詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
なんとなくなんとなく悲しいことがあったのに覚えているかと聞かれればそうでもないからたいした悲しみじゃなかった
それを裏付けるように別になんて事はなく吠え散らかした日々があるだけ
なんとなくなんとなくつづけて生きていた 当たり前な毎日をふつうというならまたなんとなくって言葉で片づけてしまいたいよ、できるなら好都合
昨日の続きで…昨日と同じように その手早い要領でがさっと見つからないような場所や保護色を使い例えば夕暮れの赤の中へ隠すとかする
なんとなくなんとなくで毎日が過ぎて行くよ
いつもなんとなくなんとなく過ぎて行くんだ 死にたくなるほど退屈に
そんな他愛ない当たり前すぎる幸せなこと皮肉るような幸せな言い訳ばかりしてる
あの頃の僕は今からすれば幸せだとかいう前に何より不幸だったんだ 気づいた瞬間はじけた
今 風に吹かれてる
風見鶏みたいにくるくる回りながら
今 体中で風を感じている
お袋のあの安らかな死に顔をもう一度思い出すとは思わなかった
自分にその死に顔重ねてみた 今日はもう寝よう
夜にやさしさもあたたかさもすべてまるごと食われる前に
いいじゃない
別に減るもんじゃないし
なんて都合よくいくわけもなく
もうすべてがなんとなくでうまくいくような気がしていた
それでもいいじゃない
先を見越した考えも必要だけれど
大切なのは今この時と闘うこと
見つめるべきはなんですか?
あなたにとって今という人生はなんですか?
意味はあると思う?
記憶の際まで考えたい
記憶の際まで考えさせて
きっとこの問題一生解けないから
きっとこの問題とは一生つきあってく事になりそうだから
答えがなんだとか言えない
汚れたままの心
きれいにならなくて きれいになりきれなくて
でも最後もやっぱりなんとなくですんなり僕になれる。
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