詩人:どるとる | [投票][編集] |
誰の為に 照らすのかあの明かりは
与えられた小さな窓から見える世界は
瞼を開いて 睨みつけても 目を凝らしても
何も変わらず醜いものは醜いまま
きれいなものはきれいなまま
僕が見つけたありのままの世界は
なんて なんて 残酷なんだ
こんなにも あたたかな幸せのそばにも
誰かの悪意があって
簡単に 奪われる 命がある
雨が降っては 降り止むように ただ なっていくように
ひとつの万華鏡から 覗いてる 世界
角度を変えれば 変わり果てる世界
信号をひとつ 追い越して行く先は
指定された場所へ続く 案内付きの
耳をすまして 聞こえるものは たかが知れてる
余計なものばかりがあふれている世界は
聞きたくないものもたくさん聞こえる
昨日 愛した あの世界は
笑顔に満ちてて 素敵なのに
今日の世界は 嘘のように 悲しくて
同じ世界とは思えないほど
汚い言葉が 否が応でも聞こえてくる
流されていくように流れていく 明日の向こう その先へ
ひとりにひとつ与えられた同じ世界を覗く万華鏡
そこにあるものは 共有して同情して
傷を舐めあうだけの
むなしさならいらない
僕が見つけたありのままの世界は
なんて なんて 残酷なんだ
こんなにも あたたかな幸せのそばにも
誰かの悪意があって
簡単に 奪われる 命がある
雨が降っては 降り止むように ただ なっていくように
ひとつの万華鏡から 覗いてる 世界
角度を変えれば 変わり果てる世界
でもその世界を君は愛したんだよ
醜いのはおまえも同じだろう。
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天気予報なんか この際、観ないでもいい
明日が晴れでも雨でも
隠し玉みたいに 傘をひとつ持って行けば
笑われても 指さされても
心があればそれでいい
空っぽの世界を 満たすのはなんだ
目を 閉じたり 開いたり
曖昧な まばたきの瞬間にかすかに見える光
耳を ふさいでも 聞こえるよ
あやふやな 温度で うまいこと重なる世界
そこに生まれる世界
耳慣れたメロディを思い出したのかい?
世界が誰かが見てる夢でも
空想のシナリオでも 神様の暇つぶしでも
笑わないし 指も差さないよ
心を持って生きてくよ
満たされないのは君が空っぽだからだ
目を 閉じたり 開いたり
曖昧な まばたきの瞬間にかすかに見える光
耳を ふさいでも 聞こえるよ
あやふやな 温度で うまいこと重なる世界
そこに生まれる世界
ハロー ハロー ハロー
今日も 雨でも 晴れでも
誰かの死後も 挨拶は交わされて
明日に続く世界
先を急ぐ世界。
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さあ 始めようか はじめてのはじまりを
明けては暮れていく空を 見下ろすように見上げては
聞いてるような 聞いてないような
見ているような見てないような
わからないすべてのものに わからないそのわけを
教えて 伝えて ささやきかけて
今、僕は未来に手を引かれていく
今よりもっとずっと先の未来へ
はしゃぐ心がはずむ鼓動を連れて浮き足立って手の鳴るほうへ
ああ 歌い出したら 止まらないが止まらない
雨が降っては晴れ渡る空は 色あせるほどに色づいていく
笑ってるような 笑ってないような
泣いてるような 泣いてないような
形のないすべてのものに 形を与えているイメージを
手繰り寄せてよ 招き寄せてよ
今、世界は明日の未来に向かいながら
道を 引き返すようにまた暮れていくよ
鳴らしてみせてよ あなたの心を 少し格好つけて 手の鳴るように
見渡す世界は 見渡すかぎりに そこにあるものの輪郭しか映さない
映せない ここにあるものはもう 何ひとつ
本当じゃない
今、僕は未来に手を引かれていく
今よりもっとずっと先の未来へ
はしゃぐ心がはずむ鼓動を連れて浮き足立って手の鳴るほうへ
もっと世界の そばへ
その先へページの向こうへ
心が心を 連れて行って
連れて行って。
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僕の手を引いて歩いていく 果てしない彼方まで
連れて行くように連れて行かれるように
それはやったりやられたりを繰り返す
子供の戯れのように寄せては返すかたち
「生きていればいいことがあるよ」とか そんなわけはないのに
みんな 言うんだよ
「降り止まない雨はない」とか「明けない夜はない」とか
きれいごとで 守られてる世界には
血の通ったあたたかい涙どころか 心の影さえ見えなかったよ
僕の生まれたこの世界には 夜明けなんて あるようでないような ものだからね
ごまかしながら 欺きながら繰り返す
