詩人:るどるふ | [投票][編集] |
手を伸ばして
もっと
もっと
あなたはわかってない
私が見えてない
私の悲しみも寂しさも
そんなのじゃ包みきれない
だから
もっと
もっと
もっともっと
すべてを包んで
一つ残らずかき集めて
押し潰されるならせめてあなたの腕で押し潰して
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聞こえる?
この胸の軋みが
君が笑いかけるたび
君が冗談で「大っ嫌い」なんて言うたび
キリキリと
ミシミシと
僕の胸は締め付けられてる
小さすぎるその音は君には届かない
抱き寄せて
そっと耳を当てないかぎりその音は届かない
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君の声が聞きたいと
君の笑顔がみたいと
あぁやっぱりそういう“用件”なんだね
君との間を埋めるものはなにかって必死に考えたよ
それは信頼?
最愛?
想いやり?
思いきり?
君を追い詰めるくらいならいくらでも隠そう
いくらでも噛み殺そう
それは純愛?
思いやり?
優柔不断?
愚者の末路?
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罪には罰を。
罰には贖罪を。
贖罪には荊を。
同じことを繰り返す。
何度目かの過ちで失うものが
あなたをどれだけ苦しめることか。
知らないはずもないのに
また繰り返す。
また繰り返す。
また繰り返す。
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いつだってそうだ
なくなってから気付く
あんなに反省したはずなのにまた同じことを繰り返す
ちょっと重いから
ちょっと面倒だったから
手の届かないところにいったらまるで無い物ねだりのように
これは罰
大切になれて当たり前に甘えてたから
もう繰り返さない
繰り返したくない
もうこれ以上手放したくない
それがわがままだとしても
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朝の寒さにかじかんだ手
少し痺れた指先に自分の息をかけて暖めた
けど暖かいのは一時で
手の平についた水蒸気はさっきより余計に僕の手から体温を奪う
やっぱり自分じゃダメなんだ
君の暖かい手で包んでくれなきゃダメなんだ
ダメなのに
その手を振り払ったのは他ならぬ僕
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君が流す涙の一粒一粒を丁寧にすくいとって小瓶に詰めた
そしてその小瓶がいっぱいになるまで僕は両手であたためていた
君がいつか手をたたいて笑えるようになったらそっと君の胸に返してあげたくて
もう君に返してあげられないから
冷たくなったその中身を僕は僕の胸に流し込んだ
君の涙分重くなった僕の心
僕があたたかく生きれたら涙も一緒にあたたまるかな
君が残したたったひとつ
あたためて僕は生きていきます
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「最近なんか楽しいことあった?」
不意の質問に言葉が詰まった
えっと
え〜っと
え〜〜っとねぇ
「特にないねぇ」
素っ気なく答えた
けど心の中は素っ気ないどころじゃなかった
多分幸せってやつはこの答えの中に隠れてて
いや答えられた数がバロメータってわけじゃなくて
幸せじゃなかったってわけじゃなくて
もっともっと幸せになるためには「特にないねぇ」じゃだめなんだ
特になくたって何か一つ
何か一つ見つけられる努力
努力なんじゃないかな
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もう君とは思い出の中でしか会えない
十年後
二十年後
思い出の君は親父になった僕をみて笑うんだろうか
君はあの日のまま変わらず卑怯にも笑うんだろう
僕は笑えるだろうか
このクソガキがって君をこけおどしながら
僕は心から笑えるのだろうか
少なくとも今の僕にはそれはできない