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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[1374] 彩り百景
詩人:どるとる [投票][編集]


長いような短いような不思議な夢を見てたのさ
ぼんやりとした浅い記憶だけが胸の中残ったまま
僕はゆっくりと上半身から起き上がって
カーテンを開き窓を開ける

風に抱かれて
空に雲が流れて
鳥はその翼を広げて

何気ない1日という景色の中に
僕は見てるよ
どんな名画よりも素晴らしい芸術的な場面を

扱いをあやまって触れただけで壊れてしまうほどのやわい命を目の前にして僕は
その人を最後まで愛す自信を持てるかな
揺れ動く時の中で
何度でも季節は移り変わって
そのたびに僕も歳をとって

ほんのささやかな
日常の風景には
何よりかけがえのない
輝きがあること
誰より知っている僕だから今日も少しくらい悲しくても笑い飛ばせる

日常の中に隠れた
百もの 美しい景色
無限にもある色彩で彩られた僕の毎日

おれんじ色の空に
ふと目を向ければ
うまい具合にほら
沈んでゆく頃合い

さよならと手を振り
大人気なく泣いてみても何ひとつ得るものなんてないのに
その無意味さの中に輝く光こそ最高の贈り物と信じてる
そんな僕が今日もここにいるよ

夜に包まれる街が
悲鳴もあげずに
身をゆだねるように
しかるべき運命(さだめ)に今日1日を明け渡し新しい夜明けを受け入れる
そんな変わらない毎日が僕の宝物
だれにもあげられない 価値ある宝物。

2010/05/09 (Sun)

[1375] 
詩人:どるとる [投票][編集]


悲しくって
切なくって
何も言えなくったその時僕のほほを伝う涙と電信柱の影

いつものまぶしい朝
それも通り雨が去るように
部屋の時計が半周して
夜になりました

ビデオを見ても
何をしてても
ぬぐえない
影の隣に座り
涙の種を抱く僕は
悲しみの花が咲くのをおそれている

幾千もの星の中に
輝くすべ 探して

悲しくって
切なくって
今すぐにでも逃げ出したくて
それでもあり得るすべての逃げ道はふさがれて
ただ涙があふれ
電信柱の影がなんの意味合いもなくのびる夕暮れがそこにあるだけ

そこにあるだけ。

2010/05/11 (Tue)

[1376] 
詩人:どるとる [投票][編集]


走りつづけてこのままどこへ行くんだろう
無情なほど道は続く
時として僕らは生きていくことからも逃げだそうとして
夢も希望もいらなくなる そんなときがあるんだ
でも続くこの道の先に待つ何かを信じているからこそ まだ僕は立ち上がって歩き始められる

果てから果てへと

まだ知らない場所からさらにその先へと急ぐ
どこまで歩けば答は出るのか
きっとその先にある道に答はある
だから永遠にも続くこの道を僕は歩き続けるんだ

走りつづけてこのままどこへ向かうのか
自分でも時々わからなくなる
でも歩き続けるこの道
その先に夢を描いたりしながらも常に消えない無情がほら出しゃばるから
僕は肩を落とすのさ

道の上に人がいて
その人の上には空があり 僕らは空と大地に挟まれて生きてる
そんな構図を不思議なアングルで眺める
そんな日々は当たり前に今日もほらここにある

道は生まれ
消えたりもする
折れ曲がったり
分かれてたりもする
でもどこへたどり着いてもすべては僕の一存
誰のせいでもない

だから道は続くよ
間違いでも正解でも
そこに道があるかぎり何ひとつ後悔はありはしない

選んだ道の上に
しかるべき答があり
選んだ道の険しさだけぬかるみにはまる

それがこの世界の縮図
曖昧に受け入れていこう。

2010/05/11 (Tue)

[1377] 夜の声
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僕は迷子のように
過ぎ去る日々に置いていかれて
ただ泣きわめくだけしかできない無力な人