だまされてるとわかっていて付き合ってる
「生きていくことだけが正しいことだよ」とかそんな不確かな言葉で
なんでも片付ける
「生きていても苦しいことばかりだ」とか「悲しみのほうが多いくらい」だとか言ってくれたならまだ 信じられたのに
嘘つきの世界には薄汚れた優しさが 僕らの命を一番 嘲ってる
脈打つ心臓が 一番最初に 発した第一声は
生まれたことをただ声にしただけで 生きていることを喜んだわけじゃないのに
まだ何も知らない僕たちの産声を
誰が 勝手に都合のいい解釈でねじ曲げたのか
「生きていればいいことがあるよ」とか そんなわけはないのに
みんな 言うんだよ
「降り止まない雨はない」とか「明けない夜はない」とか
きれいごとで 守られてる世界には
血の通ったあたたかい涙どころか 心の影さえ見えなかったよ
この世界には 幸せなんて最初から ひとつもない
ただ、悲しみをごまかすための 精神安定剤の代わりならある。
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そら言は 曇り空に消えて
降りしきる雨音を 僕は聞いていた
通りに紛れる足音の中に
隠れるように 潜むあなたの鼓動
大事なことは 何も言葉にしないで
そう たとえば 夢のように
微睡みの中に沈んで
何度も何度もノートに書いた空想のストーリー
そこにあった世界はきれいごとのように
悲しいことなんて ひとつもなくて
誰かが机上の空論だと 笑わなければ
いつまでも僕は あまい夢の中で
終わらない余韻に浸ってられたのに
待ちわびてる 朝は遠くで
こっちの様子をうかがうように見てる
ひたすら嘘をつくだけのゲームを今から始めようか
死ぬまでの退屈な時間を埋める
暇つぶしのような 愛だから
口づけさえ よそよそしい
消してはまた書いて繰り返し広げた自分だけの箱庭
もっと深くまで 鋭利なナイフのように
心をかき乱して 悲しみさえ忘れるほどに
誰かが いつか上げた小さな産声の中に
かすかに見えていた光は今ありますか?
いくつかの答えといくつかの問題を
残したこの世界は 断崖の様相を呈して
瞼に突き刺さる光のかたち
ありとあらゆるひとつに ねじ込められた飽くなき願い
全部 愛ならば 僕も君みたいに
あっけらかんと笑ってられるのになあ
何度も何度もノートに書いた空想のストーリー
そこにあった世界はきれいごとのように
悲しいことなんて ひとつもなくて
誰かが机上の空論だと 笑わなければ
いつまでも僕は あまい夢の中で
終わらない余韻に浸ってられたのに
誰が それを 否定したんだろう
君自身が 一番先に
否定したんだろう
否定したんだろう
否定したんだろう
否定したんだろう。
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高気圧が天気図いっぱいに広がる
太陽は日ごとにギラギラと街に落ちてくる
なけなしの勇気で踏み出した一歩は
いつも まるで最後のお願いみたいに
何度でも 振り出しから
どこへ行こうか?
青い空は地図になる
雲の羅針盤が指し示すのはいつだって明日
運び届けよう この夜明けを君の明日へ
黄金色の光の絨毯を海の果てまで広げる
それはまるで魔法のよう ほんの一瞬の出来事
西高東低の気圧配置 概ね晴れ
開けた窓から よく晴れた青空が見える
ありったけの 声で叫んだ大義名分は
いつも きれいごとみたいに 耳障り
僕も流行りに埋もれた
どこへ 行くのか
淀みない流れに乗りながら
旅は続く 果ての果てまでも 捲るページ
あがいてもがいて たどり着く場所には
咲いているだろうきれいな未来が
それは地図にすら載らないキオクの旅
今日が明日に はるかな未来に ひとつのレールでつながってゆくよ
運び届けよう この夜明けを君の明日へ
黄金色の光の絨毯を海の果てまで広げる
それはまるで魔法のよう ほんの一瞬の出来事。
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さあこれからどこに行こうか はぐれ雲の旅は続く
ドアもなければ 窓もない世界だ
どこに行くにも 自由自在 心は気まぐれなコンパス
雨のち晴れ でまた 雨が降る 傘を差せば 頭の上で跳ね回るリズム 愉快? 痛快!
ドライブに行こうぜ
車はいらねえ歩いてこその旅だ
ツレもいらねえ カバンには夢だけを つめこんで
果ての果てまで
ドライブ・ア・ゴーゴー
さあ 事あるごとに言ういつってのはいつの話だ
大切なものには決まって形なんてないだろう
形なんてないから愛や心は 太陽みたいに輝くんだろう
昨日のち今日 でまた明日が来て 笑ったそばから 泣きたくなって センチメンタリズム 難題?どーだい?
