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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2910] 初恋はほころびの夢
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


初恋はほころびの夢で少しずつ ほころんでく
まるでそれは布切れのように もろくやぶれて

悲しい涙 ポロリ
膝におちて
ズボンやスカートに丸くついたシミがひとつ

少年少女は初恋に夢をみて そしてあっけなくやぶれて

涙流す

結果はいわずともわかるでしょ

人の好みは見えないからわからない
けれどいったらいったで悲しくなるのもまた事実です

だけどそうでもしないとわからない
あなたの気持ち
好きになった
あなたの気持ち

初恋はまたほころびの夢のようにほどけてく
糸くずになって心のクズカゴに捨てられても

ずっと忘れられない
あなたのことだけは
本気で好きだったから

当たり前だよね

まぶたあんなに腫れるほど泣いたのあなただけ
あれから何度も失恋経験したからかある意味で芯がつよくなった

私は 僕は オレは

どこか年寄りで
若い奴らしくなく
悲しいね

今は初恋遠く
妥当な人のとなり
笑いかけてる

愛は笑う

幸せの価値が時々ぶれるように揺れてはゆがむ

はかなき初恋の夢
ほころんだ瞬間を見たときから
僕はきっとおかしいんだ
おかしいんだ

ただ好きだったってだけなのにこんなに苦しくってあとあとまで引きずって来ちまうなんて

あなたに悪くて
いえなくて
ひとり 切なさにうぬぼれている。

2008/09/14 (Sun)

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