詩人:どるとる | [投票][編集] |
残業続きの毎日 今日もまた残業です
ふと一息ついて 珈琲飲みながら家族のことを考える
励まされるけど でも寂しくもなる
それは お父さんなら誰も感じる 気持ちかな
電話の向こうに聞こえる 大好きな人の声が
「お父さん頑張ってね」って呟くたびに
僕は 涙が出るほど嬉しくなる
本当に お父さんは泣き虫なんだから
慰めるつもりが 慰められてしまう
「どうも ありがとう」
電話の向こうでお互いに 頭を下げて 感謝をする日々
洗濯物 買い物 家事も炊事もやらなきゃ
子育てなら お母さん
お父さんにはできないこと
めずらしく早く帰った日 お父さんに
ビールを 飲ませてあげました 気持ちよく酔ってた
電話の向こうにいるあなたに 会いたい
今すぐ 電車に乗ったら 間に合うかな
たまには 泣きたいときもあるよ
大人もこれがなかなかたいへんなんです
来週の土曜日には家族サービスしてね
遊園地は混むから 公園でもいいから
子供たちと遊んであげてってお母さん
キスしてくれたらねって いたずらっぽく笑ったのはお父さん
今日もまた残業だ いつもの応援電話よろしくね
本当に お父さんは泣き虫なんだから
慰めるつもりが 慰められてしまう
「どうも ありがとう」
電話の向こうでお互いに 頭を下げて 感謝をする日々。
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電車の窓から 見える夜の街並み
カクテルカラーに 染まって広がる
新聞読む人 眠る人
待ち合わせしているのか
時間ばかり気にしてる人
たくさんの 人の暮らしを乗せて
15両編成の電車は 次の駅へ向かい走る
街は今 夜の中 深海みたいに
明かりが 闇に浮いて見えるよ
家を目指す僕の足取りは軽やか
ホップステップジャンプのリズムで
水たまり飛び越えて見事なまでに着地
拍手はないけど 気分は最高潮なの
目を閉じても 覚めない夢の中
終わりなんてない 果てしないページ
時計は刻んでく 一人一人の時間を
雨は 降っては降りやむ
陽射しは アスファルトでのたうち回る
やがて夜は 来て 闇に包まれた街
月は街明かりが邪魔くさそうだ
僕は今 この街を泳ぐ魚の気分
プランクトンみたいな空気を食べる
ダンスは下手くそだけどそれでいいの
あながち上手くてもつまらないから
楽しみなことなんてないけど月がきれい
なんていい夜なんだろう
逆さまの こうもりのポーズで眺めた街は
鏡の世界のように反転してる
夜明けまでは まだまだ遠いよ
もうしばらくこの夜を楽しませてね
街は今 夜の中 深海みたいに
明かりが 闇に浮いて見えるよ
家を目指す僕の足取りは軽やか
ホップステップジャンプのリズムで
水たまり飛び越えて見事なまでに着地
拍手はないけど 気分は最高潮なの
世界は今だけは 僕だけのものだ。
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遠い昔に聞いたおとぎ話の世界が
たとえば僕らのすぐそばにあるなら
今すぐこの世界を捨てて会いに行く
ずっと憧れていた朝の来ない世界
イメージで描いた翼じゃ空は飛べない
夜明け前の澄んだ空気に抱きしめられる
誰かが描いた世界に付け足すように
刻んだあらすじが一人歩きしてる
目の前に広がる世界は僕のものじゃない
手足のように自由には動かせないよ
だから あと少しなにかが足りないなあ
埋め合わせるための歌ならいらないよ
闇雲に走って たどり着く未来には
希望なんて笑ってしまうほど嘘臭くて
楽しいなんてことは思うこともなく
笑うことさえめずらしいことだ
誰かのためだけに刻まれる時間なんて
きっと 僕らの思い過ごしなんだろう
それほど、神様も優しくはないだろう
誰のためでもなく今日も夜は明けて
目覚ましがいつもの時間に僕を起こす
この世のすべてを手にした気分なのに
夢から覚めたように気づく現実
渡り鳥の群れを追う雲の健気さだとか
昨日見た夢の内容なんかには興味はない
