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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[6445] 言葉にならない
詩人:どるとる [投票][編集]


瞳の中に沈んでる 夜の街が
闇の中に浮かんでるように見える

誰が知るだろう こんなに広い世界で
ちっぽけなたった一人の誰かの死を
人知れず流れる涙を

気づいてほしいと願う声はあまりに小さく
ささやかだから聞こえない

叫んだとたんに 闇の中に吸い込まれてく
あっという間の出来事に 言葉にならない

それは 命がたどる道筋に似ている
形も色も持ち合わせないけれど

確かな輪郭でこの心に落ちてくる
切なさともまた違う淡く蒼い悲壮。

2015/09/05 (Sat)

[6444] 名前のない歌
詩人:どるとる [投票][編集]


変わりたいのに 変われない自分がいる
変わろうとさえしない自分がいる

笑っても 笑ってる気がしなくて
泣いても泣いた気がしなくて

生きてる そんな感覚が すっかり なくなったよ

僕の中で 時を刻む
時計が いつか
終わりを報せても
きっと僕は泣いたりはしないだろう

いくつもの後悔を積み上げる毎日
やがて 崩れてしまう無意味な行為だ

どこかに いるかな 自分を犠牲にしても助けたい そんな優しい 花のような

ぬくもりを 無償の愛をくれる人は いるだろうか

見渡せるほど世界は広くはない そこにあるものだけで事足りる僕にとって世界は狭すぎるほどだ

ああ ため息で1日がはじまり 1日が終わる
夕暮れ 寂しさに気づかないように ひたすら眠る ただ眠る

僕の中で 時を刻む
時計が いつか
終わりを報せても
きっと僕は泣いたりはしないだろう。

2015/09/05 (Sat)

[6443] 花の香り
詩人:どるとる [投票][編集]


変われない自分がここにいる
恥ずかしくてたまらないのに

強がってしまうのはなぜだろう
変わりたい 変われない

そのせめぎあいにいつか終わりは来るのかなあ

「完全」や「絶対」なんかない世界の中で 届かない空に手を伸ばしてる

見上げるばかりの山のいただき 今日も空は果てしなく高くて
僕を遠くから 見下ろしている

なんとなく死にたくなって でもまだ死にたくなくてだから生きてる

そんなふうに 笑ってると やがて見えるものも見えなくなってゆく

面影みたいな 花の香りが
残ってる部屋の中

君の匂いで満たして空白を埋める
でも所詮 イメージだからすぐ消える

雨上がりの空は 何かが昨日とは違う
ささいな違いに 気づいたら何か変わるかな

誰かの幸せを願えるほど僕は満たされてはいないから 君の涙にはかまってやれない

少しずつ 枯れていく花は 色褪せてゆくほど美しく 醜さも霞んでしまうほどなのに
どこか 影を ぬぐえない

ページをめくる手を止めて 雨音や 誰かのささやくような声に耳をすます

そうして見えるもの あるいは聞こえるもの 大切なものはこんなにそばにある。

2015/09/05 (Sat)

[6442] 産声
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僕だけにしかできない何かをやりたい

僕だけにしかできない何かがあるはず

血潮の雨に 濡れながら 待ちわびていたよ

いつか聴いたあの産声 世界を染めた

勢いあまって飛び出した世界は

喜びで満ち溢れていた
そうさ 今から

始めればいいさ。

2015/09/05 (Sat)

[6441] 
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愛は 泥んこにまみれたようにくすんで

そこにある ちっぽけなプライドのせいで

安っぽい映画のようになった
いくつもの 思い出が瞼に浮かんだ

哀れな影が 道端にたたずんでる

咲いたそばから 疎まれるようじゃ花にも なれない

だから 僕は 汚れたよ
何かから 逃れるように。

2015/09/05 (Sat)

[6440] 若者のうた
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うだつの上がらない若者には
幸せなんて もったいないぜ

さよならの数だけ 数えてしまう悲しさに
いつも辟易してるのは僕のほうだろう

彼女の笑顔がだんだん見えなくなって
この頃はなんだかつまらないようで

どうしたらいいかわからない 策もない宛もない

何もない若者がただはしゃいで 悪あがきしてるだけ

じたばたするけど 変わらない 何も変わらない

答えなんて どうして見えるだろう

先の見えない不安にどうして勝てるだろう

簡単に 死にたいだなんて 言えてしまうのに

空はなんて遠いんだろう

今日もまたむなしく生きてる。

2015/09/05 (Sat)

[6439] アメリカ
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本当嫌になるねアメリカ被れのビーナス

ホットドッグ片手に 夢を語る

熱線が アスファルトを焼いて

フライパン張りに熱くなってる

簡単に セックスに

身を 溺れさせてしまう

薬で頭が ぼんやりして

アメリカの昔の映画が テレビに映る

ボロボロの車で夢を追いかけてる

少年少女の出てくる青春映画だ

その点、僕は 何色でもない。

2015/09/05 (Sat)

[6438] スープ
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変わらなくちゃと思う 何かを変えなければ

僕は額からはみ出せず 傷つくのも嫌がる

愛されることに不馴れで いつまでも開けない窓

くたくたに疲れ果ててしまう夕暮れ
沈んでく 夕日の眩しさで目がくらんだ

愛されたいのに 愛されたくないなんて

すれ違い行き違う 気持ち 無い物ねだり

僕は一体 何が欲しいのだろう 何も欲しくなんてない

ただ 寂しいだけだ

飲み干すだけのスープに 味や具材なんていらない。

2015/09/05 (Sat)

[6437] リボン結び
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言葉にしなければわからないほど

僕らの心の距離は離れてしまったのかな

考えていることを顔を見ただけで分かりあえたのに

きつく結んだはずのリボン結びがほどけかけてる

愛してるとか 大好きだよとか

いらないから ただ寂しいときにそばにいてほしい

でもそれが一番難しいのもわかってる痛いほど

あなたの 寂しさと僕の寂しさを 重ねて

同じだと気づいたら少し目が覚めた

何も 変わらない 肝心なことは

いつまでも きっと変わってしまったのは僕らのほうだ。

2015/09/05 (Sat)

[6436] 雨の終わり
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順調に見える毎日だけど
不安の色が見栄隠れ
まだら模様の心が今にも泣き出しそうだ

ああ どうして 僕は僕なんだろう

それさえもわからない 曖昧な輪郭がより一層ぼやけた

雨の終わりは 虹の架け橋を 風が渡り

その向こうへと 続いて道は 伸びている

夢の終わりは味わい深いまどろみに舌鼓

悲しい報せに 涙がまたほほを伝わっても

いつかの 思い出が慰めている。

2015/09/05 (Sat)
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