詩人:どるとる | [投票][編集] |
流れ行く時代に ついて行けず いつの間にやら置いてけぼり
みんなの一番後ろでとぼとぼ歩いている
希望は果てて
希望は果てて
もう まばたきもできないくらい
僕は空っぽ がらんどう
瞼の裏の摩天楼
どしゃ降りの日々
希望という名の舟に乗り どこへ行くのか
見果てぬ夢のそのまた夢の百の目覚めと百の眠りの狭間で揺れてる 泡沫のひとかけらに期待をしていたんだ
おーい 聞こえるかい? はるか昔からのあの懐かしい僕の幼い声が
未来の僕に届くかな
もう まばたきしないのも辛いくらい
時間を重ねたよ
心は空っぽ がらんどう
裏の裏は表
表の表は表
裏はどこへ消えた?
そんな無意味な言葉で遊び日々を暮らすよ
瞼の裏の大迷宮
雨上がりの夜
希望という名の舟に乗り どこを目指すのか
希望の残り火
幽かに よみがえり
赤く色づき
はじけたよ
凍てつく真冬の寒さに 襟立てる仕草のように
なんの不思議もない
ありふれた行いよ
いつまでも
流れてゆけ
はるかな
はるかな
時の彼方へも
希望は果てて
希望は果てて
残っていたのは
なんだろう
僕の中にあるものは
なんだろう
何もないさ
べつにいいさ
僕には腐るほどの明日がある。
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亀だって かたつむりだってさ
ゆっくり 歩いているじゃないか
僕だってゆっくり歩いたっていいじゃない
いいじゃない
マイペースで歩こう
マイペースで歩こう
急いだって仕方ない
いつかは終わる旅だから
ゆっくり歩こうよ
のんびり生きようよ
それの 何が悪いの?
亀だってかたつむりだってさ
ゆっくり 歩いているじゃないか
僕だってマイペースで歩いたっていいじゃない
いいじゃない
時間の流れとか
巷の流行りとか
そんなの片っ端から
無視して歩こうぜ
自分の歩き方で
生きていきたいのさ
自分の生き方で
歩いていきたいのさ
だから
マイペースで歩こう
少しくらいの間違いなんて 笑い飛ばしてやろうぜ
少しくらいの悲しみくらいじゃあとには引かないぜ
マイペースで歩こう
とりあえず
寄り道が終わったら
気まぐれ ノンノン
ノープロなんとか
さあ 歩いていこう
歩いていこう
マイペースで歩こうよ。
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ステップ刻む夜
リズムに合わせて
月夜にワルツを
死人たちと踊りましょう
死に神の鎌を
すらりとよけて
真後ろに背中をそれば悪魔の唇にキスをするか弱き乙女の下半身は人魚
その一枚一枚の鱗が輝いて 目が眩む
墓穴を掘る夜
ザクザクと音を立て
死人たちと
踊り明かしましょう
月夜のカーニバル。
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生まれたことを
生まれてしまったと思うか
生まれたことを
生まれられたと思うか
生きることを
生きるしかないと思うか
生きることを
生きていけるんだと思うか
それだけで人生の見え方が変わるから
僕は生きる
それだけを考えて
生まれてきてしまったと嘆くより
生まれたことで得られたり出会えたりする喜びに 感じる幸せを見つめたい。
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髪の毛の色で悪者と決める世の中です
その人の性格や考え方も知りもせずに
頭ごなしに 切り捨てる世の中は腐っている
正義の味方は どこにいるのだろう
正義の味方は 僕の味方をしてくれるかな
助けてよ 僕は今
あなたの力を必要としている
正義の味方よ
本当の正義を教えてよ
そして本当の悪を
見定めてよ
この世の中から
悪を消し去り
正義だけを残して
僕の中の正義の味方は僕こそが悪だと言う
悪を消せば正義が消え
正義を消せば悪も消える
光と影はひとつだから
片方を消すことはできない
正義の味方は そういうだろう。
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恋の窓から 見える
楽しそうな恋人たち
愛を誓い合う
素敵なお茶会
中世ヨーロッパの
趣感じる
おしゃれな喫茶店で
お茶でもすすろうよ
恋する人にだけに開けられる窓を僕らも開けよう
不器用な手つきで 戸惑うけれど大丈夫さ
さあ 開けよう
恋の窓から見える景色をこの瞳で見つめよう
シャララ 恐れるものなどもはや何もない
君とならば。
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どこにでもいるありふれた人だから
どこにでもある当たり前の毎日がとてもお似合い
ただ 今日の今日が明日に変わり 明日の今日もやがて昨日に変わるだけの単純な日々
涙あり笑いありの喜劇のようで悲劇のようなそんなお芝居のような物語がいつでも傍にあるのさ
ため息ひとつ 吐き出さずにのみこんで
抑えきれない涙を押し殺そうとするけど
無駄な努力に終わったよ やっぱり今日も涙せずには いられなかったよ
空の果てまで燃えている 夕暮れの街並み
まるで 夢の世界のように なんて美しいんだろう
疑いもなくただそう思う今を愛せるのなら 少しくらいの悲しみや辛い出来事も笑い飛ばせるよね
坂道の上にある
開けた場所から
見えた夜の街は
宝石箱のように
輝いていた
泣いてもいいから
いきることをやめないで
たとえどんな今を生きててもきっと笑える明日がいつかは必ず訪れるから
その時を待っていよう
誰の心にだって夜明けは訪れるのだから
それぞれの夜明け
そして
それぞれの夕暮れ
疲れ果てたように
うつむく顔を
面倒くさそうに
上げれば見えるだろう
今 夜空に輝く星たちが小さく光ってる
自分の力で光を放ちながら 何ひとつ 瞬きもせず ずっと瞳を開けたまま
あんな小さな星でさえ 輝いてる
僕も頑張ろう
そう思ったら
歩き出せる
それぞれの夜明けへとむかって。
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思い出の中の話だけど 昔はクリスマスとなれば 前の日からそれはそれは楽しみで
夜も眠れなかったね
お願いだから 一度でいいから サンタクロースのソリに乗って
空の上から街を見たい
大人になった今では
サンタクロースも信じてないけれど
幼い頃は疑いもなく
サンタクロースを夜も寝ないで待っていた
結局いつも途中で寝てしまったけど
ちゃんと枕元にプレゼントが置いてあるんだ
サンタクロースの正体はいつもパパなのにね
あの頃はサンタクロースが本当にいると思っていた
だけど本当はね心の中では サンタクロースなんて信じてなかったんだ いないことはわかっていたけど
プレゼントがもらいたい一心でいると思いたかったんだよ
夢のない話をするとしたら家には煙突はないけど サンタクロースはどこから入って
出て行くの?
戸締まりしてるのに
どうしてはいれるの?
庭のない家に行くときは どこにソリを停めるの?その辺に停めたら路駐で持って行かれる
そんな疑問などお構いなしに僕はサンタクロースを信じていたんだよ
大人はいつもサンタクロースをバカにするけれど
クリスマスの時だけ
心の中から サンタクロースは飛び出して
僕らにプレゼントをくれるんだ
いないっていうより何倍もマシだろう
サンタクロースがソリに乗り 今年もしんしんと降る雪の中
プレゼントを届けにやってくる
信じる子供たちにだけ プレゼントをあげるんじゃない
信じない子供たちにだってプレゼントをくれるよ
サンタクロースは子供が大好き
きっと優しいおじいさんさ
白いお髭をたたえて
クリスマスの夜にだけお仕事しに訪れる
冷えきった大人の心の奥に しまわれてるひみつの夜。