詩人:どるとる | [投票][編集] |
言葉と言葉で 伝わらないときには
手と手で 会話をすればいい
そっとふれたり 指と指を絡ませるように
強く握ってみたり 重ねてみたり
だんだん伝わるぬくもりの向こう側
見えてくるものがある 言葉より確かなもの
愛は 愛でしか伝えることが出来ないんだ
だから、言葉なんかじゃなく あなたや僕が生まれながらにもっている その血の通ったぬくもりで愛を伝えよう
言葉が言葉にならないときには
目と目で会話してみればいい
にらんだり 見つめたり 目をそらしたり
ときには見守るみたいにわざと目を閉じたり
言葉なんかなくても目には見えない 優しさが君の心に手紙のように届くから
間違いながら 迷いながら 愛は愛になる
喧嘩したりするのも必要なことだよ 寄り添うだけじゃわからないこともある 傷ついたときにはじめて愛は見えるもの
目に見えるものが信じられなくなったときは 目を閉じてみよう 暗闇の向こうに見える光が 明日の世界を変える光になる
愛は 愛でしか伝えることが出来ないんだ
だから、言葉なんかじゃなく あなたや僕が生まれながらにもっている その血の通ったぬくもりで愛を伝えよう。
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まだ夜明け前の街並みはひどく静かで
話し声ひとつ聞こえない 音のない世界
まだかすかに寝ぼけた頭で 僕はひとり散歩に出たんだ
星の光が 闇にちりばめられてて
まるでプラネタリウムみたいできれいだった
まるで夢のように すべてが始まり終わり
きのうの痛みを そっと包み込んで
夜が明けたらもう 僕らは変わらない
リズムの中で 忙しそうに生きるから
そこには きのうのかけらさえも見当たらない
目を閉じてみれば広がる宇宙のような
暗闇が言葉よりも素直な心を見せる
雨が降ったあとの静けさによく似た 朝の街並み
僕はどこに行くのか 君はどこに行くのか
二人は何も知らない
地図さえ持たない旅だ
きのう見た夢のように思い出すあの場面
光の角度で 浮き沈みを繰り返す太陽が
照らすものは そこにあるすべての命
存在し得ぬものは何ひとつないからね
だから誰も置き去りにされることもなく陽の光の中
笑ったり 泣いたりするんだ そんなありふれたすべてが
今まで 気づかなかった 幸せのかたちだと 気づいた僕はもう光を見失うことはない
朝は夜の中にも生まれると知ったから
まるで夢のように すべてが始まり終わり
きのうの痛みを そっと包み込んで
夜が明けたらもう 僕らは変わらない
リズムの中で 忙しそうに生きるから
そこには きのうのかけらさえも見当たらない
明日に行けない命は きのうのうちに そっと羽をたたんで
空に 飛び立って行ったから それは繰り返すことだと僕らは知っているから。
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何も心配いらないよ 僕は僕のまま
君は君のまま 明日が今日になるだけだ
世界はどこまでも世界のままだから
今日が明日に 明日が明後日になっても
変わらないのは変わらないままだから
通り過ぎた雨も 明けたあの夜も
フィルムに映る いつか刻みつけた場面も
うずいてる傷跡も 残された面影も
帰ろう かげろうが揺れている 瞳の中
燃えるような夕暮れが焦がす 残り火まで 香ばしい 懐かしい悲しみです
何も わからないよ それはそれとして
世界は今日も同じ色ですべてを染める
それでもきのうにはないものもある
きのうに残した人は帰らないまま
置き去りにした思いはそのままに
心の中だけで たまに思い出すだけなのさ
ページをめくるとまた今日で どこまでめくっても たどり着くのは同じ朝
歩こう 息も絶え絶えに 疲れ果てるまで
燃えるような 夕暮れが 夜の闇にのまれても そこにはいつかのあの涙が浮かぶ
何も心配いらないよ 僕は僕のまま
君は君のまま 始まり終わるだけだ
帰ろう かげろうが揺れている 瞳の中
燃えるような夕暮れが焦がす 残り火まで 香ばしい 懐かしい悲しみです。
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見上げる空には 絵に描いたような青い空
白い雲が どこまでも続いている
