詩人:快感じゃがー | [投票][編集] |
補っても繕っても
何故足りぬ
何故足りぬ
偽っても強がっても
何故足りぬ
何故足りぬ
十二分に満たしても
やがて
腹は減りゆき、
愛も消化され
また
満たされない
乳飲み子のように
散々泣いて
喚くだけの一日
"何処に、そんな力を隠していたのだ?"
使い果たすは
本能
その為ならば本望
発揮するなら
今、この時で
それは
本当に他愛のないこと
あの夜
コンクリートに阻まれた
祈りは
ほら
ここにある
確かにある
渋滞の波に掻き消された
声も
いまここにある
確かにある
それでも
星の見えない
夜空なら
騒音ばかりの明日なら
障害のない道に
あったとして
変わらない未来、なんだろう
真価は誰にも定められない
それこそが、
揺るぎない
さあ
見破るなら
今、この時で
それは
本当に他愛のない全て
腹が減っては
戦は出来ぬ
また、愛も出来ぬ
恋も出来ぬ
月の満ち欠けに
支配された
世界で
足りない現実を
僻まないことだ
独り善がりの
戯れ言も
耳に入れてくれる者が
居るならば
それは
決して不幸などではない
と云えよう