詩人:トケルネコ | [投票][編集] |
水回りが不安 セロトニン不足
アジのフライとか特にいりまセン
ベッドが学生服 わりきれ六畳間
レンタル姉さん つんざくヒメイ
アノ道 コノ道 シヴシヴ人間
タバ コ キレ ヨル トビダ スイエ
ムゲン ナ ミキミチ クルマトカホ シトカ
レスとかしない日 グサッとくるレスポンポン
モナカとネコになぐさめリップス
もぎ試験 枝からちょんギルー
レンタル姉さん 今死亡
ようこそ山頭火 ウヂウヂ人情
タリナ イノウ カキアツメ テポイッ
マンカ イノサク ラ トビウツ ルオレ
レンタルシーサぁ まったり届かず
沖縄クーバク それメンソーレぃ
ウガ ンダノシ ンダヨル ニ
ダルビッ シュノ ウワキシ タアサ ニ
ボク モ イキテ タハ ズ
詩人:トケルネコ | [投票][編集] |
平熱の風が揺れる 美しい午後
シロガネの雲に掛かった青い帽子
フラットな花畑で戯れる蝶々と僕
息つく暇もない!ライオンに追い掛けられ、追いつかれて 振り向くと
ライオンは亀 外はまた雨
奇跡を起こせるミラクルな帽子
砂の上であぐらをかくライオンと僕
踏み切りに昨日の亀が佇んでる
朝から生ぬるいビール 夜に飲んだ何かの安定剤
もう ろうと 滲む 月夜に浮かぶ自転車と僕
もう どこへ 消えたの お気に入りの帽子
息つく暇もない!マントヒヒに追い掛けられ、追いつかれて 振り向くと
マントヒヒはバナナをくれた
奇跡を描けるミラクルな帽子
ジャングルジムに隠れた子供と大人 楽しげに交錯する二人の影
踏み切りは開いたままなのに 朝焼けを見つめる亀を頭に乗せたライオン
向こう側の逆光で誰かがバナナを手に呼んでいる
詩人:トケルネコ | [投票][編集] |
少年×少女
はみださないよう歩く二つの白い息
記憶は流れる谺 別離 友情
触れない胸 壊せないガラス
かすれゆく鼓動
青年×影
満たされない海 渇ききった枕
寝返る 裏返る 少女の象
触れなかった胸 今さらどこへ?
ほどけない鼓動
春×街
はみださないよう歩く溜息一つ
見えない風にただ散る花ビラ
乾いた空に舞う 風洞の谺
満たされた笑い 見知らぬ
春霞の中の声達
月光の真ん中に立つ 臆病なふりをしたピエロ
手を振る 振り返すピエロ
さよならとは言わなかった まだ 云えなかった
青年×少年
見えない風 ただ散り去くけど
もう足は止めない はみ出したっていい
応えはなくとも 谺だけでも
震える鼓動
電線×電線
漏れる息 長い沈黙
疑うような笑い
見知った ちょっと鼻にかかった
懐かしい喋り方
触れない声に また動きだす鼓動
見えない風に 浮かび上がる花ビラ
少女が振り返る 少年が手を振る
さよならとは言わなかった 云えなかった あの日
詩人:トケルネコ | [投票][編集] |
数えることを止めた日々 求めるフリも諦めた夜に
おかわりするだけの時の円卓で 僕らは頬杖をつく
観ることもない音色 識ることもない問い
飾ることしかできなかった心臓
微睡みの中の深海のウナギは 白く、どこまでも白く・・・ただ淡く
瞑い水底に横たわるだけの眸
祈ることすら忘れた時の円卓で
僕らはまた、少しだけ笑うんだ
さよならはもう消えて 朝顔が芽吹く嵐の黎明に
風の隙間の雷鳴の轟く樹々の狭間で
僕らはひっそりと産まれゆく
答えは月を掘り返し マダラな影を持ち上げて
太陽の風上に帆を立ち揚げんと 強く、どこまでも強く・・・ただそうありたいと
霞んでゆく秘密の日々 諦めるフリも疲れた夜明けに
誰もいない朝焼けの円卓で 僕らはそっと泣くんだろう
詩人:トケルネコ | [投票][編集] |
顔面が硬直する
舌先が痙攣する
唾に青が混ざる
涙が電気を帯びる
長々と屁をする
普通に、
股間が硬直する
睾丸が痙攣する
精に赤が混ざる
背骨が電気を帯びる
長々と射精する
やっぱり、
感情が硬直する
言葉が痙攣する
詩に嘘が混ざる
妄想が電気を帯びる
長々と排便する
当然、
今が硬直する
明日が痙攣する
明後日に昨日が混ざる
溜め息が電気を帯びる
長々とゲップをする
間違いなく、
恥骨が硬直する
小指が痙攣する
改行に毒が混ざる
スペースが電気を帯びる
長々と推敲する
どうしようもなく・・・