真夜中に星が流れる
そんなロマンにあふれた 夜はあれど
そんな当たり前を幸せに思える心が足りず 僕は気を紛らすものさえなく またも迷子

右も左もわからない
この真夜中に
切れ切れのか細い声がかすかに聞こえたら

どうか 抱きしめてほしい
つよく やさしく

夜の声に耳をかたむけて
迷子の僕を導いてほしい
この夜に夜明けを呼んでほしいよ。

2010/05/12 (Wed)

[1378] 心と心で
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身震いするようなこの淋しさに救いがあるならば
今すぐにでも誰かに抱きしめてほしいな
終わらないこの夜から連れ出してほしいな
心を心で 包んで
不安にならないようにしっかりとこの手を握ってくれる
そんな人がいたならいいな

雨はやませようとしてもやむものか
降り止むまで待たなくちゃ雨はやまない
無駄な願いは無益な時間を生む
だから無意味な願いはせずにずっと雨宿り

この街の気だるさに
この街の厚かましさに
終わりはない
この街にいるかぎり
この街はずっと同じだ

でも僕は知ってるんだ
そんな街にも君という希望がいること

悲しみは消えない
切なさは落ち着かない
それでもそれでも
僕は進むんだ
心は心でしか救えないこと 知っている君が僕を抱きしめてくれるから

いらない苛立ちは心と心で 打ち消しあい大事な思いだけ 積み重ねて 輝いてゆこうね
少しずつ少しずつ
おしまいの時が迫る中 僕ら ちゃんとした生きる意味を探し当てて いつか 胸を張り 生きていること
世界に叫べるまで
僕の旅はずっと終わらない
磨けば磨くほど輝く心には完成形なんてない
だから 心と心で探し当ててゆく 新しい道を その先の扉を
僕らなりの答を。

2010/05/12 (Wed)

[1379] ピアノソナタ
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生爪はがすような痛い思いもたくさんしてきたはずなのに
今の僕 どうしてこんなに責められてるんだろう 立場は危うい

常識という名前の壁に囲まれて
悲しみという名前の雨に降られて
都合のいい言い訳かもしれないけど愛という名目で僕は癒されたつもりさ いつも

電車が走り去るのを眺めるように
時の波がおだやかになるまで 荒々しい場面を 見て見ぬふりでやり過ごす
そんな日々に
そんな僕に
何を願えるだろう
何ひとつ 救いはない

だけれど わかってほしいことはいつも心の中にあるのさ
戯れに奏でるピアノのようになんの意味もないけれど 僕は涙で ちゃんと返事をしているのさ

ああ 悲しい場面は目をつむってるうちに終わったよ
もう目を開けても大丈夫だよ
誰かの声が聞こえた
こわくても悲しくてもそんな場面を目をそらさずに見る人
僕みたいに逃げちゃう人 たくさんの人がいる中で僕はいつまでも悲しみに背を向けたまま

何を 言いたいのか
何が したいのか
自分でも時おり わからなくなってしまう
こんがらがる 思考

立ち止まる影をただうつむきながら 眺めているだけで汗もかかず頑張った誰かの隣ですずしい顔もできる
いたずらに時を流してしまえばそこにはただなにもない平地が続くだけ
太陽と月が交わる
朝と夜が入れ代わる
そんな毎日がなんの変化もなく続くだけ

ふるえる指で鍵盤に手を添えて 何を弾こうというんだろう
悲しみのうたかな

雨に濡れながら
雷にうたれながら
ただ僕はうたう
名前のないうた

だからさ わかってほしいことがいつも心の中にあるのさ
弾けもしないピアノ弾くようになんの意味もないけれど 僕は涙で 思いを語るんだ

悲しくて悲しくて
何も言えないでいるけど 押し黙るもどかしさは僕がいちばんわかってるんだ

だから僕は誰もが弾けるピアノがうまく弾けない。

2010/05/12 (Wed)

