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神は全能の雨を降らせ 俺の右目を灑いでくれた
照準器の中の地雷原には夜の羊歯が冷たく眠っている
おびただしいバネ仕掛けの風が囁きかける
外の闇は管を吐き出し左目に接続された
モグリの弁護士が自ら腸をひねり出しては穹に論駁してやがる
テンとテン 物事には正しい順序が
0と1 そう街角のSeraphが教えてくれた
酸性の愛は下界に満ちている
オトナは全て了解済みだと オレに傘を差し出した
熱い管は女の秘所を焼く
鑑別所のアイコンが檻の中で云う事にゃ
鉄格子の先っぽに添え物のエデンが待っている?
少しだけ虹彩の景が抜けていく
少しずつ唇の輪郭が剥がれゆく
あの子は冷たい管に四六時中頭を犯られてる
髪を振り乱し、哀しみはイエローだと狂ったふりをする
TVは全知をひけらかし また世界を嘲笑った…
エンとエン 永遠には単純なカラクリが
100と0 それを見せつけた自殺したサル
粘性のヤラセは街中に満ちている
神サマは全て想定済みだと オレの視界を奪い去った
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紡ぐ事も罔いだろう
拡げる事も 担ぐ事も罔いだろう
ただ射つ事だけに証明されるだろう
上澄みだけの本性は 夕室の隅に透明に固まっている
手懐けた諸刃の弦は義指を絡め取り
その矢を長く長く燃やし
暗黒の地図を斜めに過るだろう
咎めの無い窮屈
人目の無い盗掘
まとまりの無い乾燥機の擬音は
その存在を彼岸の触媒に差し出すだろう
あざといコーデックの花が ただ一輪の森を焼く
生まれを秘めず その名を刻む ‐遺髪の賢者‐
私がただ悦びを知るために
今日を限る者 明日を見限る手
三面鏡に挟まる緘黙の仮面達
誰かが葉叢から観ている
誰もがそれを視ている
異空
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雑誌記者「ペペロンチーノね」
MAKISHI「初めまし‥え?」
雑誌記者「顔にペペ食いたいと書いてあるから。すでに注文はしといたから」
MAKISHI「…あざーす」
雑誌記者「三人前ね」
MAKISHI「へ、今日の取材二人だけすよ」
雑誌記者「備えあれば?」
MAKISHI「…憂いなし?」
雑誌記者「腹が減っては?」
MAKISHI「戦はできぬ」
雑誌記者「NO。取材はできぬ。今は二皿くらいは食いたい気分」
MAKISHI「…あなたが余分に食べるのですね」
雑誌記者「武士は食わねど?」
MAKISHI「高楊‥」
雑誌記者「割り勘ね」
MAKISHI「いや、それはあな」
雑誌記者「じゃ、早速今回の2ndアルバム『吠えホエール』のコンセプトについて聞かせてください」
MAKISHI「……昨今話題になってるじゃないですか。伝統のクジ」
雑誌記者「反捕鯨ね」
MAKISHI「…そう。俺らは、」
雑誌記者「つまりアンチアンチ捕鯨ってわけだ」
MAKISHI「うん。俺らは日本を代表し」
雑誌記者「サムライブルーときたか」
MAKISHI「え?あ、はい。まぁつまり」
雑誌記者「岡田じゃ無理だろと」
MAKISHI「おかだ?」
雑誌記者「やはりオシムか…」
MAKISHI「…その、外人どもに舐められてたまるかっていう大和だま」
雑誌記者「個人的には理解できるが、日本人の弱点を補うためにも必要だね」
MAKISHI「弱点…すか?」
雑誌記者「ズバリ、攻撃力。」
MAKISHI「はぁ」
雑誌記者「シュートは打たなきゃ入らないんだぜ?」
MAKISHI「ごもっとも」
雑誌記者「で、君の主張のゴールはどこにあるのかな?」
MAKISHI「いや、だから傍若無人な欧米の」
雑誌記者「やつら白人の強さは体格のせいだと?」
MAKISHI「欧米の…」
雑誌記者「NO!これだけは言っとく。彼らの強さの秘密は……」
MAKISHI「ひ、秘密は…!?」
雑誌記者「それは・・・・・・」
MAKISHI「それは・・・・・・?」
雑誌記者「最近どう?」
MAKISHI「…………」
雑誌記者「次作の構想とかも聞かせてよ」
MAKISHI「…次回は世界平和について、人種を越えた愛」
雑誌記者「卓球ね」