どこまで歩いてゆけるかな 亀といい勝負ののろまなこの僕の両足で
人をだませもしない 嘘もつけない 世渡りはすこぶる下手
だけど人を傷つけて笑う人よりも人を愛して笑える人になりたい
ほら 青い空に雲が寄り添ってるように いつまでも変わらない人のかたちのように
ブランコが時々吹く風に揺れている
雨が時々 誰かの頬に 降っている
誰かを愛せるかなあ 心の底から ささくれたような僕でも
やり返したってはじまらない 人の心を無碍に疑いたくはない
だから人に傷つけて喜ぶなら 人に傷つけられて悲しむほうが何倍も幸せだ
ほら きれいごとさえ言えないような人はひたすら弱虫で傷つくことさえ出来ない
いいんだよ 泣きたいならば泣けばいいさ
弱さは誰にだってあるけど 泣ける強さと泣けない弱さは いつも交代しないから
泣けるあなたは強い人だろう
人をだませもしない 嘘もつけない 世渡りはすこぶる下手
だけど人を傷つけて笑う人よりも人を愛して笑える人になりたい
ほら 青い空に雲が寄り添ってるように いつまでも変わらない人のかたちのように。
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たとえば僕に ひとつだけ出来ることがあるなら
それはあなたのためにこの身を捧げること
血を交えてみようか お互いの肌と肌を重ね合わせて
汚いなんて思わないでね これが愛するということだから
綺麗な愛なんてないんだよ 愛することや愛されること
綺麗に汚れよう いつかその痛みが宝物になる
愛に取扱い説明書なんかない 最初から誰も教えてはくれないから教えてあげる
愛あるセックスについて 考えてたら海の底にいた
ただ快楽求めるだけなら 愛することにはならない
それにしてもまっすぐな愛なんてまやかしだよ 綺麗に悶えよう あなたの喘ぎ声を聞いてみたい
本当の愛 探してるなら 知りたいなら
本能に 従わなきゃ
愛があるとすれば その本能がもう愛です
綺麗な愛なんてないんだよ 愛することや愛されること
綺麗に汚れよう いつかその痛みが宝物になる
その快楽がすべての命を形作っている。
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古い昔の話をしよう
埃かぶった話をしよう
僕はいろんな人を座らせた椅子です
時にはおじいさんを 時にはきれいな女の人
時には小さな子供
時間が 流れてゆくけど僕はちっとも
変わらなくて だって壊れても必ず誰かがなおしてくれるから
僕には名前がない
僕には親がいない
子もいないけど
好きな人や愛する人がたくさんいる
代わる代わる たくさんの人が 腰をおろしてはまた どこか遠くに旅立ってしまうよ
僕は知ってるよ人は命を持っているから
いつまでも一緒にいられないこと
だから君は あの時
さよならと言ったんだよね
だけどそのとき あなたは優しく笑っていた
なんとなくだけど
僕にはわかるんだ
海が見える窓から
波とお話していた
僕にはいろんな人との思い出がある
話すことは出来ないけど座る人が話してくれる話を聞くのが好きだった
時間は待ってはくれない
寂しくないはずもなく 泣きたいけど涙も出なくて 何度もしてきたさよならなのに
慣れないよこればかりは
なんでだろう もう座る元気もないのに
あなたは ずっと僕に話しかけてくれた
そんな僕ももう歳をとって 捨てられてしまう でもいいんだ
今までたくさんの人を座らせてきたから
今度生まれ変わるときが来ても また椅子に生まれ変わりたい
そしてたくさんの人の涙や笑顔にふれて
僕はただそれを眺めて 悲しいときうれしいときそばにいられたらいいな
椅子はただ誰かが
座るためにあるから
代わる代わる たくさんの人が 腰をおろしてはまた どこか遠くに旅立ってしまうよ
僕は知ってるよ人は命を持っているから
いつまでも一緒にいられないこと
だから君は あの時
さよならと言ったんだよね
だけどそのとき あなたは優しく笑っていた
なんとなくだけど
僕にはわかるんだ。
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僕が歩いてるこの道は いつか誰かが歩いた道なんだろう
雨も降れば 陽射しも差し込んだ いろんな人が通り過ぎて行ったんだろう
