詩人:あいく | [投票][編集] |
道すがら小学校の講堂から
送辞を練習する子供の声が聞こえる
私の周りではさしたる変化が
あるわけでは無かったのだが
時と同じに人もまた通り過ぎる
それを思わせられるこの季節を
少し恨めしくおもってしまう。。。
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嘘で隠すのってな
靴下のつま先の穴な
足の親ゆびと
人指しゆびで挟み込んで
隠す時といっしょぐらい
なんかモニョモニョして
ごっつ気色悪いねんな
いっそ裸足になれたら
って思うねんけど
やっぱり子供やあらへんし
体裁ってもんあるし
穴は隠して靴下はいとくねん
嘘って
なんかそんな感じ
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「貴方は全てが欲しいですか?」
「そんな全てはいりません」
「それでは貴方は何もいらないですか?」
「とても何も無しでは生きてゆかれません」
「だとしたら貴方は何を欲しますか?」
「一つでもいいから本物が欲しいです」
「では貴方が望む本物とはなんですか?」
「何が本物であるか私にはわかりません」
「つまり貴方はわからない物がほしいのですか?」
「ちがいます、じゃあ曇り無き目を
曇り無く真贋を見極める目がほしいです」
「けっきょく貴方はそれで満足できますか?」
「満足はしません、ただそれがあれば
後は自分でなんとかします
自分の力で。。。」
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人間の女の子に
恋をしてしまった悪魔は
人間になりたいと思い
偉い悪魔にお願いをしました
「僕を人間にしてください」
「それは至極簡単な事だ」
「本当ですか?」
「でも一つだけ条件がある」
「それは何ですか?」
「御前さんのなりたいものの中で
御前さんの一番大好きなものを
代わりに悪魔にすればいいのさ」
「そんな、、、、
それじゃあ意味が無い
何故なんですか?」
「悪魔の数を減らす事はできないのだよ
悪魔の数と沽券は下げてはならない
これは決まりなのだ
でも人間を悪魔に変えるのは簡単だよ
悪魔の超能力を与えれば
勝手に悪魔的振る舞いを取るようになる
そうすりゃもう立派な悪魔さ」
「他に方法は無いのですか?」
「ありはしないさ
でも御前さんも変わっているね
そんな簡単に悪魔になっちまうような
人間にだなんてなりたいとはね
で、御前さんどうする?」
人間になりたい悪魔は何も言わずに
首を横に振りその場を立ち去りました
どうです?悲しい話だと思いますか?
もしそう思えば悪魔の思う壺
悲しいとか、辛いとか、寂しいとか
そんな負の感情こそが
悪魔にとっては御馳走なのですから
でも人間になりたかった悪魔が
どうして人間にならなかったかは
考えないでくださいね
だってそれはとても悪魔らしからぬ
理由だろうから
悪魔の数と沽券は下げてはならないのが
きまりですから。。。
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金魚が一匹
背泳ぎしだした
なんか駄目っぽそう
やだなぁ、、、
何が嫌なのか?
人の業を思う
背泳ぎ金魚を
たらいに移して
隔離して様子見
ぐったりしてて
たまにヒコヒコ
泳いだりしている
辛いなぁ、、、
誰が辛いのだ?
人の業を思う
命の終わりの
近い事に気付いて
ようやく命を思う
金魚が何思ってるかは
わかりはしないけれど
でも、、、やっぱり
なんとか生きてて欲しいよ
一度かかわってしまえば
人間だからそうおもっちゃう
寂しいなぁ、、、
何で寂しいのか?
人の業を思う。。。
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昔は
鼻歌うたってて
人とすれ違う時は
鼻歌止めてもうたけど
最近はもう
鼻歌止めたりしいひん
この躊躇いの無さは
なんなんやろ
あまり考えたくは
あらへんけどね。。。