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安曇の部屋


[422] トゲトゲ
詩人:安曇 [投票][得票][編集]

トゲトゲまとって私は歩く。

ぶつかる人にトゲトゲ刺さっても

ふん、と
トゲトゲまとったまんま


ぷんぷん、トゲトゲ

ぷんぷん、トゲトゲ


誰もがみんな避けて行くのに

あの子だけは近くにいてさ

何回トゲトゲに刺さっていても

いつもニコニコ笑ってくれた。



それでも、私はトゲトゲをまとう

あの子もいつかいなくなる、
そう思いながら


トゲトゲに弱さを隠して、

トゲトゲに涙を隠して


ぷんぷん、トゲトゲ

ぷんぷん、トゲトゲ


それでもあの子は変わらない。


何度も、何度も繰り返して

あの子が私にとって大切な人になって


初めてトゲトゲが悲しく感じた。


ごめんね、と
ありがとう、を繰り返すと


知らない間にトゲトゲは消えていた。


あの子は相変わらずニコニコ

私もつられてニコニコ


いつの間にか、私の大切は増えていく。

2010/09/28 (Tue)

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