詩人:どるとる | [投票][編集] |
愛を知らない人に愛を教えるにはどうすればいい
愛されたことがない人に
愛が何かを伝えるにはどうすればいい
わからない わからない事ばかりさ
愛をつたえて そっと胸をふくらませる
素直な気持ち
ありがとうが 花を咲かせたら
もう言葉はいらないよ
もうわかるね
それが愛だ。
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心は知っている
本当の強さを
そして弱さを
心は見えている
本当の愛や優しさが
そして、悪を
本当の正しさを
そこにある 出来合いの正義を指差して
それがこの世の掟というのなら
願わくば 誰も傷つかず 傷つけぬように
胸の中にしまい込んだ深層心理に潜む
人の心の有り様を紐解くことで見える光
僕らは知っている
それは簡単なこと
人に愛されているように
人を愛せばいい
ただそれだけ
人に 思われているように
人を思えばいい
ただそれだけ。
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誰かを思う気持ちだったり誰かを気遣う気持ちは
ありふれているかい?でも大切な気持ちだろう
これだけたくさんの人がいるのにねえ
時に目の前で傷ついている人に
差し伸べる手を 持っているのに
僕らはどうして 素通り出来てしまうんだろう
人の心のあたたかさを知っている
知れば知るほどこんなにも
人が好きになるのに
どうして、見たくないずるさまで
見えてくるんだろう
目は反らせない
それもまた人だから
すべて分かり合えなくても
すべてを愛せなくても
憎めない 僕もまたあなた同様に悪に走る人だから
毎日のように 誰かが誰かを殺めたなんて
目を塞ぎたくなるようなニュースが尽きることなく流れる
どれだけたくさんの人がいても
そこに心がなければ意味はない
傷つく人を労る気持ち
悲しむ人を慈しむ気持ち 持っているだけじゃ手持ち無沙汰さ
人に傷つけられたこともある
人に蔑まれ 貶められた事もある
それでもきりもなく人と向き合い
人の優しさに包まれて 人が嫌いになった自分を恥じるまでに 人が好きになる
人の心は裏表 けして誰も完全に悪者にもなれず かといって正義も貫き通せない
それでも僕はそんな人が好きだ
悪い心の中にも ちゃんと温かな血が通っているから
人に抱きしめられた時の
あのぬくもりだけは嘘じゃない
ほら簡単なことじゃないか
人の弱さにつけ込んで ただそれを非難するだけなら容易い
でも、その弱さを指差す姿はそれより弱く浅ましい
すべて分かり合えなくても
すべてを愛せなくても
憎めない 僕もまたあなた同様に悪に走る人だから
人の心は裏表 けして誰も完全に悪者にもなれず かといって正義も貫き通せない
それでも僕はそんな人が好きだ
心はちゃんと 誰かの痛みを受け取って
温かな涙を流すから。
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誰かを好きになる気持ち一人抱えたまま
言葉に出来ない
あなたを遠くからただ見ているだけで
胸を膨らませていた
通学路すみれの花が いつもの道路脇に
咲いていたけれど
この恋はまるであのすみれの花のよう
密やかでもちゃんと
そこに咲いているんだ
いつか言えるといいな
そしてこの気持ち届けばいいな
「ずっとあなたが好きでした」
君に勇気を出して告白した日
覚えているかな 今はもう遠い日のこと
春の陽射しの中で二人はいつの間にか
寄り添って 同じ時間を生きていた
時々喧嘩して 時々すれ違うね
だけどすぐにまた寂しくなってお互いに謝りあって仲直り
不器用だけど いつでもあなたの幸せを
僕はいちばんに考えているよ
だけど難しいね 誰かを愛することは
だから、遠回りでも僕なりに 君を好きでいるよ
あの日、道端に咲いていたすみれの花を
帰り道一人 見た時に思い出したんだよ
あの日の胸のときめき はじめての恋
ささやかでもちゃんと
確かにそこに咲いてるんだ
目には見えない幸せの花
