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黒烏の部屋


[3] Requiescat in pase
詩人:黒烏 [投票][得票][編集]


独り帰路に落つ橙赤の

太陽の影を背に映し

あの子と一緒に燃やしてしまった

見慣れた文字に目が霞み

「ごめんね」と「死にます」と

死は死してなお 二人を分かつ


「嗚呼 あの子を救って下さい」




つらいつらいつらいつらい

この苦しみこの痛みを知るがいい

憑きて纏うは虚ろな疑念

足を引きずる黒き瞻り

「逝きたい」と それでも「生きたい」と

泣いて叫ぶはいつかの己か


「嗚呼 あの子を救って下さい」




去ねば其処は安息の地なるや?

畦に散り 散る彼岸花

生き別れた葉に手をとられ

あなた想い 流れる言の葉

「死なないで 死なないで」と

泣いて止めるはいつかの友か


「嗚呼 あの子を救って下さい」




落つる涙は 誰が為

2009/01/01 (Thu)

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