詩人:どるとる | [投票][編集] |
生きているのも
死んでいるのも
わからないくらい
曖昧な僕の日々
夕暮れがほらね
気づけば町の空を
真っ赤に染めてる
そのうちチャイムが
鳴るだろう
なぜかわけもなく
死にたくなるんだ
君にはわかるかな
こんな気持ちが
黙ったままでいると
まるでいないみたい
だけど確かに僕は
ここにいて
息もしていれば
心臓も動いてる
確かなものなんて
本当にあるのかな
例えば僕が今日
死んだとしても
気づかないんじゃないかな
道端に落ちてる空き缶や吸い殻がそうであるように無関心に殺される 僕だ
消え去りたいな
このまま人知れず
独りがたまに
ずしりと胸に重く
のしかかるんだ
おかしいだろう
慣れてるはずなのに
心が寒がるよ
僕はうそつきだ
すぐに強がるから
僕は弱虫だ
強くなんてない
僕だって独りは嫌だ
苦しいよ 辛いよ
僕だって誰かと…
笑いあいたいよ
なんとなく見つめる
灯りの先 揺れてる僕の影 涙がぽつりこぼれ落ちた
僕を殺してください
もう、いっそこのまま
僕を消してください
誤字をかき消すように
いなかったことにしてほしいよ。
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不思議だな 心が静かに語り出すよ
あの日の僕らが浮かべてた笑顔や涙を
包み込むように風は穏やかに吹いていた
確かなものなんてなくても愛しい気持ちそれだけで僕らは何も疑わず 歩いてた
不思議な不思議なその何かを 例えば
ゼロだとするならば
僕の持ちうる概念じゃ解き明かせない
だからあるだけで言葉で補うしかないんだよ
ああ 振り返れば思い出が 頭の中を 埋め尽くして 過去の輝きばかりが眩しく 煌めいて今の僕の惨めさを嘘偽りなく伝える
消え去れ まっすぐな正義よ 穢れなき純粋よ
振り返ればもう人生は夕暮れだった
そんなことにならないように 僕らは今を刻まなくちゃ 踏みしめなくちゃ
それでも何かが
もう壊れてしまった
取り戻せない
夢も希望も確かに
散らかってる。
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当たり前なこと
ありふれてること
それは僕らが思ってるほど決めつけられたルールじゃない
空はただ青く果てしなく君の頭の上広がり
たくさんの概念をはねのけて君は今ここにいるじゃないか
ドアの外
部屋の中
あふれる
様々なもの
何ひとつ
どれひとつ
当たり前に当てはまるようなものはないよ
君の笑顔君の涙
君のその気持ち
君の思い出君の仕草
君の背負う夢
その全ては
当たり前という言葉なんかじゃ片づけられない
だけど特別でもない
だから僕らはそれを当たり前とは呼ばない
だけど僕らはそれを特別だとも思わない
ただ抱きしめる
曖昧で不確かなものを
空を空だと
海を海だと
いわしめる
何かを僕らは
持っていない
ならば全てを
そのままで
この世の不思議
この世の矛盾
ありとあらゆる
見えないものを
僕らは名前もつけず
命の影に目を凝らす。
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どうして君が笑うとこんなに自分のことのようにうれしいんだろう
どうして君が泣いてるとこんなに胸が痛んで僕まで悲しくなるのかな
大切なものはきっと思うより人の近くにあって 気づかないだけで僕らはそれを見逃しているものなのかもしれない
どんなものよりかけがえのないものがここにある
二度とは来ない時間の中で誰かと二人で築き上げてく幸せの形 僕の傍揺れてる そっとへやに差し込む陽射しのようななんでもないことだけれど生まれる幸せ
当たり前なことがなぜか特別なことのように思えるよ
それは不思議な魔法みたいだ
今日も僕は気づかされるよ君のその笑顔や涙に
何気ない景色の中
君がいる僕がいる
そんな人生なら
何も文句はないよ
僕は幸せだ。
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君が笑うこと
君が泣くこと
例えばそれは
幸せの形
例えばそれは
心の言いたいこと
君が生きること
たまに死を考えること
例えばそれが
どんなにありふれていても
例えばそれが
君の全て
僕は認めもしなければ否定もしないさ
例えばそれが
君の正解ならば
例えば
血を流して
痛みをもって
味わうことが
確かめるすべならば
僕には何ひとつ
例えばそれを
止めることさえ
かなわない
だけど少しだけ
わかってほしいな
痛みに代わる確かな何かがあるのなら
真綿のような優しさで僕は深くうなずくだろう
例えばそれが
支えになれば
例えば明日が
雨でも心に
そっと日が差すよ。
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夕暮れ帰り道
一人 黄昏て
黙ったままで
空を ただ見てる
理由のない
気持ちが
こみ上げてくる
明日の明日の明日もきっと変わらない
ただこんなふうに流れる街並みの中僕も滞りなく 廃れてく
