詩人:どるとる | [投票][編集] |
本を読んだら 言葉が頭の中にあふれる
景色を見たら 美しさが心の中に 絵となって浮かぶ
例えそれが形のないものでも あふれるイメージ
絶対的なもの、確かなもの そんなものはないに等しい
ただ、あなたが笑うから 心の中に浮かぶ楽しげなイメージ
絵にも描けないくらいの美しさ 幸せ 喜び 僕は感じてる
いつも 隣にある 側にある これがそうだよ
差し出したその手を握り返した 道の途中 ぬくもりがまた形のない何かを伝えて
そこに生まれるイメージ なんとなく なんとなく わかるんだ
それくらいでいい
僕は幸せだ この上なく だけれどうまく言えないよ
だから、君の側にいて その形のないイメージが やがて形をなすその時を死ぬまで
待っていよう
もしかしたら死ぬまでわからないかもしれない
でもわかるよ ひとつだけ
イメージならば届くんだ 雲の上も 夢の果てへも 僕は行ける
ありがとう
愛してる
小さな泡のような予感たちが肯けるのは見えないのにここにある
そんなイメージ
そこかしこにあふれるイメージ
気づいたら世界はばら色。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
悲しくないよ 辛くないよ
痛くないよ 苦しくないよ
優しいピエロは今日も笑うよ
君のため 僕のため あなたのために
本当は悲しいくせしてさ
本当は辛いのを隠してさ
どうしてそんなに強がるの
優しいピエロは今日も涙人前じゃ見せないよ
背広姿は道化服
いわば社会は
サーカスの舞台
大人はピエロ
けっして泣かない
心閉じ込めて
笑うだけ 笑うだけ
お客さんの拍手や喝采に包まれて
ばかばかしいと思いながらも笑うんだ
ああ その姿は本当に情けないかい?
だけれど優しいピエロはあなたを愛してる だから笑うのさ
ただいまの声に
おかえりを乗せて
僕は笑って迎えた
行ってきますも
行ってらっしゃいも
悲しく聞こえます
それでも、あなたを
思いながら今日も
優しいピエロは笑うんだ
自分を笑いながら
自分を笑うように
笑うんだ 笑うんだ
それがお仕事
強いね 優しいピエロは本当は弱虫だ
だけれど、あなたを思うとどこか力がわくんだ
だから笑うんだ
笑って 笑って
涙に打ち勝つよ
その姿がどんなにかっこわるくてもあなたの目にはその向こうの涙が見えるだろう
だからかっこわるいなんて言わないし言いたくないよ
大好きだ 優しいピエロ 私や僕のお父さん
今日も頑張ってね。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
聞かせてほしいよ 君の本当を 心から君だけの幸せを祈ってる
僕から最後の思いさ
永遠を君と歩めないなら せめて君がこれから歩く道を少しでも照らす光のひとつになりたい
長い髪をなびかせて
歩く君のその背中を
ずっと見つめていたけれどそれももうできないんだね
さよなら ありがとう いくつもの言葉が
あふれてる 何を伝えればいいのかな
心から 君を愛してた 好きだった僕は誰よりも
心から 伝えたい言葉ももう届けられたし
伝えたいことはもうないけれど 君が幸せになれるように願ってるから
せめて君を愛した人がここにいたことを
忘れないでいてくれたらいいな。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
誰かの犠牲の上に
成り立つ世界
争いの終わった
この場所で
小綺麗に着飾って
金は有り余るほど
持っていて
なおも幸せじゃないと叫ぶのは 愚かだ
都会の中にいても
迷うことがあるよ
人ごみの中でも
独りぼっちだよ
たくさんの足音の中に
紛れてしまうから
僕や君みたいな
ちっぽけな存在は
都会の広さに
自分を見失う
都会の冷たさに
やさしさをわすれる
僕は誰だ君はなんだ
思い出せない事ばかりだな
誰かの犠牲の上に
暮らす僕ら
争いのない
安全な場所で
名ばかりの愛や平和を歌ってる
誰かの涙を笑いながら
誰かの傷を見て見ぬふりしながら
本当は偉いねって言ってほしいだけなんだよ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
何もない今日だけど
誰かがどこかで
死にました
何もない今日なのに
誰かがどこかで
生まれてる
さみしいような
うれしいような
そんなどっちつかずの心 小さな風にも揺れたまま
僕の今日とあなたの今日が重ならないように そこには同じ今日でも分かり合えぬ何かがある
そして僕は言うのだろう 何もない何でもない ただ風が少し吹いただけ
変わらないものや
変わってしまうもの
たくさんある
変わってゆくのは
人や景色だけじゃない
心も変わるさ
憎いような
愛しいような
そんな不思議な気持ちで 空を見上げて思う
僕の今日とあなたの今日は決定的に違うのは ただ、他人という柵だけでは片付かない世界があるから
何かを得るという事は何かを失う事でもあるんだと気づくのが少し遅かった
それだけの話さ
僕の今日とあなたの今日が重ならないように そこには同じ今日でも分かり合えぬ何かがある
