの?
僕くらいには教えてくれても良いだろ
もう僕だって理解のある大人なんだから
せめて次の旅にでる前に
教えて 伝えて
この世であなたが一人だけ愛すと決めた
けれど別れた
私だけに自由な旅のワケを教えてよ
またなにも言わずに旅立たずに
立ち止まるあなたの背中
帽子に隠れたやさしい素顔を
私だけは知ってるから ねぇ
孤独な風気取りの旅人さん
群からはぐれた狼みたいな
真っ黒いカラスの中で一羽だけ真っ白いカラスみたいな
孤独を自称する変わり者の旅人さん
教えて。
[前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁]
- 詩人の部屋 -