詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
ほら目を向けてごらん
確かに花は咲いている
枯れてなんかいないよ
昨日咲いた花は今でも
変わらない色と形で心に咲いている
大丈夫 花は咲く場所を選ばない
誰の心にも人を選ばず咲くんだよ
願いひとつで君の心にも
色をなくしたのは昨日か?
だったら昨日に何かがあるはずだ
だからそれを今から探しに行こう
記憶の旅へ 今出かけよう
こたえはきっとすぐに見つかるはずだよ
そのこたえ見つけた瞬間花は色づくんだ
鮮やかなその色は君が好きな色だ
未来の夢そのものだ
宇宙にぽっかり空いたブラックホールに飲み込まれた感情
孤独でいたいと嘘で口をふさいだ日々
心に鍵をかけて隠した真実を今 咲かせてごらん
咲かせて 咲かせて
花はなによりも花らしい運命
はかない命の滴
涙で色づく
悲しまなくていい
おかしくなんかない
君は鮮やかな花だよ
命あるもの皆美しい
君は生まれたときから綺麗な花だ
誰も疑う余地などないだろう?
花は花だって事
あたりまえ過ぎて
思い出というきらめく記憶の絵の具に花びらは染められ涙で笑顔はよりきらびやかに輝く
そんなちいさな希望忘れないで
きっと きっと
生きてきた喜び
歩いてきた生き甲斐は いつか君の目の前に降り立つはずなんだ
疑ってばかりじゃ信じることもままならない
真実は偽りを越えた先にあるものだから
偽りの臭いを放ってるものさえ抱きしめる覚悟で今 闇に刃を向けるんだよ
君が花だというなら
花のように散ってく運命さえおそれず夢に手を伸ばせ
世界の花という花よ
僕という花よ
世界に言い放つように自分に問い質す
それが果たして勇気かと
今ちょっと不信に思ったから。
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