走り出す 波を蹴散らして進む船の
白い帆を風が揺らして 遊んでる
幸せなら 花が咲いたような そんなささやかなものでいいはずだ
だから夜明けが来るまでに 決心をつけるよ
誰かが描いた世界に付け足すように
刻んだあらすじが一人歩きしてる
目の前に広がる世界は僕のものじゃない
手足のように自由には動かせないよ
だから あと少しなにかが足りないなあ
埋め合わせるための歌ならいらないよ
傷痕を隠すための優しさならいらないよ。
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渡り鳥の群れが 夜を 撫でていく
生まれ持った翼で水面をからかう
夜明け前の 澄んだ空気が好きなのは
いつまでも変わらないことのひとつだ
空の彼方から光の弓矢を放つ
それが僕にはサーチライトに見えた
闇を一掃 晴れ渡った空に太陽が落ちる
眩しいくらいの陽射しが雨のように降る
「どうして僕は涙を流したりなんかしてるんだろう」
この世界から悲しみを消してやる
消しゴム程度で消えるくらいの悲しみなら
手をつないだりまた離したり
都合の良さに 振り回されている
スペースシャトルに乗って宇宙から
地球を眺めるような壮大なロマン
夢を見るのに 大げさなんてことはない
偉大なる コンビニまでの一歩をつなげ
「どうして僕は生きてるだけで笑ってるんだろう」
ハードルを目の前に描くような
そのハードルを飛び越えるような
明日を 難なくクリアしていく僕をイメージしていく
空の彼方から光の弓矢を放つ
それが僕にはサーチライトに見えた
闇を一掃 晴れ渡った空に太陽が落ちる
眩しいくらいの陽射しが雨のように降る
「どうして僕は涙を流したりなんかしてるんだろう」
世界が 確実に
昨日より 少しだけ
輝いて 見えるのは
どうしてなんだろう
その理由を僕はなぜか知っている。
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この道はどこまで 続いているんだろう
見上げた空は 晴れて 太陽眩しくて振り返れば懐かしくて
明日の天気を知りたくて 下駄を投げて占う
流れる 雲よ おまえはどこまで行くのかい
泣いて 笑って また泣いて
毎日は 過ぎていく
平凡が 一番さ
そんなこと 思いながら今日も 生きてる
明日の次は明後日と誰が決めたんだろう
暦の上を行ったり来たり また振り出しから
君の名前を 知りたくて 声を束ねて 歌を作ったよ
この口笛はどこまで届いてゆくのだろう
風は どこに向かって吹いてゆくのだろう
夢を手のひらにのせて
くばって 歩こう 誰かが笑えるように
物語の上を歩いてるあらすじ
いつか知る終わりを気にもせず
ただ雲のように命終わるその時も
笑っていられたらいいなと 思う
流れる 雲よ おまえはどこまで行くのかい
泣いて 笑って また泣いて
毎日は 過ぎていく
平凡が 一番さ
そんなこと 思いながら今日も 生きてる。
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世界は終わった
すべてが終わった
世界は終わった
すべてが終わった
世界は終わった
すべてが終わった
終わった 終わった
空も 海も
悲しみも 喜びも
誰かの涙も笑顔も
そして 映画は終わった
エンドロールの雨が流した言葉
街に突き刺さる
痛みはいつか
優しさに 変わる
そして始まる
新しい世界。
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何処までも伸びた道を僕は行こう 君と行こう
終わらない ものなんてないのさって君は笑うけど
徒然なるままに 積み重ねてきたすべて
あらゆる ものの足許に揺れる 影に歌う
まぶしい太陽をその背中に背負って
連れてきたんだよ とびきりの朝を。
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見え透いた嘘にただ騙されて