スイミングは苦手さ
羽根もないから 歩くだけだぜ
金もないし 夢もないしとりあえずは立ち往生
多分いつかは
ドライブ・ア・ゴーゴー
ドライブに行こうぜ
車はいらねえ歩いてこその旅だ
ツレもいらねえ カバンには夢だけを つめこんで
果ての果てまで
ドライブ・ア・ゴーゴー。
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ただ胸の高鳴りで 人を愛した気になって
たったひとつのおごり高ぶりで
恋をした気になって
気づけば誰かを 傷つけていたよ
あとになって悔やむから後悔という
きのうの影を引きずったままで
ごめんねって言っても
傷跡は 変わらず傷跡のままで
人を愛すことは 人をゆるすこと ひいては弱い自分を ゆるすこと でも そんな自分をゆるせない自分もいることを 確かに認めること
愛する人よ 本気の愛は ときにいい加減さ
ただ胸の高ぶりで 走ってきたよ今まで
あぜ道に咲いた花のように
ただシャララと揺れて
気ままな僕には 君の迷いなど
見えなかったよ わからなかったよ
愛することの意味だとか糞食らえだ
でも君の涙は
僕のチンケなハートをゆらした
人に愛されることは 人を愛される覚悟があってのこと 愛してしまえない人と愛する人との違いはこの際どうだっていい
ただ大切なことは君を 愛する それだけ
愛する人よ 真面目な愛は 少々 窮屈さ
僕のダメなとこ数えたら
きりがないのにね
いいとこ数えたらすぐに答えが出る
君はどうしてこんな僕を好きになったんだろう
そしてずっと好きでいてくれるんだろう
それが 愛なのかな
人を愛すことは 人をゆるすこと ひいては弱い自分を ゆるすこと でも そんな自分をゆるせない自分もいることを 確かに認めること
愛する人よ 本気の愛は ときにいい加減さ
だから、そんな自分を見つけたら
叱れる自分も 持っておこう
そしてそんな自分を叱れた その時こそ
君を 愛させてもらおう
君に愛してもらおう。
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夏は君に 語りかけてくる
「もう忘れてしまったのか」と
少年の日には ただ青い空を
飛ぶように 走り回っていたよ
膝小僧に すり傷 つくって
自転車ひとつあれば どこまでも行った
泥だらけになっても平気に笑ってた
いつの間にか そんな気持ち 忘れてしまったんだ
今はただ 忙しい日々に 身をあずけているんだ 身を削っているんだ
それがなんだか 悲しくて
それでも夏がくれば 僕も30度を超える陽射しの中で
目を閉じて あの日、感じた気持ちを
心の中で思い描きながら 開けた窓から
広がる空を見ている
寂しそうに壁に立てかけられたギター
もう何年も弾いてない
久しぶりに手にとってぽろんと鳴らせば
間抜けな音が 小さな胸をゆらした
東京のくらしは どんなもんですか?
遠く離れた家族からの手紙が届いた
生まれた場所に帰って 家族に会いたいよ
夢だとかもう 放り投げて 時々そんなふうに思っては 諦めきれない夢と 向き合っては 目をそらして
悔しいやら 憎たらしいやら
アイスを食べながら あくびひとつして 扇風機ひとつだけの部屋の中 蒸し暑い夏の夜
心のひだを さざ波が 撫でていく 東京の夜空にも星が光る
愛する人と もうじきしたら そっちに 行って
紹介するよ 笑った顔がかわいらしい素敵な人なんだ
ああいつの間にか そんな気持ち 忘れてしまったんだ
今はただ 忙しい日々に 身をあずけているんだ 身を削っているんだ
それがなんだか 悲しくて
それでも夏がくれば 僕も30度を超える陽射しの中で
目を閉じて あの日、感じた気持ちを
心の中で思い描きながら 開けた窓から
広がる空を見ている
今は 愛する人と二人。
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幸せは目を閉じないと 見ることが出来ないよ
目を開けたまま見える幸せは 形ばかりだけど
つまらない嘘で なんでもごまかしてしまえるけど
たとえばこの手を伝わって 届くぬくもりは 暗闇に光を差すように
僕に「生きるということの喜びや強さ」を教えてくれるんだ
だから僕は迷わずに ためらわずに 言葉にすることができるよ
今が幸せだと 今が幸せなら明日も 間違いなく幸せだと
いくら見つめても心はそこにはありません
耳をすましたところで聞き取れる音や声は
雑音に重なって ささやき声も聞こえない
たとえば ふと君の手と僕の手がふれたときのその瞬間
僕は 言葉に出来ない くらい胸を打たれてしまう 言葉はまるで役に立たないね
だから僕は 何も言わずに あなたの手にそっと僕の手を重ねる
幸せが何かなんて まるでわからないけど
幸せは今この手の中にあるよ
たとえば 愛は この手を かりてこの声や肌をかりて伝わるものだと思うよ
どんなに遠く離れてても心には ちゃんと届いてる
大好きな人のひとつひとつ
だから僕は迷わずに ためらわずに 言葉にすることができるよ
今が幸せだと 今が幸せなら明日も 間違いなく幸せだと。