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ユズルの部屋  〜 新着順表示 〜


[307] 救い
詩人:ユズル [投票][編集]


とまどう君の瞳
言葉にならない 不安
大丈夫だよ 陰らないよ 君は
真ん中で 光っているよ

いちばん認めてほしい人に
否定されたような気がしているのね
かわいそうに 自分を守るための
優しい嘘なんて 可愛いものだよ
もう自分を 責めないで

手を伸ばして 光にかざして
怖くなって 瞼を閉じる
君のぜんぶ 愛おしくて
まるごと 受け止めてあげる

これは そうだ
君を救うための唄
そして
僕を救う唄

大丈夫だよ 陰らないよ 君は
いつだって 真ん中で
その暖かな色で 光っているから

2015/01/01 (Thu)

[306] 優しい風に陽気な足音を鳴らすような
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星が瞬くのが見たいとき
夜には雲ばかりかかっていて
眩しいのが怖くて雨に包まれたいとき
雲ひとつない青空がひろがっている
おいしいキャンディをポケットにいれて
食べたいときにはちがう服を着てる

人生なんて そんなものだけど

真っ暗がりの涙の道に ふと金星が輝いて
ぬくもりを諦めた瞬間に 振り向いたら 君がいる

理不尽で
奇跡的で
ありふれていて
繰り返しなはずなのに
わからないことだらけ
でもきっと わたしは
わたしのこんな人生が
けっこう 好きなんだ





2014/12/11 (Thu)

[305] 冬の桜
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吐いた息が 雲みたいに染まる
両の手 紅い指先を 絡ませて
澄んだ夜の空を 見上げれば
オリオンが 変わらぬ姿で
わたしを 見下ろしている
季節はずれの 淡い花びらが
うそみたいに 舞い散る
この瞳に 心に 焼き付けたいのに
人は 忘れてしまうのかな
時計盤を駆ける 針がとまればいい
どうか何処にも 辿り着かないで
この花びらの中で ずっと
触れるか 触れないかの距離で
願いごとは
空に架かる光に 吸い込まれていく


2014/12/01 (Mon)

[304] となり
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となりがほしいです
みんなつらなる円のうちのとなりじゃなくて
いち対いちの となりがほしいです
よくぶかいだなんて 今更です
頬をつたうこころの粒が かがやくように
ながいながいあいだ 願っています
こわがりでずるくても 真っ直ぐです
となりがほしいです
ただひとつの
そのばしょはわたしのもの

2014/11/19 (Wed)

[303] 一方通行
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ひとりきりの部屋
からっぽの部屋で目を閉じて
心を澄まして…


今日は穏やかに晴れて
運転席の君も嬉しそうに笑う
それだけで春みたいな切なさが
胸に流れこむ
わたしは眠そうにごまかしてるけれど

君が選んだ 歌が車内にかかる
その歌にさえ意味を探してる

さっきこっちを見たね
聞き逃したことはなんだった?
今の反応は間違えた?
あふれそうな若い想い

四つ葉のクローバーなんて
見つからなくたっていいよ
君の言葉 ふちがキラキラしてる
もうすぐ冬がやってくる
君とまた 明日も会えたらいいのに

帰り道は心地良い疲れのおかげで
少しだけ自然にいられて
このまま手をつないでくれたっていいのにな
なんて 夢の夢を見ているよ

ひとりになった部屋
からっぽの部屋で 目を閉じて
心を澄ませば いつも 浮かぶのは
シンプルな 願望
君と 君と 君と

2014/11/17 (Mon)

[302] ひとときのセンチメンタル
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このときを刻みつけたいという
ピュアで愚かな 微熱で
こころのシャッターを何度も切った
大切な 大切な もの
なにもかも忘れてしまう日が来たら
失くしてしまうの?
忘れても ここにいるの?本当に?
からだの真ん中 奥がきゅっとなる
尊い 儚い 儚すぎて くるしい
くるしくて 愛おしい



2014/10/01 (Wed)

[301] わたしの北極星
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ふたりの真上に 何億光年の光
瞬くたび 感嘆の息が漏れる
指を差す 星座を紡ぐ
物語に 想いを馳せて
くすぐったく 微笑む
すぐ隣に 星を見上げる顔
今夜だけは 触れられる距離
せつなくて とけちゃいそうだ
こぐま座のしっぽ
星が 滲んでる

2014/09/15 (Mon)

[300] 等身大
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投げやりな言葉を書き殴ったのも
繊細でとうめいな言の葉を散りばめたのも
ぜんぶぜんぶ あなたのその筆でしょう
これだって あれだって 大事そうに抱えたそれだって
ぜんぶぜんぶ あなたそのもの

2014/08/30 (Sat)

[299] みんなそう。
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ぎらぎらとした空気を
気まずそうに 振り払うように
からりと笑った あの人は
そんなに強くない
逃げながら 優しいふりして
本当は そうでもない

瞳が濁れば 世界はごみだ

不機嫌な一日が 始まる
明日も その明日も
その明日も

あぁ
澄み切った瞳で
わたしを見ないで
みじめで
死んでしまいそう

わかってる
濁っていく 心のままじゃ
明日も その明日も
その明日も
このままじゃ だめだって
わかってる
わかってるよ


2014/08/25 (Mon)

[298] 煌めく夜
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ブルーグレーの空に ごおごおと音を立てて
翼を広げた飛行機が飛ぶ あなたの真上
秋 落ち葉の上で輝く栗みたいな色の
その瞳を細めて まつ毛がゆらゆら揺れた

細かな砂のようにさらさらと流れたいときも
大きな青黒い波の音に うずくまる夜も
風みたいな距離で 寄り添ってくれた
それがとてもとても嬉しいのだと 伝えたいけれど
わたしの喉に 渦が起こって 声が出ない

時間がまた なにもなかったみたいに
そっと動き出して あなたの瞳は空から離れる
わたしは 恥ずかしくて 慌てて地面を見つめる
見惚れていました と いつか
打ち明けられる そんな煌めく夜まで

2014/08/22 (Fri)
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