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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3213] 夜空の雲は目立たない
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][得票][編集]

闇の中の黒
目立たない イミない
それは互いに暗いから 黒はその中で暗闇に混ざってわからない

光の中のライト
目立たない ムイミだ
同じ色で同じ強さの光なら目立たないから
光の中に重なっちまう
見分けがつかない

だからちょうどいい幸せがいい
幸せを望むなら
ちょうどいい具合の幸せがいい
幸せを欲するなら

さらなる光や
さらなる闇を
求めている人よ
求めているのは
そのどちらでもない影の世界か
光がつくり出した影か
カーテンを閉めた部屋の中で眺める暗闇か
ぬるいな
君の不安や恐怖はぬるいよ
部屋があるだけマシさ
笑いな 笑いな

そんなんじゃいつまでも夜空の雲は目立たないし青空の中で白く輝く雲にはなれっこない
いくらでも部屋から明るい世界へ飛び立つ力はあるのに 素質は十分あるのにな
本当もったいない

人から秀でて
周りの色に溶け込まない独自の色をもつ色になりたいなら努力しな 言い訳ばかり並べてないで
いわば青空は人の世で
いわば夜空も人の夜で
誰かは夜空
誰かは青空を見てる
でもみんな夢を叶えた人も成功者も夜空を見てる
ただ頑張って青空が見れるよう努力した
だから同じさ 君と
あの人たちも絶望から這い上がったふつうの人だ
ただ違うのは努力しまくっただけ
人より苦しんだだけ
それだけの事さ

永遠の夢のシルエット
追いかけながら
眺めながら
今日もいすに座ってくだらない詩ばかり描いてる
誰かに見てほしくて
でも世の中に出す気など毛頭なくて
ただ描いてる
僕の苦しみや切なさ
つのる思いを見てほしくて
真実を伝えたくて
たとえ作り話でも実話でもたがえなく精いっぱい描くんだ

夜空の雲に成り下がらないように
ただ 夜の闇が濃すぎて消えてしまったみたいに浮かぶ雲に憧れをもたないように…

2008/11/30 (Sun)

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