詩人:トケルネコ | [投票][編集] |
あいたいこと あいたいもの
おもたいもの いえないこと
いたむおもい うらみのこと
こどくのすな うばわれたち
はかないほし あばかれたし
あいたいもの とびらのうち
のがれぬこえ とびらのかげ
なきやむやみ あらわれるめ
あいたいこと ふるえるもの
ひとりびとり あいたいすめ
ふるえふえる ひとりふたり
くらいくるう うみだすのど
なきだすこえ しりたいもの
おまえのしき かたりつたえ
ききたいもの のどぶえさき
あたえるこえ よみのしじま
かたちなすし きたるべきし
遇いたい事 逢いたい者
重たい物 云えない事
痛む想い 恨みの事
孤独の砂 奪われた血
儚い星 暴かれた死
遭いたい者 扉の内
逃れぬ声 扉の影
泣き止む闇 現れる眼
遭いたい事 震える者
一人一人 相対す眼
震え増える 一人二人
喰らい狂う 膿みだす咽
鳴き出す声 識りたい物
お前の死期 語り伝え
訊きたい者 咽笛裂き
与える声 黄泉の静寂
形成す死 来たるべき死
詩人:トケルネコ | [投票][編集] |
空がけぶっておる
靴下がひとつ川下で揺らいでいる
名前のない犬が名前を欲しがって哭いておる
わしはただただ走った
行くあてもなく歩いた
こけつまろびつ眠った
宝くじの当選番号はわしの電話番号だった
夕暮れ時にそぅっと かけてみた……
わしがでた
わしがわしに云った
『なさぁたなゃ(核爆)』
チェーンメイルがその日からひっきりなしに漂着した
にちゃにちゃと嗤う漢がいた
わしはるんるん♪とスキップ♪しながら♪ぶん殴った
西からダンプが突っ込んできた
東から二宮金次郎の銅像を背負った二宮金次郎似の銅像が・・・
ここでフッと夢から醒めた私は冷蔵庫を開け、冷えたホモビデオを取り出すと
おもむろに側転をした
だから
だからなんだ
だからなんだと思うなかれ
これは
これはなんだ
これはなんだ何なんだ一体
(-_-)v
詩人:トケルネコ | [投票][編集] |
わたしがうまれたそのわけは
おおきな おおきな ツクシになること
はるってにおいをわけあたえ
ふゆってきせつにてをふって
やわらかいかぜをはこぶため
あたまでっかち つちをほる
あのこや このこにであうため
わたしがうまれたそのわけは
でっかい でっかい コケシになること
きもってこどもにいわれたり
うふっておくさまにいじられて
たんすのうえでのほうちぷれい
あたまでっかち くうをみる
あのこや このこも いらないと
淋しい夜にはぜひ貴女と
ツクシとコケシのツイストパーティ
推敲の余地なし
詩人:トケルネコ | [投票][編集] |
馬が 馬馬
ウマが合う
馬を呼んだら馬が来て
馬の背に乗り馬を駆る
馬は 馬馬
ウマい馬
馬の世話して馬食べて
馬が泣いたら馬なでる
馬や 馬馬
ウマと鹿
馬といったら馬がいい
馬の他には馬はなぁい!
馬はいつだって走ってる
馬は誰よりも走る喜びを知っている
犬より猫より人間より
蛸より烏賊より人参より
俺より何よりカステラより
馬が
産まれた 秋の日に
母が 逝った 次の日に
馬は苦しみ 父は泣く
笑うことすら見ぬ父が ただ震えて泣いている
俺は怒った 泣いてる時かと
俺は怒った 顎震わせて
馬はいななき 泡を吹く
今だ踏張れ頑張れと 叫ぶ言葉の虚しさよ
きっと助かる助けると あの日の母にも言ったはず
馬の瞳に水溢れ 父の腕が血に塗れ
死と誕生が交差する 冷めた大地と夕焼け空に
命の鎖が また交差する
馬が 馬馬
ウマる雪
馬が産まれて馬が死に
馬の墓標に馬が立つ
馬と産まれて星と生り
永遠の鎖上を走り往かん
詩人:トケルネコ | [投票][編集] |
十月の宵の口は 斜めに奔る箒星に溢れそう
見つめあう恋人たちのその影は ところどころに隙間がある
雑念と妄念は 石畳に響く足音に吸い込まれ、ただ…
夢見る詩人のレトリックに奪われるのみ
嗚呼、星の歳月よ
彼方のレールを曳いてきておくれ
その型崩れした深紅のコートを纏い
夜の帳を引くように
神無の冷たい月は 斜めに翻る山の稜線に隠れそう
言葉に架かる自分たちの誇りを跨いで
今日も一翼の羽を担う
今日も一翼の羽を担う
零れだした火の粉に 灰だけは浮かび上がりし
幻燈の謡