詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
今日もまたいつものように一日はこうして終わるんだね どんな一日だったとしてもさよならするのは悲しいものだからあふれる涙はいたしかたない
空を見上げれば誰もが無意識に思うだろう 今までさんざんいやでも繰り返してきたから
今日にさよならを告げなきゃと
もう二度とかえらない今日という時間が永遠に消えてゆくまで見送ろう
手を振ることはなくてもさよならと夢の中へ意識が吸い込まれてくまえに言おう
そうじゃなきゃ今日に出逢った事実やそこにいた僕が嘘になる だから言わなくちゃね、そうだろ?
本当はさよならなんてちっともしたくないけど
誰もが同じだと自分の中で暴れる感情をさとすんだ
少しむりやりに
湯上がりで 火照った身体を夕方の涼しい風にさらせば汗ばんだ身体もさっぱり乾くだろう
ふと気づけば夜空に見つけた一番星
なにが今日素晴らしかったっけ
なにを今日成し遂げたっけ
なんてどうでもいいのさ どうでもいいのさ
大切なのは少しずつ少しずつ夢までの距離をうめていくことさ 焦らずに
なんにもなかったように思える今日もちゃんと結果につながってゆく
つながってるんだ
黄昏に心をうばわれて
過ぎてゆく時間
プカプカ浮かぶ意識でもいいじゃないか
そのまま無意識の中で夢心地 幸せならためらいなく笑えるはず
夕暮れ 幻
もう何度となく見た景色さえ新しく鮮やかに昨日よりもずっとクリアに映る
さよならもうお別れの時間らしい 今日の日の僕よ…
小さく心の中で言った言葉が声になっていることにさえ気づいてない僕はただ星に見とれ月に酔いしれ
繰り返す先に待つすべての終わりにこわがることもなく布団の中へ 夢の世界へ
眠りから覚ます目覚ましが鳴るまで楽しい楽しい夢の中で一時待機だ
さよなら僕よ
明日また会おう
明日の僕はまた違う僕かな
でも
また明日会おう
それまでさよなら…
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