詩人:どるとる | [投票][編集] |
万華鏡のぞき込んでいるみたいだな
見えているものが全部きらめいてるから
すれ違うように絶え間なくめくられていくカレンダー
少年だった僕らには捨てても捨てても
捨てきれないほどの時間があった
その中で 見つけたものは宝石みたいに
今も僕の中で そうたとえば水しぶきのように数えきれないくらいの思い出になって輝いているんだ
あぜ道を汗だくで駆け抜けていく
あの頃誰もがそんな少年だった
瞼閉じれば ほら記憶の中にまだ枯れずに残ってる
線香花火 君としゃがみ込んでどっちが長持ちするか競った
どうして言えなかったんだろう
君のことあんなにも好きだったはずなのに 目を奪われてたよ あまりの君の眩しさに何も言えなかった
それは多分、万華鏡みたいに
キラキラと輝いて
思い出すその時
僕の心に 思い出という素敵なものをくれるんだ だから
今も君が好きだよ
その気持ちさえ変わらなければそれでいい。
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涙はどこから やって来て
どこへ帰って行くんだろう
いつの間にか うれしいことや
悲しいことがあったとき
このほほを流れてすぐに乾いてく
嘘じゃないよ なのに笑うしかない
そんな 世界で素直になることは難しい
誰かの愛想笑いが
ふと目線を横切ってく
その時その人の顔は涙より悲しく見えたのは何故なんだろう
まるで世の中はサーカスだね
人の笑顔なんてだいたい嘘だ
本当は 泣きたいときもあるだろうに
本当に 悲しいときほど笑顔を強要され 泣くことは悪と蔑む
子供の笑顔は 天使のように愛らしい
大人の笑顔は 悪魔のように狡猾で嘘臭い
道化師の顔した とってつけた笑顔で
生きることを もし幸福などと嘯けば
化粧に隠れた素顔に忽ち雨が降る
人混み 宛もなくさまよってみれば
ほら誰も同じような顔 生きることに疲れていませんか?
何かを我慢しすぎていませんか?
あなたの顔は あなたをごまかしている
その笑顔だって 本当は嘘なんでしょう?
醜くてもいいから本音を見せてよ
誰かの愛想笑いが
ふと目線を横切ってく
その時その人の顔は涙より悲しく見えたのは何故なんだろう
道化師の顔した とってつけた笑顔で
生きることを もし幸福などと嘯けば
化粧に隠れた素顔に忽ち雨が降る
そして 余計な化粧が落ちた顔に
本当のあなたの気持ちが浮き出る
とても素直な顔だ
多分一番好きな顔だ。
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たとえばこの世界が
ひとつの毛糸玉だとして
そこから 綻んだ 一本の毛糸が僕だとしたら
終わりがあるのもしかたないなあ
いつかたぐり寄せてしまうだろう
いつか引き寄せてしまうだろう
死という名の世界の終わりを
個人の死は その人の中の世界の終わりにも値する
誰が死んだって その人に深く関係しなければ
世界はまだその人の中で生き続けて 変わらず回り続ける
冷酷という言葉が似合う だけど世界は終わらないんだ
おまえ自身の死が現実にならなければ
誰が死んだって 変わらず今日も夜が明ける
たとえば死が選べるものだとしたら どうだろう
いつ死ぬのにも 苦しみを伴わず 楽に死ねるとしたら
自殺したい人には好都合だろう
街は死体であふれるだろう
街に腐敗臭がただようだろう
それこそ世界の終わりより悲しい
僕がいなくなっても誰ひとり悲しまない
そう思うのはおまえが誰かの眼差しに
気づいてないでひとりで生きている気になっているから
冷酷という言葉が似合う おまえにも僕にも言えることだ
おまえが生まれた日世界にまたひとつ新しい産声が上がった
それを誰より喜んだ人の笑顔を奪うな
汚いものをつまむように命をつかむおまえが
いつしか忘れてしまったもの それは生きる本当の喜び その意味
世界の終わりは死が告げるのではなく
本当の終わりはその人の命の有り様ひとつ
だから死は世界を終わらせられない
たとえ死を迎えても朝は変わらず
僕がいなくなった世界にも誰かの部屋の窓辺に朝日を差す。
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繰り返す 時の行き来の中
すれ違うのはすべて同じだよ
誰の明日も同じように明日だけど
朝を迎えることなく終わる命もある
そこにあるのに見えないものを
僕らはこれからいくつ手にするかなあ
遠いようで 近い未来を僕らは 空を見上げるみたいに眺めてる
花が散る そんな景色によく似ている
人の命の終わり あとはただ静寂の闇
窓にあたたかい朝陽が差し込むと
カーテンを開けて 青い空に白い雲
当たり前なものがいつもそばにあると
思い込むけど 昨日とはまるで違う今日だ
同じようで 違う今日を人は何度でも何度でも繰り返すだろう
ここにある夜と
明日の夜は同じ夜でも違うように
朝も同じで
だから僕も同じだ
日々新しく生まれ変わる
夢から覚めた僕はさながらひよ子
生まれたばかりだから目が開かない