君はたったひとつの空を
見上げながら 見下ろしながら
下手くそな歌を 君に歌おう
僕ができる精一杯のこと
風が連れてきた 見知らぬ物語が
君に手招きしてる
さあ迷わずに 笑ってみてごらん
君らしくなんてなくてもいい
無限に続く空と地平が抱きあうとき
生まれる朝に 宛もなくあくびをひとつ。
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父の背中が 大きく見えた日は
今までのことなんか忘れちゃったよ
喧嘩したこともあったよね
何度もすれ違ってひどい言葉も浴びせ浴びせられた
だけど 僕が悲しいときにはきまって
何も言わずに そばにいてくれたよね
黙って僕の話を聞いてくれたよね夜が明けるまで
その背中に僕は守られていた
ただ 背負われていただけだと
気づいた僕は もう一人で歩ける大人だった
自転車の補助輪外すように
もう支えられなくても 風をきって
何処までも 思うように走って行ける
だからあなたに手を振る見送られて
今度は僕の背中を あなたに見せる番だ
こんなに 大きくなったんだよって
いつか 言えたならいいなあ
母のまなざしが 懐かしく思えた日に
小さな頃の思い出がふいによみがえる
小さな僕は好き嫌いが 人より多くて
にんじん たまねぎ ピーマン お弁当のほとんどを残した
だけど翌日も よく翌日もあなたは
気にもせず お弁当を作ってくれたんだ
相変わらず残してたけど ありがとう言えなくて
素直になれなかっただけだよ
なんだか恥ずかしくってさ
お弁当を食べきった日のあなたの笑顔は今も忘れません
なんだって 一人で出来るようになったよ
苦手なものは苦手なままだけど
人間らしくっていいじゃない
あなたは 失敗する僕にそう言うの
そうか僕はそんな人たちの愛に育てられたんだなあ
その時やっと気づくの あなたたちの子供に生まれた幸せに
ありがとうも ぎこちないや
愛してるなんてもっと出ない言葉
おならやあくびみたいに簡単に 吐き出せたらいいのにな
自転車の補助輪外すように
もう支えられなくても 風をきって
何処までも 思うように走って行ける
だからあなたに手を振る見送られて
今度は僕の背中を あなたに見せる番だ
こんなに 大きくなったんだよって
いつか 言えたならいいなあ。
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何度も何度でも傷つけてしまうのに
何度も何度でも愛してしまうんだよ
憎たらしくてでも愛しくて
こんなに大切なのに時に邪魔になるんだ
世界中で一番愛してる人は誰かと
聞かれたなら迷わずに君と答えるだろう
ひっぱたいてもなぐりつけても
泣かなかった君が
僕が死にたいって言ったとき 初めて泣いたのを覚えてる
汚い言葉で人を罵ったり 他人のせいにする僕でさえ
愛してくれた君でも その時ばかりは僕を 叱ったんだ
僕の命を何よりも大切に思う君だから
僕も君の命を最優先に考えることにした
下手くそな歩き方でまた転んでしまう
僕のせいなのに君はすぐに謝るんだ
日が沈む前 手をつなぎ歩く帰り道
離れたところからでも君を見つけられる
叩いた手を見つめて 何度も 後悔する
痛みは肩代わりできないけど
想像しえる痛みは君が感じてるよりずっと優しいね
だから 用意してた嘘やごまかしは しまって 素直な気持ちだけ 向き合わせて 君の耳元で愛の言葉ささやこう
あんなに長かったはずの一日も
あっという間に終わった
映画を観初めて気づいたときには
もう 終わっていたときのように
なんでこんな僕に優しくしてくれるの?
一度聞いたことがある そしたら君は
当たり前みたいな顔をして あなただからと 言ったんだ
覚えてる?
ひっぱたいてもなぐりつけても
泣かなかった君が
僕が死にたいって言ったとき 初めて泣いたのを覚えてる
汚い言葉で人を罵ったり 他人のせいにする僕でさえ
愛してくれた君でも その時ばかりは僕を 叱ったんだ
その時、僕は本当にあなたに愛されていることに気づいたの。