MAKISHI「ピンポォーン」
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きちきちの気遣いせんといてくださいよもぉ
風俗なんて行かんとです僕わ
夜のプロレスなんて興味ないですよはい
馬場てなんですか生きてる馬場て
見たくないかて見たくないですよ
なんなんですかコブラツイストプレイてSMですか
だから見たくないですよ馬場似の女なんて
顔じゃなくガタイと声がそっくりて余計ヤですよ
やめてください16文キックていたいですよやめて
なんすかバカになれてそれ猪木の台詞でしょまさか
やっぱいるんすか猪木どんな風俗なんすかマジで
顔は綺麗だけど顎だけはそっくりて素晴らしくイヤすぎますよ
それでヌケるんすかむしろこっちが奉仕てやっぱSMすか
Mの経験なんてないですよてやめて16文キックはやめて
はい行きゃいいんでしょ行けばんで値段はいくらなんですか
女王役のブッチャー次第て俄然興味が湧いてきましたよ僕わ
長州はいるんすか長州はえっ長州はいないんすか長州はいないんですねはい
ところでその手元のマスクはなんすかてやっぱ僕用ですか一枚3000円て
プレイ中に取られたら罰金制すかはい一回300円は良心的だと思います
じゃあ行きますかどこですかそこはオーサカですかまたえらく西国ですね
こっからですと車で半日かかりますよて関係ないですよね分かります
とりあえず向かいますけどとりあえずそのマスクは脱いでくれませんか
とりあえず後ろの白バイがさっきからうるさいもんではい
てやめて運転中に16文キックはやめて目頭に水平チョップとか嫌
分かりましたよ被りゃいいんでしょ僕も被りゃあほんとに被りますよ
やばすぎでしょこの画どうみても強盗ですよ白バイ3台に増えてますし
耳元で叫ばないで元気ですよある意味僕ら元気すぎますよはいはい元気元気
窓開けないでそんな身を乗り出さないで聞こえませんよ白バイには
どーすんすか吃驚して一台こけちまったじゃないすかあの警官道の端から消えましたよ
マスクつけてるから大丈夫て日本の国家権力舐めすぎでしょ
だからそんな身を乗り出したら僕がカーブでもないのに急カーブきったらどうすんすかこんな風に!
あ
っ落ち
た
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「俺、ここで(豆を弄りながら)折った筆をニ穴ダブルブッキング」
たまにソーダで喉シュワシュワするの好き
またはウィスキーでカァーッて焼くのが好き
↑そうやろが↓ この辛気臭い詩なんぞ書きやがりやってけつかって
娘をよこしなさい、いい加減その娘を半人前に育てたろかい
グリニッジポイントで裸になる パンピーとはこのことか 無念
いかがわしい事コトブキもなし ヨーソロ ナンマンダブ 珍念
ヘロー、アナタ死んでますか?
腕切ってマスかいて朝の危篤占いで死相がでてますよ(シュワシュワ)
ラルク アン シエルのHYDE
バッコーンていわしたい
なんかバッコーンて(オレがあの顔に生まれてたらいつかバッコーンていわされたいと思うもん)
言葉は無限大やね
ドブロク玄界灘やね 白波が激しすぎて すぎて 杉田
ターヘル アナ トミアのGENPAK
シャリーンていわしたい
そこそこシャリーンて(オレが解剖死体ならもちろんシャリーンて刻まれたいと思うかって?)
『この白球に全てを賭ける暗夜』
トシオ・タモガミがあらわれた!コマンド?
称える
崇める
批判する
→とりあえずJOYをしばく
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無味+無臭=パブロッティ
クンニ グルグル グングニル
サクラメントに御蔵入り
チョコ・サンダースが仮の名前
パパはプルプル散っちゃって
マグカップに針通す 65才の変態気攻師
中ニの風呂場で経験す 剥けたキトーの禿しさよ
無限並木に迷い込み 遅い朝食かき込んで
チンカスくわえて角曲がりゃ きっとあの子と出会えるさ
ラリラリラ〜ラ〜 たまに乳首が痒いのはナゼ?
ラリラリラ〜ラ〜 クララが立ったのは何故?
クララが15で家出したのは何故?
クララが16で妊娠したのは何故?
クララが幼児虐待するのは何故?
その全てを背後で笑って見てたハイジは何なの? ナンナノ??