[1380] 風に吹かれて
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誰かと相成れなくても
僕はひとりぼっちでも
生きて行ける
今までだってやってこれたから
強がりと自信をはき違えながらも
風に吹かれて
踏み越える力を持つ

花は咲き
いつか散る
そんな運命すら
まるで無いように
僕は笑ってる いつも

それでも ひとりぼっちは変わらないことだから
ずっとひとりぼっちで僕は生きていくよ
風に吹かれて
明日を見つめて。

2010/05/12 (Wed)

[1381] のほほん日和
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なるべくあたたかな場所を探して 花は咲くもの
黄色かったたんぽぽの綿毛が舞うような春はやがて 暑い夏に変わる

寿命の短い季節がやってきた
やってきたのも気づかず僕らはただ桜を見ても ただ当たり前に 見送るだけです

小さな太陽が
ギラギラと輝いて
僕らにほがらかな
夢をはこぶ

5月の風は初夏の香り
たまの涼しさにからだを壊して
それでもまた病床から立ち上がり たんぽぽのように野に放たれよう

君が探してた あたたかな場所は すぐ近くにあった
それは僕の胸の中

ほら、咲きたいなら 僕の胸で咲けばいい
坂道を下ってくる
バスが見えたら
麦藁帽子をくっと指で押し上げて 窓から手を振る僕に手を振りかえしてね

春はもう 影すら残さず たんぽぽの綿毛ひとつ 見つからない
つくしは いくつか見れるけど もう街も夏の色に染まってる

ただのほほんとした
1日だから
含み笑いせず素直に
笑い出せるよ
ごぶさたののほほん日和さ。

2010/05/12 (Wed)

[1382] 明暗
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僕の心は深緑色
ひとりが悲しくて
でも言えなくて
そんな思いだから
暗い海の底に沈んで
太陽の光から遠ざかって

孤独という宇宙の中
星ひとつ見えない
自分励ます言葉を自分に自分で言ってみてもそれは悲しい自慰行為

ああ どこまでいっても変わらない景色
季節はもう何周もしてるのに時間だけが過ぎ去る 僕の中にはなにもない
ただ積み重なった我慢してきたぶんの涙があるだけ

暗くもなく
明るくもない
世界の端っこで
僕は生まれ
このまま
さびしく時に押し流され 死んでいくのかな

悲しい?なんて今さら聞かないでおくれよ
悲しくないわけがないんだ この世界に生まれたら

見えない何かに
大きな影に
追いかけられる日々
不安は消えない
影は一層濃くなるばかり

明暗の袂
名案は思いつかず
がらくただらけの
思考の中
立ち尽くす 日々だ。

2010/05/13 (Thu)

[1383] いつのまにか
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いつのまにか 時は過ぎて
いつのまにか 大人になって
いつのまにか 何もかも落ち着いて
いつのまにか 後戻りできないところまで来て
いつのまにか 今日も静かな夜がほらそこに

月明かりに照らされて思いを吐き出して
人前じゃ見せられない涙がたくさんこぼれた

いつのまにか すべてがうまいこと片付いて
いつのまにか あきらめてきた夢のほうから僕をあきらめて

やがて信頼は崩れ
期待もされなくなったころ

ため息で曇る窓硝子
見る景色見る景色にじんでしまうのは
涙がとめどなくあふれてるから
言葉はなんの役にも 立たない
降り続く雨の中
立ちつくす僕がいるだけ
いつのまにか
いつのまにかで
見送ってきた日々が何もかもきれいさっぱり洗い流され
空っぽの心だけが
残っているだけ

夕暮れが涙をそそる
ほら、街明かりちらほら

いつのまにか…
いつのまにか…

明日やればいい
今日じゃなくていい
見送ってきた日々に
めぐってきた未来はあまりにも想像そのままで後悔することすら面倒に思うような
そんな未来になった

いつのまにか…
いつのまにか…。

2010/05/13 (Thu)
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