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快感じゃがーの部屋


[1527] 昇華
詩人:快感じゃがー [投票][編集]




『たのしければ、いい』
『おもしろければ、いい』

心が何を言う暇もなく。

目まぐるしく過ぎ去る
時間に追いつけず

ただ、袖に
しがみついているだけで

精一杯だった
少女時代

お遊戯みたいな恋でした。



『たのしければ、いい』
『おもしろければ、いい』

大人になれない男女が
ふたりだけの世界で

甘い言葉を囁いて
慰めあうだけの

愛情とは

似ても似つかぬ
青年期

ままごとみたいな恋でした。



捕らわれない
生き方をしたいと

嘆きつつ

社会通念の型に
ハマってゆくのは

結局、わたしも
常識に埋もれた

ありふれた人間の
ひとりだからでしょうか



けれど
願うのは、いつも愛

絶えず降り積もる
雪のように

誰かの温もりさえ
身に纏っていたら

強くなれる、と。

それは単なる
思い上がりでしょうか



これからの冬は
きっと厳しくなるけれど

つぼみは
色彩を生成してゆく


だから、わたしは
歩くしかないのです。

だから。

わたしは進むしか、ないのです。



2011/06/16 (Thu)

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