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安曇の部屋


[325] 白いドア
詩人:安曇 [投票][編集]

もう、二度と開けることのない白いドア


何度も自分に言い聞かせていたけれど

いざ、最後となると

心が痛い。




白いドアを開けると、いつも貴方の笑顔いた。


嬉しい時も、悲しい時も

喧嘩して腹を立てている時も


それは変わらなくて、貴方の見慣れた笑顔を見ると

私はいつも、体の力が抜けるんだ。


おかえり、が好き。

貴方が言う、おかえりが好きだった。



過ぎた日々は、簡単に思い出と呼ばれてしまうけれど

白いドアを前にして、私は泣いた。


もう、戻ってこない事を

痛いくらいに感じてしまったから。


泣いている私なんか、お構いなしに

白いドアは、バタンと音を立て

何も変わらすに、ただ同じ場所にいる。




誰かが開ける事を心待ちにしながら


白いドアは


ただ、そこにいた。

2006/09/17 (Sun)

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