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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[950] 五月雨 (前半)
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][得票][編集]


夢もなにもわからないまま
僕の未来はひどく道を逸れた

放課後の誰もいない教室の中
窓越しかすかに聞こえる雨音
こんな日はなんだか悲しくなる

夕暮れ時の空の下
小石を蹴りながら帰る道
下を向いて俯いて
深いため息を一つ零した

答えにばかり拘りすぎて
気付けばいつも迷路の中
答えを探してさまよってる
だけど答えはいつも見つからない
それどころか現実は複雑になるばかりで
ため息ばかりを吐きだす
そんな味気ない日がずっと続いてる

どうしてだろう…
何してるんだろう…
何にそんなに怯えてるのか
何がそんなに不安なのか
怖いことばかりで
不安なことばかりで
どれが怖いとか
不安なんだとか
わからないほど
それはずっと胸の中で
日に日に増え続ける
この先も きっと
死ぬまで僕につきまとう

嗚呼、
まるで五月雨のように
僕の心に味気ない夏をつれてくる
聞きたくもないグチばかりを友は言う
そして今日も雨は降ってる
今僕がいるこの場所にも
心にだって
雨は降ってる
そして今日も昨日の残りのカレー
金属の味とカレーの味が混ざって
吐きそうになる
コップに注がれた水がノドをスムーズに通り抜ける

2007/04/17 (Tue)

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