この白い靄の向こう側にあなたがいるとしても小さな私は 息を潜めてほんの少し 触れるくらいよあなたの言葉や仕草は月から 零れ落ちた雫みたい私は 地面から見上げるのかそれとも空をただようのかさらさら流れた時間は迷子のひつじを運んでいて船のへりに腰掛けたあなたは遠く 輝いて 消えちゃうみたいだ消えちゃうみたいなあなたに 私は息を潜めてほんの少し触れるくらいよ
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