時折吹く風に揺れてる
「今もあなたが好きだよ」
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舞い落ちる花びらに
命の終始を重ねて
燃え盛る夕陽の赤さにその片鱗を垣間見る
動かざるものに息を吹き込む遊戯(あそび)
神への冒涜 それは許されざる行為
楽になれるなら
僕は己の命も
他者の命も
奪ってみせる
花びらに映る
醜さと美しさ
陰陽思想のよう
対成すものと知れ
余韻に似た後味
苦味と甘味
狂気と正気の境
舌を差す雨
陽射しは 濡らす
はみ出した部分を
見えないもの、
実体のないものにも
舌はある
感じる心 受け止める心
それだけあればいい
「感覚」だけで
生きている。
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僕は季節を選ばない
咲く季節を選ばない
僕は場所を選ばない
咲く場所を選ばない
僕は水や肥料を選ばない
育てる人を選ばない
ただ、美しくなりたければ
誰かの真似をするんじゃなく
美しいと思う生き方をすればいい
月下美人が咲くころに 僕は窓を開けて
月明かりの中、花びらを摘んで風に放つ
月下美人が枯れるころに 僕は目を閉じて
月明かりの中、命をもがれて 空に落ちる
さながらそれは花が咲いて散る様に似ている花の一生に重なる物語
僕は僕を選べない
どんな命も選べない
選べるのは 生まれ落ちたあとの
退屈を埋め合わせる時間稼ぎだけさ。
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蝶が蜜を吸うように
それは食事に似た
行為なんだよ
息をするのも 息を吐くのも
歩くという行動も
笑い泣く行動も
動物的行動学に
直結する お利口さんの能弁
何が幸せなのか
何が不幸なのか
僕にとって君にとって
ただ、与えられた猶予の中で 僕らは
一分一秒たりと無駄にせぬようにと
誰かが敷いたレールの上を走る列車になって 糞不味い石炭を餌にして生きる
庭の一角に設えた
犬小屋の中で眠る
名前さえない居候
夏の狂ったような陽射しはアスファルトを焼き
こんがり焼けた アスファルトは蛙の丸焼きを つくりました
何を幸せと呼ぶか
解釈は無限大
常識にとらわれるなかれ
幸福の名を語った退屈を幸せと呼ぶなら
それはなんてお粗末な人生なんだろう
蝉時雨の一声一声に命の重みを感じた時本当の幸福を静寂の中に見つけた
痛みの向こうに
苦しみの傍らに
幸福はあると知る
ただ、与えられた猶予の中で 僕らは
一分一秒たりと無駄にせぬようにと
誰かが敷いたレールの上を走る列車になって 糞不味い石炭を餌にして生きる
少し無謀に無理をする。それもわるくないな。
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僕は僕が僕であることを肯定は出来ない
同じように
僕は僕が僕でないと否定する事も出来ない
壮大なたとえ話
僕は僕でないとすれば誰なんだろう
そして僕は僕であるとすれば
それ以上でもそれ以下でもない存在なのか
空と大地が 無数の命をはさみ込んで
押しつぶすギリギリのラインで うまくとどまっている
悪魔的思考回路で解き明かした難題は
きっと考えるまでもない簡単な解答さ
君は君が君であることを望もうが
望まなかろうが君であることには変わらない
僕は僕が僕であることを好もうが
好まなかろうが どうだっていい
地球儀を回して この世のすべてを 解き明かそうとした
哲学者曰わく世界は謎と神秘に満ちている
だけど僕の世界は完結した単調な物語
理想と現実をアップロードした 世界では
僕はただの情報のひとつに過ぎず 特別でもない
神的思考回路で解き明かそうとした方程式
白紙のままで提示した 摂理への抵抗
無力で非力な僕が出来る最後の悪あがき
空と大地が 無数の命をはさみ込んで
押しつぶすギリギリのラインで うまくとどまっている
悪魔的思考回路で解き明かした難題は
きっと考えるまでもない簡単な解答(こたえ)さ。