そして僕は言うのだろう 何もない何でもない ただ風が少し吹いただけ
ただ涙がほほを伝い流れただけ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
愛してる気持ちを伝えるだけなら
愛してるだけで伝わるのに
それ以上伝えたい気持ちもあるから
僕は余計な言葉も口に出してしまう
それでも選び出した言葉の全てを
包み込むようにあなたという人は優しく笑いかけてくれるね
ありがとう それだけじゃまだ足らないよ
もらった感謝にはほど遠い それでもあなたはまるでそんなことはどうでもいいとばかりに変わらない 愛をくれるんだ
いつまでも いつまででも 側にいて
そしてこんなバカな僕を愛してください
僕なりに頑張るよ それなりに生きるよ
百年くらいしかない人生だけどもしも
君がそんな貴重な時間を僕にかけてくれるなら 僕はあなただけを愛すと誓うから
明日もあさっても
僕の居場所になってね
その膝に 頭を乗せれば 幸せがほら 生まれるから
簡単なもんさ 笑っちゃうほど 幸せになれてしまうさ。
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目一杯きれいごとをばらまいて
精一杯正論を散らかして
僕は悪いことを悪いと言える人になりたい
正しいことの定義はない
悪いことの定義はない
ただ悪いことと良いことの違いはわかる
だから悪いことは悪い 良いことは良いと いつでも言いたい
当たり前のように思っていたい。
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見えないものばかりだな この世界は
目に見えるものだけでは全てはわからない
聴こえている音に
見えている景色に
重なるように
映る見えない景色や
聴こえない音に
僕らは気づいているか
通り過ぎて行くいくつもの大事な場面に
例えばあの頃僕らがなくした時間に
僕らは今何を思うだろう
形のない見えないそれを あたかもそこにあるように心の中でイメージして
優しさだとか愛情だとか欠けてるこの腐った世界にもう一度当たり前なことを
思い出す時間を与えてよ
気遣いも思いやりも労りも慰めも
他人を思うことで得られる見返りなんか最初から期待してないさ
ただ少し傷つく人を見ると心が痛むだけ
同じ人なんだ
同じ空の下にいるんだ
同じ空気吸ってるんだ
それだけで関わりがあるじゃないか
見て見ぬふりはできないよ
傷ついてもいい 汚れてもいい
ただバカみたいに人を愛してみろよ
それが人間だと当たり前に思えることが輝く明日への近道
あなたには見えますか?
あなたには聴こえますか?
誰かのくだらない会話の中に隠れた
街のうるさい騒音に埋(うず)もれた
誰かのSOSが
いいか、
誰かが傷つくことで得られるものなんてない
失うばかりだ
悲しい結末を招くだけだ
ただ、なんとなくでもいい
誰かの心になってみてごらん
見えないものが
見えてくるだろう
聴こえない音が
聴こえてくるだろう
それがこの世の中の素顔さ。
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一本の木が例えば
今日枯れても
誰も見向きもしない
ただその木を知る人達だけがしばらくの間だけ悲しむだけ
その木を植えた人達が死ぬまで悲しむだけ
一輪の花が例えば
花屋で売れても
売れ残った花たちはもしかしたら永遠に売れないかも
そんな悲しい未来でもないとはいえないもの悲しい日々の枝先に 揺れる木の葉一枚
僕は似たような心を見る
一本の木の周りで
何人もの 同じ顔
一輪の花の近くで
いくつもの違う物語
歩き出すその道の彼方に 例えば海が広がるなら 泳いでゆこう 溺れてゆこう
解釈は百万通りさ
飛び出したその道の彼方に 例えば空があるのなら 羽ばたいてゆこう 昇ってゆこう
イメージの中なら永遠さえあり得るさ
一本の木からでも想像はこんなにも膨らむさ
僕は歌うよ
他人の迷惑など無視して
土に還る運命さえ
わかりきった
終わりなら
一本の木でも一輪の花でもない 僕という特別になって
輝いていたい。
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ああ、あの絵の中の少女はどこに行く
車輪を転がしどこを目指す
どこまで いつから
どこから なぜ
顔も見えない影に隠れたその笑みをその涙を
僕はデ・キリコになりながら 思う 想う 描く
街は今日も黄昏の中
煙突からはもくもくと煙が立ち上る
どこかもわからない閑散とした街の中
誰かが車輪を転がす
僕は今日も絵画の外で観客として世界を見据えて
勝手な評価で見る
馬鹿と天才の境目で
僕は転がす車輪を探す
街には今日も 少女がいて 車輪を転がす
転がすだけ でもその先へは進まない
今日も明日も静止画のままさ
僕は行きたいその絵の中へ
街の神秘に触れたい
憂愁にため息をつきたい
心臓はトレモロ
それでも僕はキリコにはなれず絵を眺めてただイメージを抱くだけ
そこにはただ いつものつまらない顔したたくさんの人間の群れが集まるだけ
ああ、あの絵の中の少女はどこに行く
車輪を転がしどこを目指す。