君は急いで家を飛び出し強い陽射しの下キラリと涙と汗を光らせ走ったその涙と汗は灼けたアスファルトに落ち空へと昇った昇った涙と汗は君を少し高い場所から追っていた僕の場所まで届いた途中、見慣れた色の歪な鉄の塊が君の涙腺を刺激して君はその場に座りこんだ僕は君の右側に降りそっと君の肩を抱き髪を撫でながら声を掛けた。大丈夫だよ僕は此処に居るよ。だから泣かないで。
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