さあ殻を脱ぎ捨てよう ふたたび僕へとなるために
そこにあるのに見えないものを
僕らはこれからいくつ手にするかなあ
遠いようで 近い未来を僕らは 空を見上げるみたいに眺めてる
当たり前なものがいつもそばにあると
思い込むけど 昨日とはまるで違う今日だ
同じようで 違う今日を人は何度でも何度でも繰り返すだろう。
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夜が来ると寂しくなるのは
気のせいなんかじゃないんです
歩き疲れるまで歩いたけれど
いつの間にか夕闇も引きずってきた
日が落ちると すぐに夜が来る
わけもなく切なさがこみ上げる
僕の中に 夜があるよ
明日は まだ今日の中 眠る たまごの中
君の中に 朝はあるよ
悲しみは もう見当たらない 影さえない
今はただあざやかに夢の中をただよって
ふたたび 嘆き悲しむその時を待ちながら
死んだように眠る
泥のように眠る。
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死が近くにある
僕はいつか知る終わりを抱いてる
変わらないと思うのは
変わらないと思いこんでいるだけだ
本当はあらゆるものが変わってゆく
変わり続けてゆく
窓ガラス雨が絶え間なく滑り落ちていく
何を洗い流すための雨だろう
言葉はいつも都合がよくて
思考の奥深くふさぎ込んでいる
終わらないものなんて何ひとつない世界だ
僕は それでも
終わりある花の一生こそ美しいと叫ぶ
終わりがあっても
終わらないものなら
いくつでもある
僕も君も例外じゃない。
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なんとなく 悲しくて
なんとなく うれしくて
どことなく 愛しくて
どことなく 憎たらしくて
そんな気持ちを抱きしめて人は生きてる
今日も人を憎んだよ
でも憎しみの中でも
誰かを愛せたよ
それならいいだろう
手のひらは何のためにあるのかなあ
悲しみ傷つく人を慰める為にある
だから側にいさせてね マイダーリン
夜が明けるまで
ページがめくられる
その時まで。
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ああ 恋をしたとき 人は言葉をなくしてしまうよ
ああ 恋をしたとき心の中に薄紅色の花を咲かせるよ
君のことを想うだけで
胸が張り裂けそうだから 早くこの気持ちを君に打ち明けなくちゃ
「好き」の一言で伝わる愛でもないけど
なるべくまっすぐにありのまま届けたい
素直という言葉を胸の中に描いたなら
その言葉にふさわしい僕になって
君にひとつ残らず 思いを伝えたい
ああ 恋に落ちたら 人は世界が見えなくなるよ
見えている世界が変わる 好きな人を中心に回りだす
君のことが好きだからね
それは嘘偽りない気持ちだ ずっと変わらないよ 好きなまま
「好き」の一言で片づけてしまえる程
簡単な愛じゃないけれどまずはそこから
愛という言葉の意味がわからなくても
「大切に思う」そんな気持ちがあるなら
きっと君にまっすぐ届くはずだ
「好き」の一言で伝わる愛でもないけど
なるべくまっすぐにありのまま届けたい
素直という言葉を胸の中に描いたなら
その言葉にふさわしい僕になって
君にひとつ残らず 思いを伝えたい。
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生きる意味など探してみました
答えなんてものを探してみました
真っ赤な夕日が帰り道を照らしてる
足元に伸びる影が誰かと手をつなぐ
寂しさはまだ拭えずこの胸に突き刺さったまま
誰かに呼ばれた気がして
振り返ってみたよ
だけどそこには何もなくて
ただ彼方に沈む夕日が見えただけ
ほんの少し今は 迷路の中にいるだけだ
自ら命を絶つ人をあざ笑ったら
途端に自分の心が薄汚れた気がした
なんとなく寄り道して公園のブランコ
意味もなく一人漕いでる僕がいました
大人にはまだなりきれず 恥ずかしい傷跡を隠してる
誰かの声が聞きたくなって
でも優しい声じゃなくちゃ
すぐに壊れてしまいそうで
抱きしめてほしいのに素直になれない
背中向けてる僕の顔は涙でぐしゃぐしゃさ
帰りたいのに帰れない
心は帰り道を探してる
おかしいなあ 帰る場所ならあるのになあ
誰かに呼ばれた気がして
振り返ってみたよ
だけどそこには何もなくて
ただ彼方に沈む夕日が見えただけ
ほんの少し今は 迷路の中にいるだけだ
前より少し今は うまく気持ちをごまかせる
だから今はもっと悲しい。
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夕まぐれ映す影
握る手と手伝わる
疑いようのない愛
ここにあるよ
ここにあるよ
寂しさが 胸を貫き
穴を空けている
すきま風にすっかり
冷やされ
やがて涙になる
側にいるよ 側にいるよ
こんなありふれた笑顔でいいなら
側にいさせて 側にいさせて
こんな当たり前な優しさでいいなら
愛のように 君を抱きしめたいな。