詩人:ユズル | [投票][編集] |
太陽はからりと照らして
いつのまにか 汗が落ちる季節
しゅわしゅわした みずが
恋しい 喉が いとしい時間
おいてかれてる さむい夢
てぶくろはいまだ 片隅に
優しさは つめたいほうがいい
わかってなんかほしくない
青い あおい 空に
浮かんでる きみの雲が
大きく 力強く ふくらむほどに
わたしの雲は ほら 見て
風に かきけされて
今にも 消えてしまいそう
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きらいだ だいきらい
とんがった言葉が降っている
あんまりうまくいかない
そんな程度の涙が降っている
優しいのはほんとうだけど
臆病で弱虫なものだから
それがふたりいるんだから
はかなくって繊細すぎて
それでもいくつもの涙を
互いの地面に降らせながら
今にも離れそうな手を
つないだままにして
臆病者はほんのすこしずつ進む
体温を確かめながら
不安定な夢をなだめながら
これってとても
素敵なことじゃないかな
とてつもない幸せが
二人をおそうから
わたしたちはいつも
泣いて手を繋いでる
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ピンク色 水玉 開いた
しずくを 弾いた
それが 少し 楽しそうで
ふと 泣きそうになったから
うつむいたら みずたまり
幼い瞳 こっちを見ていた
きらきらと うつした姿
なにひとつ 意味なんてない
望みすらない 人のかたち
憂鬱な 雨の日
振り払う 意識すらない
むなしいね
憂鬱な 毎日
変わりたいとも 思えない
かなしいね
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考えてもみたら えらく平和で
なんにもつらくなんかないと
思うには 思えるんだよ
街はきょうも 人で溢れて
きのうと同じような 時間を刻む
時間においてかれるとか
はたまた飛び乗るとか
そんなのはなくて ここにいるだけ
ああ 憂鬱な日々
古びた喫茶店
コーヒーに浮かべた思考
つながりのない淡い哲学
命ははかないけれど
わりといつまでも 続くらしい
あなたは幸せですか?
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てのひらは綺麗で
なんにも汚れてはいなかった
でもそれに意味があるのかは
わからなかった
遠く 遠くばかりを見てるから
道が 月まで届くみたいな錯覚
優しい人々の群れから逃れたら
あおあおとした草原みたいだ
羊たちは案外
つよい瞳をしてる
知らなかったでしょう
てのひらは綺麗で
なんにも汚れてはいなかった
でもそれに意味がないことに
ずっと気付いていた
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雲がのんびりとしていた
わたしはそれを見ていた
終電のベルが鳴った
わたしは急かされ走った
世界は どっちだ
どんな顔で迎え入れるの
正しい立ち位置はどこ
何にむかって飛び込めばいい
胸のきしみは無視して
走ったら靴がぬげて
雨が心を落ち着かせて
タクシーに運ばれた
世界は どこ
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澄んだ音のアルペジオ
光の粒がおどるよう
すべてのものには小さな
翼がついているみたい
そんなふうな夕暮れ
いたいけな星が目を覚ますまえに
君をむかえにいく
意味のない響きだけ
並べたいわけじゃないのよ
君なら 気付いて
変わらない 優しさも
日常の 理不尽も
愛しい ざわめきも
包み込むようなメロディー
君とさがしていた
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いつしか寒さは薄れていて
どうやら春が来たようだ
色づく景色
暖かな匂い
ぼくのところには訪れない
舞う蝶々に
願いを叶えてもらおうか
ばかばかしくって
泣いた
こんなんなら瞳を
開けなければよかった
だけど花は咲くのだ
美しいピンク
誇らしげな愛らしさ
ぼくの涙は
とどまるところをしらない
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せつない思いが ばくはつしそう
だから触れないで 甘い指先
許されないこと 受け入れたのに
いつも半端に 振り返るよわさ
おびえが 伝わらないといいな
ほっておけない 優しさは
森の中に しまっておこうよ
なみだだって 真夜中の魔法
思いをとげるとき それが
どういうときになるのか
予感はしている そして私は
それを望んで たぐりよせるの
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わたし ちゃんと 歩けるかしら
ゆううつな空に 言葉を零した
浮かんだまま 曖昧に消えた
未来って あんまり響きが
好きになれないの おかしいかな
晴れ渡るのは もう少し待って
まだまだ薄暗い 空の下でいさせてほしい
時間のバスに 乗り遅れてばかり
これが最後のだったら どうしようか
ありえないのは 変わらないもの
ときを越えて 理解したつもり?
わたし ちゃんと 歩けるかしら
ゆううつな空に 言葉を零した
浮かんだまま 曖昧に消えた