詩人:空白 | [投票][編集] |
何かを
叫びたい
ご時世の中
私の趣味は
言葉拾い
文字通りの意味で
言葉拾い
あの名画の
落ち穂拾いのように
一単語ずつ
誰かの言葉を
どこからか
拾ってきては
パズルを
組み立てるみたいに
誰かを
何かを
揶揄して
皮肉って
モコモコとした
曖昧模糊な
行き先のない
イライラを
ぶつけるの
うろ覚えの
受け売りで
考えなしに
意味知らず
例えるならば
赤ちゃんの
覚えたてで
さぁ何に
ぶつけようか
今日の成果を
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足掻くのが
生き甲斐
上手くなんて
描けないから
面白いのか
完成品なら
気持ち悪い
挫けやすい
欠陥品だから
こだわりがある
探しているんだ
修理よりも知りたいから
隅々まで自分を
背中まで客観的に
存在意義
例えば自信
小さなものでも
強さになる
手触り手探り
取り敢えず
何とかかんとか
2歩3歩
ぬるま湯から抜け出して
ねぇ空は青いよ
乗った船を漕ごうよ
初めて上等
秘訣は挨拶
不安上等
平気は嘘
本音はいつも
真後ろにある
未熟だから
無理なんか当たり前
面倒なんか当たり前
問題解けない?落ち込むな
山積みなのは百も承知
ゆっくりやろうよ
宜しくね
楽勝は何か嫌だ
理想追い求めて
ルールの中で
連日苦しみ
老成するのはまだ早い
私たちはまだ
道の途中だからさ
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ピースを組み立て
ピースを崩し
パズルの面白さ
噛みしめて
パズルの難しさで
唇を噛む
少しずつ
数が増えて
いつか
無限を
越えそうで
有限なる
机の上を
砂時計が
満たしていく
楽しさだけじゃ
語れないのは
パズルの背景
難解だけじゃ
説けないのは
僕だけの
パズルじゃないから
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僕が
君の世界に
入るのは
7時半
その時間から
たった15分
本を読む
君の横顔しか
僕は知らない
1日の96分の1
そう考えると
おかしいね
僕は
君の名前も
君の声も
知らないんだ
知っているのは
君が乗る時間と駅
君が降りる駅
君が読んできた
本の名前と
君の学校
片手で足りる
君の情報
それが
君と僕が
重なる世界
僕が見てるだけの
少しの時間
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争いとある程度
逝こうと憩う
泡沫と薄氷
得体と獲物
主にと恐らく
価値観と勝ち負け
キチンときちがい
くたびれと下らない
結構と結局
此方と答えて
様々とさまざま
しかしとしかも
既にと全て
せいぜいと切望
そこでとそれでも
たぶんとただ
知識と違う
常にと次々
提起と定義
とにかく所で
内容と何故
日常とニュース
ぬかるみとぬるま湯
寝ぼけ眼と願わくば
後々と後程
吐き気と歯がゆさ
秘密裏と披露宴
不思議と雰囲気
平凡と変換
本当にと本音
瞼と眼
未来とみんな
昔と矛盾
明確と迷惑
文字化けと目的
約束と役割
勇気と委ねる
用意と要求
楽園と落選
理由と了解
累計と類似
冷静と礼節
路線と廊下
態と話題
あるようでないような
ないようであるような
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0=0
そこで
世界は完結し
そこで
世界は終了し
そこで
世界は開始する
何も始まらず
何も終わらないまま
そこでは
何もかもが
同じで
何もかもが
違う
一文字で
概念は
意味をなし
いくら書いても
意味は尽きない
誰にとっても
無価値で
ありながら
誰にとっても
至宝のもの
不思議と
思わない
不思議な感覚
いつも
そこに帰る
知識の帰巣本能
言葉にならない
安心と
言葉にできない
不安が
同じ皿の上で
待っている
真っ白な無垢さと
真っ黒な既存と
透明な明白さと
不透明な平等と
いつだって
答えにならないのは
その意味不明な
奥深さで
人を引きつけて
突き放して
無関心で
いられなくする
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空気に触れたら
僕の気持ち
関係なくなるからって
下唇を噛む癖
僕を無視して
誰かを
傷つけないでよ
僕はそんなこと
思ってないよ
そんな悔しさで
そんな悲しみで
僕は血の味を
初めて知った
唾液で腫れて
痛いんじゃない
空気に触れて
痛いんじゃない
言葉に埋もれた
世界が痛い
世界が憎い
だから僕は
君に
言われても
直せないんだ