俺は知っている
閑かなアルプスなんて幻想だ
平和なスイスなんて嘘っ八さ
あそこはナマハゲの故郷なんだ
毎年秋田に来るのは地下で繋がってるからなんだ
だからヒトラーはアルプス経由で秋田に逃亡したんだ
ナマハゲの一人は実はアドルフ爺ちゃんなんだ
今じゃ歯も抜けて白内障を患ってるんだ
秋田人はみんな知ってるんだ
岩手人はそれを執拗に探ってるんだ
秋田美人はみんなアドルフ爺ちゃんの血が入
「俺、ここで(首を振りながら)筆を折る」
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どこからともなくやってきた世界
美しく紐解かれた世界の果てで
人間神話のプラトンが身を投げる
人面野獣サジタリオ
松明かざして弓を引く マングローブの月の向こう
ほとばしる谺の稲妻 カガる過程は少年少女の胸を打つ
レッドバルーンはフワリと割れて れぞんでーとる儚く散らす
看る診た魅せる見渡す限りの悲恋のヘーゲル
我ら至って徒の塵灰
ずっと人間
ずっと墓石
小人のパレードに夢うつつ銃声
ひどく焦がれた電気椅子の犬
言葉は此処に クジラの背に 跨ったままフリスピーでポン
ほとばしる子猫の息遣い 大正初期に世界が丸まる音がした
(クシュ)
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焔の夜
俺は夢を見る
看守達は鉄を焼いている
長い罪人の列が霧に埋もれ、口を窄めた赤子が側溝で死んでいる
無数の手が指先がマンホールから突き出、昨日の綾取りをしている
絲は今にも千切れそうな音を紡ぎ
赤い海瀟が孤島の影を攫い往く
そして、
頭蓋の奥では七色の蚓の輪が拡がる
明日は火の刻
言葉を持たない虫達が鳴く
明日は外の刻
顔を犯られた瀕死の処女が啼く
明日は無の刻
教会の鐘が遥か雪原に谺する
終わりは娘が拾う骨
始まりは気のふれた野犬の慟哭
明日は徒の刻
それでも胸の短剣は秘かに震える
流れる川
流れない棺
青い薔薇たちが湖面を覆い、星はもう零れてしまった…
焔の夜
俺は夢を見る
またヒグラシが誘うままに
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相変わらずそこは風が烈しくて、ツツムラさんは飛ばされないよう
地面に火箸を差し、目に砂が入らないよう顔の前にビニール傘を掲げて
ゆっくりゆっくり段々畑に近づいていったそうな。
聳えるような段々畑の一番下に着くと小さな丸い立て札があり、そこにはこう書かれていたらしい。
【見ぬ目が見、嗅げない鼻が嗅ぎ、聞けない耳が捉える真実の嘘とは何か?】
ツツムラさんがモミアゲをいじりながら、目を輝かせていると
傘から猫に戻ったビニールがふと足元を見て、子供のようないくつもの足跡に気づいたらしい。
『あいつらだ!ボク達より早いなんて‥時のトロッコを使ったんだ!!』
そう叫ぶと同時、頭上からカラスのような、虎のような、はたまた双角のユニコーンのような鳴き声が谺し、
気づけば周囲は真っ青な闇に閉ざされていたそうな。
(まさか、ベルベリまで……)
そうツツムラさんは呟くと、急いでポッケの中の火の精をつまみ出し
ビニールにも手渡すと、一緒に飲み込んだ。
すると、一瞬にして朝焼け色の炎に包まれ二人は夜の砂漠から消えたそうな。
『危なかったね』
ビニールは炭色のゲップを喫茶店中に吹きかけ、小さな肩を震わせていたが
ツツムラさんはじっと真っ黒になった絵を険しい顔で見つめていたらしい。
そして深い深い溜め息をつくと、今日は店仕舞いだと椅子を片付けだした。
『あいつら、大丈夫だよね?トロッコもあるし。』
そうビニールが訊ねても、ツツムラさんはずっと無言で
最後に壁の画に布を被せると、屋根裏部屋に静かにあがっていったそうな。
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地図にはない辻の喫茶店にはアヒルの親子の看板がかかっていて
夜の早いうちに閉店し、太陽の真っ赤な欠伸と一緒に店開きをするそうな。
椅子は全部で12脚。花瓶や本はないらしく、壁には一面様々な色彩の絵が飾ってある。
客はといえばたまに近くの鉱山の小人達がやってきては、
しばし座席で居眠りするぐらいで、メニューはいつだって埃を被ってる。
ツツムラさんはそんな喫茶店の気のいいマスターで、愛猫のビニールと一緒に
少ない客をいつも日溜まりの席で待っている。
ある日、段々畑の画を観ていたビニールが突然叫んだそうな。
『案山子がいなくなってるよ!』
ツツムラさんは小人との会話を止め、慌てて飛んできたそうな。
砂漠の段々畑は相変わらず枯れていて、そのピラミッドような
巨大な畑の頂上にいつもいるはずの案山子が、確かにいなくなってたらしい。
こいつはまずいと、ツツムラさんは困った時のいつもの癖で
立派なモミアゲを指に絡めたり引っ張ったりしていたが、
小人達がそそくさと席を立ったのを見て、意を決したそうな。
『あいつら抜け駆けする気だね。』
ビニールはそう言うと、店を出て走りだした小人達を細い目で睨んだ。
ツツムラさんは暖炉から錆びた長火箸を抱え、火の精を少しポッケに忍ばせて
傘の形になったビニールを掴むと、段々畑の絵の中へ飛び込んでいった。
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