春には桜が咲き 夏にはカブト虫の寝床になり
秋には 葉が色づいて 冬には 雪のおしろい
行き交う人々を見送る木々は 何も言わないけど
いくつもの思い出を抱いているから
言葉なんていらないよ
だから今日もこの道を通る誰かのことを優しく見守ってて
僕が歩いてるこの道は
いつか遠い思い出の1ページになる
ひとりの人の一生ぶんの物語を 背負っているかもしれない
この街に生まれてこの街で結婚した人や
この街で子を育て歳を重ね
この街で 生涯を閉じる人もいるかもしれない それは誰も知らないけど
いくつもの 思い出に支えられているから
いつの間にか 心は満たされてる
たくさんのきらめくような一人一人の思い出が 風の中にそっとしたためられてる
春には桜が咲き 夏にはカブト虫の寝床になり
秋には 葉が色づいて 冬には 雪のおしろい
行き交う人々を見送る木々は 何も言わないけど
いくつもの思い出を抱いているから
言葉なんていらないよ
だから今日もこの道を通る誰かのことを優しく見守ってて。
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僕らはこれから訪れる春に向かって歩いている
果てしない旅の途中です
景色はゆっくりと移り変わってゆく
今はまだ 蕾のままの花たちも
やがて あなたの瞳に微笑むように咲き誇るでしょう
冬の終わりには花びらが舞う この道を二人で歩こうよ 雪解けの街に 咲くのは二人の笑顔
僕らは ページをめくる 本を読む人です
泣いたり笑ったりするのはあなたの心が見てる景色のせいさ
今はまだ あどけない笑顔だけど
やがて 花が少しずつ開いてゆくように笑えるようになる
花びらの一枚一枚に映る 命が紡ぐ物語 ひとりにひとつだけの物語 忘れない今日の日のひとひら
目を閉じれば ほら
あの日のあの優しい陽射しが 涙に濡れた心に差し込んで
乾かしてくれるよ
今度は笑う番だよと
冬の終わりには花びらが舞う この道を二人で歩こうよ 雪解けの街に 咲くのは二人の笑顔
遅咲きでもいいから
春にはちゃんと
咲いてね 君の心に。
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どうして人は涙を流すのかな
うれしいときも悲しいときも
気づけばそばにいてくれる
友達みたいだなあ
生きていくからには出会う
悲しみに今日も雨は頬を濡らして
何度も何度でも涙を流す
だけど弱いわけじゃないんだよ
カッコ悪いかい?こんなに顔を
涙でぐしゃぐしゃにして泣いてる大人は
だけどね 人のこと言えないのさ
君だって 悲しいときは同じ顔しているから
雨上がり 虹を探すけれど
見つからない時もあります
そんなときは君の笑った顔を見れば
ほらねなくした元気が出てくるよ
記憶の中にも 雨は静かに降る
ほらあの日あの時泣いてた
君を君が覚えてるだろう
振り返れば見える涙のあと
みっともないかい?でも嘘をついて笑う人よりいいだろう?
泣くことさえもためらったら 笑ったって悲しいよ
でも人はばかみたいに前向きに生きてる
雨の降った あとの地面はぬかるんで歩きづらいだろう
人も同じで さんざん泣きまくったあとの顔は見れたもんじゃない
だけどどこか 優しい顔です
だから泣き止んだあなたの顔は とても素敵なんだ
カッコ悪いかい?こんなに顔を
涙でぐしゃぐしゃにして泣いてる大人は
だけどね 人のこと言えないのさ
君だって 悲しいときは同じ顔しているから。
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夜はとうに更けて
何もないあぜ道に
日は昇り
気づけば もう
日が落ちる
田舎の時間の流れは
ゆっくりだけど
いつまでも いつまでもそばにはいてくれないよ
東の空 夕闇が迫る
こんな景色の中にも見つけたよ
宝物と呼べるもの
瞬くような光
わけもなく風の中にたたずむとなぜか
だんだんと だんだんとこみ上げるものがある
目を閉じたのち
そっと訪れる
絶対的な静寂のような
田舎の時間の流れは
ゆっくりだけど
いつまでも いつまでもそばにはいてくれないよ
わけもなく風の中にたたずむとなぜか
だんだんと だんだんとこみ上げるものがある
それは きっと
なくしちゃいけない
優しい痛みだ
あなたの思い出に
そっと忘れ物みたいに灯ってる。