なんとなく道草遠回り
坂の上 沈む夕日を眺めてる 今もいつかは
通り過ぎてく幾つもの今日が やがて振り返れば思い出に変わる
すれ違う朝と夜 忘れ得ぬあの日の笑顔が涙が後ろ姿が優しくあの夕日に彩られていく、もういっそ忘れてしまおうか
通り過ぎてく 大事な場面 大事な一瞬 全てを覚えてはいないけど それでも なんとなく楽しかったことだけはわかる
あの夕日の赤さは昔とちっとも変わらないな
僕の顔まで赤く染めている 何もかもが変わってゆく 何もかもが遠ざかってゆく
それでもわずかに変わらない何かが僕にはある
それはまるで僕や君だけの胸に光る宝石
輝いてる 煌めいてる。
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夜が長く伸びて
猫の額ほどの
さみしさ押し寄せる
朝がやって来て
犬の小便ほどの
くだらない会話をする
少し贅沢で たまに安上がりな そんなそんな日々流れる 僕のすぐ横を
聳える塀のあちこち
壁や床や天井にある
シミのように日常にもところどころ見受けられるシミがあるよ
わかりにくいけど
人知れず悲しい
人知れず嬉しい
誰も。
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この世界で一番
大好きな人よ
伝えたい届けたい
この愛の詩
何かが 悲しくて
黙りこくり俯く
その背中に
まなざし向けても
夜が長く伸びて
夜明けを迎えても
むなしさだけが
胸に波紋広げる
ああ僕にはなにができるだろう
めずらしく真面目に考えてみた
多分特別なこととかそんなんじゃなくて
一緒に泣いたり笑ったりすることこそが
もう愛なんだな
だから、魔法使いでもない僕ができることいったら側にいてずっと君の話を聞いてあげることくらいだ
それでもいいなら
くたばるまでお手て繋いで一緒にいよう
これは道端に転がってるような誰も見向きもしない石ころか空き缶みたいな
ありふれた愛の詩
だけど笑う君の瞳の中で僕も明日も明後日も時間がゆるす限り笑っていたいから
例え些細な出来事だって偶然だって
僕らが生きることにこそ意味はあって
ただ繰り返す日々
明日も何らためらいもなく僕らは今を幸せと歌うだろう
道端に転がってる
小さな空き缶や小石にも価値はあって
それを当たり前と決めつける誰かがそれを見て見ぬするような世の中じゃきっと
くすりとも笑えないだろう
だから僕がそっと拾うんだ そして宝物にするんだ
遠まわしに言うのさ
愛してます 誰より
この世界で一番
大好きな人よ
伝えたい届けたい
この愛の詩。
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悲しくて 悲しくて
言葉にできなくて
ただ 闇の中を歩く
悲しすぎても嬉しすぎても
言葉にできなくて
心の中 散らかってる
漠然とした広がるイメージ ただ悲しいとかただ嬉しいとか
そんな簡単なものはないけれど
曖昧なものさ どんな悲しみも喜びも
だから僕は言葉にはしないんだよ
だから代わりにこの悲しみや喜びを
言葉にする代わりに顔に出して 泣いたり笑ったり するのかもね
そして夜の真ん中 朝の片隅 昼間の隅っこ 僕は歩く 君も歩く
どこまでも続く
道の上を 空の下を
地球のお腹の中を
僕は歩く 歩くんです。
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新しい命 生まれた
今日は君の誕生日
雨が降ろうと雲が立ちこめようと
めぐりめぐる命の産声聞けば 嬉しくて
あなたに最初に言いたい言葉 赤いほっぺに大きな口
ママに似たのか
パパに似たのか
元気に笑ったり元気に泣いたりする君を見つめて僕は言うよ
僕らのもとに生まれてきてくれてありがとう
君は僕らの新しい家族だ
これからよろしくね
君の名前は 決めてあるんだ パパとママが考えて考えて
決めた名前さ 女の子でも男の子でも 優しくあるように
健やかなときも病めるときでも 呼ぶ君の名前は世界でただひとつの名前だよ
単純で 簡単で わかりやすく言おうかな
愛してるって言葉じゃとても恥ずかしいけど それが一番似合うよ
はじめて抱きしめたとき命の重さをこの身に感じた
ああ これが 僕の子供なんだ
そっと差し出した僕の指を 君の小さな手がつかんだとき
伝わる ぬくもり愛しくて 全てを優しく包み込んでしまう
そしてなんどもなんどでも僕は何かあるたび気づくのだろう
君に出会えたことの喜び
君と過ごしてくこれからが楽しみ
そして増えていく君との思い出
不器用に 歩いてくママとパパと君
夕暮れ帰り道 影を3つならべて 家へと向かう
何気ない場面 ささやかな仕草 些細な表情 小さな出来事
その全てに君が映るよ 影絵のように 曖昧な日々でも
君の存在が 僕の全てを肯けてくれる
生まれてきてくれてどうもありがとう
それしか言えない
それしか言わない
僕にあたえられた
君との時間をこれからどうすごそうか
考えてる 考えてる。