ホーム > 詩人の部屋 > 甘味亭 真朱麻呂の部屋 > 夕子

甘味亭 真朱麻呂の部屋


[549] 夕子
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][得票][編集]


薄らいでいくぼやけた視界の中で
手探りにさぐる愛のぬくもり
空の色はキレイなだいだい色だといいな
暗闇の中で灯す明かりはとても小さく儚げで
まるでいつかのあなたのように
星の輝くキレイな夜にやさしく光を放ってた

泣かずにいられる
そんな愛を求め
笑っていられる
そんな毎日を探し
届いたのは理想とは程遠い退屈な日常
ため息ばかりのツマラナい日々


数え切れないくらいの悲しみに出会い
君をも泣かせてしまった僕は愚か者
泣いてる君を後目に僕はただなだめる言葉もなく
俯いて見つめていることしか…

君は君で
君でしかなく
この世界じゃとてもちっぽけな存在で
僕は君の
クラスメートでしなく
僕の中では偉大すぎて偉大すぎてとても近づけやしない

君の名は夕子
夕暮れのように
キレイな瞳をして
儚げで美しい
僕が初めて恋した女性
僕の名を夕子
呼んでくれはしないだろうか
たった一度呼んでくれはしないだろうか
無理だと承知で
頼み込む
ダメもとで
頭を下げる

夕子よ 夕子
僕の瞳に映る最もキレイな夕暮れよ
僕の名を呼んでおくれよ…。

2007/02/22 (Thu)

前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -