詩人:どるとる | [投票][編集] |
蝉の命は短い
短いから
その短い一生を
僕ら人間より大事にする
蝉は儚い
その命尽きるまで
必死に鳴き続ける
そしてやがて
暑さもひく頃
蝉の声がやんで
夏も終わる
蝉しぐれがやんでも
耳に残りいつまでも
耳の奥で鳴き続ける
蝉の声 蝉の声
僕にはなんて言っているのかわからないけどきっときっと蝉は何か思いがあって
歌うように叫ぶように 鳴き続けているんだ
短い蝉の一生はきっと僕ら人間より 儚いだろう 悲しいだろう
でもだからこそ 素晴らしい蝉の声 蝉の声
今日も焼けるような暑さの中 聴こえてる 聴こえてる 蝉の声
短い一生を夏の間鳴き続け
やがて鳴きやんで
夏の終わりが
静かに訪れる
蝉の声は煩いけれど
なんだかあの鳴き声を聴けば夏が来たって気になるから
不思議だけど
あの鳴き声がなけりゃきっと夏は来ないんだろう
今年も蝉の声が聴こえるから夏は来たんだろう
風鈴の音色も
祭り囃子も
花火の音も
いいけれど
やっぱり
夏のはじめは蝉の声だよ
耳をすませば 聴こえるよ 今日も蝉は短い一生を休むこともなく鳴き続けてる 鳴き続けてる
蝉の声は 命の声
命を懸けて 紡ぐ唄
夏をあざやかに彩る命のメロディ
今日も元気に鳴きます
″ミーンミーン″と。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
さびしさやむなしさにからだの自由を奪われて 何が正しいのか何が間違ってるのかさえ曖昧になっている不安定な世の中で
息を吹きかければすぐに消えてしまう
ろうそくの火のように命なんて儚いものだけど命が終わったあとでも
今日誰かが笑っていたことや
今日どこかで誰かが泣いていたことが
なかったことになったり 嘘になったりなんてあるはずもないのさ
今日のあなたの笑顔が 輝いていたこと
今日のあなたの涙が誰にも伝わらなかったこと
まっすぐに何かを頑張る誰かの背中に見えた努力
大好きなことに一生懸命になることや
大好きな人を心から思うことそのほかのすべての人の生き様に語りかけるよ
当たり前を当たり前にただ繰り返して行くだけで 僕らはそれでいいのに時に僕らは憎みあい 時に傷つけあい 誰のせいだと責任を押しつけあい
新聞やテレビの中で繰り返される悲しい報道が 一日も早くなくなることを今日も願いながら
明日は我が身と 不安を隠せない
新聞の中にも テレビのニュースの中にも答えはないよ
今日も誰かが
生まれても
死んじまっても
僕には関係ないさ
関係ないのさ
黄昏て黄昏て
また黄昏て
風に吹かれて
風に吹かれて
舞い上がって
宙を舞う
木の葉のように
行き場もなく
宛もなくさまよう旅人を気取って気取って気苦労背負って
今にも 消えちまいそうな儚い僕という存在を誰かに覚えていてほしくて今日も生と死の狭間で
僕は何にこの世界に
つなぎ止められているのか 自由という名前の空の下
誰かにすがってないと生きられない屈辱感
脈絡もなく完璧な奴らに虫ずが走るんだ
そこで記憶は途切れた
もう動かないレコード
この世界の時計は
狂っているのに
狂っていることすら
人は気づいてない
ここは張りぼての世界
木々や花や 空や海以外すべて 自分たちが住む家も正しいと信じてる常識もすべて作り物さ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
予告もなく 僕の心盗み出して 微笑みというマント ひるがえして 僕を骨抜きにする
まばたきひとつで僕はもうイチコロさ
夜の隙間から今夜もあらわれたと 思ったらまたいつの間にか消える 不適な笑みを残して
恋泥棒 僕の心 簡単に奪い去ってゆく
その手口は鮮やか
まるで 大怪盗
あとにならないと
盗られたこと気づきさえもしない
恋泥棒 僕の心へ予告状 出してきた 僕は名探偵を気取るけど
きっとまた今夜も あっという間に僕は骨抜きにされるね
だってキミは変装の名人 まだ僕の知らない顔がたくさんあるんだよ
そしてまた僕は出し抜かれる
舌打ちひとつため息ひとつついでにおならをひとつ 月明かりに照らされて
あなたが臭いわねとたまらず あらわれる
そういう僕のところにあなたは 恋をする
恋泥棒 めまいがするような色彩のフラッシュライト
七色に輝きながら
シルエットだけを映し出して まん丸の月の下
二人のキスシーン
餅をついていたうさぎさえも顔を赤らめて 目を手で覆うよ
なんだか恥ずかしいぜ
僕はかっこつけて
見事に転んだ
さえない
あなただけのヒーロー
盗まれてしまう
僕の心 永久にあなたのもの
今夜 あなたをいただきに参上
差出人大怪盗
片手に大吟醸
安物のダイヤモンド
そんなもの目じゃない
あなたの狙いは僕だ
恋泥棒 お目が高いね
さあ盗めるものなら盗んでごらん
そう言いつつもまた簡単に盗まれてしまう僕だ
そして僕も不適な笑みを浮かべ
街中に叫ぶだろう
この幸せのほどを
恋泥棒 もう僕らは
離れられない
題名のないシネマは見果てぬ明日へと続いてゆくよ エンドロールさえこえたその先の物語で再び二人は出逢うだろう
恋泥棒 今夜も
誰かの胸の窓を開けて 忍び寄る 影
この世界で一番
価値のある愛という宝物 盗みに来る
その名は恋泥棒
心を盗む大怪盗。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
笑い方にコツなんかないよ
笑うのにタイミングなんか必要ないよ
笑いたいときに笑うのが一番いいに決まってる
そして泣きたいときに泣くのが一番いいに決まってる
たとえは汚いけどトイレに行きたいのに無理して我慢していたら お腹壊すよね
だから笑いたいときに笑えなかったり
泣きたいときに泣けなかったりしたら
それと同じように
きっとお腹じゃなくて心が壊れてしまうよ
だから
笑いたいときに笑いたいし
泣きたいときに泣きたいんだ
だけど気持ちに正直になって
生きれるほどこの世界は優しくないから
時には我慢してお腹痛い思いしなきゃと世の中は平気で言うよ
それを努力や頑張りだと簡単に言うよ
でも僕はそうは思わない
やっぱり笑いたいときに笑いたい
やっぱり泣きたいときには泣きたい
それが人間なんだって思うからさ
心に嘘をつくのが一番悲しいに決まってる
せめて 一日に一笑
それが僕の願い
それがみんなの願い
心に嘘をついて 簡単に笑えるほど悪いけど僕は切り替えの早い人間じゃない
テレビのチャンネル変えるようにぱっと笑えたらいいけど
だけどやっぱり泣くことも必要なんだ
悲しい時には
大人は泣いちゃだめなんてことはない
大人だって悲しいときには泣いたっていいはずなんだ
涙はそんな気持ちになるまえにもう流れてるもんなんだよ
周りを見てて思うんだ よくあんなに
嫌な顔せずにお世辞を言ったり 愛想を振りまいたりできるなと 関心こそしないけど 不思議に思うこの頃
一度きりの人生だからさ
やっぱり涙ばかり流すより笑顔が多いほうがいいに決まってる
そうさ
笑いたいときに笑えなかったり
泣きたいときに泣けなかったり
そんな気持ちとは反対の顔をつくって
さも悲しいのに喜んでみたりできるほど器用じゃないよ
だけど気づきゃ下手ながらも愛想振りまく自分がいる
そんなのおかしいに決まってるんだ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
サラリーマンは今日も 朝からなんだかお疲れ気味
満員電車必死に吊革につかまって あっちに押され今度はこっちに押され
たまに痴漢に間違えられそうになって汗をかく
満員電車から抜け出て会社に行けば行ったで上司や部長から
あーだこーだ文句を言われ愚痴なども聞かされるけど それにもたえて営業スマイル わざとらしいお世辞をあっちへこっちへ振りまく
全国のサラリーマンたち本当にお疲れ様
重たい鞄を背負って
本当、お疲れ様
よっ!一家の大黒柱
その岩をも砕く頑固さで未来を照らす光となれ
ああ今日も泣きたくなる時もあるけど
家族のため
はては子供たちのため
サラリーマンは
理不尽な社会と正面きって戦うのさ
世のため人のためというのはただの口実なのさ
ああ それがサラリーマンに与えられた宿命なのさ
でも立場のない平社員には逃げ場所が奥さんしかないよ
でもいつも
応援してくれる
家族のため
妻のため
子供のため
今日も頑張る
全国何万人いるお父さんです
いつもは厳しい父も家に帰れば 丸くなって子供と遊んだりする
仕事が生き甲斐だとか言いつつも本当は根っからの遊び人
休みには競馬も 競艇もパチンコやりたいけど やればやるほど泥沼にはまるギャンブルは身の破滅を招く
本当に不器用で
本当に頭堅くて
歳をとればとるほど
煙たがられる父だけど
考えてみればずいぶん
世話になっているね
それがお父さんなんです
お父さんの毎日は
きっと僕が思うより大変なんだ
でもそれを一言も言わずにいつも行ってきますと出かける父の背中は大人になるたび 大きく見えた
いつか そんなお父さんの背中が丸くなって僕より背が縮んでしまったら きっと
性格も今よりずっと頑固になって
だけどそんなお父さんを僕は嫌いになれないだろう
世界中のどこ探しても世界中でただ一人の僕のお父さんだから
なんだかんだ好きだ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
声が聞こえるよ
あなたの声が
それは
まるで何かの歌のように 言葉のひとつひとつがきらめいている
ただ、大丈夫?
その一言だけで
僕の目の前に
広がっていた
孤独の闇も
嘘のように
晴れてゆく
あなたの声はまるで
愛の歌のように
僕の単純な脳に働いて 素直な気持ちにさせてくれる
世界は今も戦乱の中
絶えぬ事件が毎日のように起こってる
そんな中でも愛し合える僕らは幸せだと思うから 君の手をぎゅっと握るんだ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
名もないその花に名前をつけたのは
ほかの誰でもない僕や君でしょう
自信なんかまるでありはしないけど
なんとなく
それに二人で名前をつけてみた
僕は君を名前で呼んで
君も僕を名前で呼んで
いつの間にか 僕と君という名前の花の真ん中に小さな花が一輪咲いた
今日も当たり前に僕らは笑い そして
当たり前みたいに泣くんでしょう
そして不思議なくらい強い絆で何度すれ違っても また同じ場所で笑う
きりがないね
お互い懲りないね
今日もまた
喧嘩したけど
今日も僕らは
相変わらず
バカみたいに
気づきゃ笑ってる
多分そんな繰り返しでいつまでもいいと思う
だって喧嘩して仲直りするたびに僕らの絆は強くなるから
あしたもまた喧嘩してもちゃんと最後には仲直りしようね
人間だから間違えることだってある
泣き虫と言われても仕方ないけど
泣かずにはいられない時だってあるのはわかってるから
あまり無理はしないでお互いやっていこうよ
今日もあしたも僕らは僕らでしかないからさ
うまくやろうとなんてしなくていいから
それよりずっと大事なはずの優しさと愛をいつも忘れないで
いつだってあなたが笑っていられますように 僕はない頭ふりしぼって毎日それなりに考えているんだ
不器用だっていい
ほかの誰かに何を言われたって構わない
僕らは僕らのやり方で 毎日笑ったり泣いたりしよう
大切なものはいつだってすぐ傍にあること忘れなければ
あしたの今日も僕らは…
泣いてもいいさ
弱音吐くのが普通さ
僕がいるよ
僕がいるじゃないか
君には
あしたの今日も僕らは ただ当たり前に笑いあって 喧嘩してもそれとなく寄り添えば いつものように
ばかばかしい話さえ
楽しく 語り合える
特別なものないかわりに当たり前なものがここにある
それはなんて素晴らしいんだろう
もう離したくない
もう離れたくない。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
理不尽なことこの上ない矛盾だらけのこの世の中で 僕らはいつしか生まれ
やがて時をかけて良くも悪くも社会人になる
毎日飽きるほど起きてる事件に誰もが首を傾げて理由なき殺人や意味のない暴力に頭の上にハテナを浮かべてる
何を信じ 誰を信じ
どこへ行けばいいんだろう 路線のように入り組んだ僕らの人生 これからどうなるんだ?期待半分不安半分で待ちわびるその時
流行り廃りもはげしいこの世の中に吹き荒れる風にあおられて
僕らは流行に乗り遅れても 自分のプライドを守るちょっと時代遅れの社会と戦うヒーロー サラリーマン
僕らの時代はまだまだこれから。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
誰にでも訪れる 明日がある
明日があるから 明後日がある
でも 人によっては
明日すらない人もいる
だから人は精一杯今日を生きたがる
街に溢れかえる
腐るほどの嫌な話
誰かがまた死んだ
誰かが理不尽に
殺されたとか
虐待とか いじめとか
尽きない この世の中に人々の目を覚まさせる警鐘を鳴らせ!
僕らのあしたがあるかぎり僕らは誰かを思うだろう
そして誰かも僕と同じように誰かをひたすら思うだろう
僕らのあしたはどこまでもあしたが続いてゆくかぎり終わらないだろう
雨かもしれない明後日も
晴れるかもしれない明明後日も
どうなるかわからない数年先も
人は変わらず生きている そんな保証もないけれどとりあえず今は今を精一杯生きる
僕らのあしたが見えなくなるまで
行き止まりにはまだ程遠い歳だから
今はまだ
今はまだ
余裕があるけど
僕らはあしたは
唐突に終わる
命を暗示する
でも今は
楽しく
笑い
目の前の
友達や恋人や
家族と同じ時間の中
何事かを語り合う
知らないあいだに
自分のからだに
病魔が巣くっててもそれを知らなければ 幸せなあしただろう
さあ僕にはどんなあしたが待っているのかな
よく聞くセリフを言おう
不安と期待をしつつ あしたを待ちわびる
僕らの今日はあしたがあるからこそ 幸せに感じるけど あしたのない今日ならば
今日は悲しみに満ち溢れた 悲しい今日になるだろう
でもそんな日がいつか僕にも来るのだろう
でも今は今を そして残された日々を精一杯生きる
運命られたような
奇なる風に吹かれ
今日も始まる
あしたともいうべき
今日という名の24時間。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕らは理不尽で矛盾だらけの社会に生まれ 何が正しいのかは親から ある程度教えられるけど それを守れるかは自分の中の意思にゆだねられる
いつの時代もどんな風潮であろうとも 正しさの形はそんなに変わらない
当たり前な事を当たり前にできる
ただそれだけでいいのに その当たり前を時に疑ってしまうから正しさが嘘臭く見えるんだ
僕らの自由な意思が僕ら自身に語りかけてくる 本当におまえはそれでいいのか?って
納得いかないことにさも納得したかのようにうなずいてみてもそれは所詮 僕の意思じゃないから
悲しくなるのもうなづける
だから僕らは精一杯
抵抗して 時には社会に背を向け 抗うことも時には正しさだったりするんだよ
奮い立つ感情が 僕らを自由へと駆り立てる
誰もいつかは死んじまうのが運命らしいから せめて生きていられるあいだは自由に生きたいから
誰の指図もうけねえ
傷ついたって構わない
僕らが本当に悲しいと想うのは 生き方を誰かの指示に従って生きる機械のようなくだらねえ生き方だ
心をなくした哀れなゴーストたちの歯形がくっきり新聞の一面やニュースの中で祭り上げられる中
自由を求めても怨みを晴らそうと起こしたもんであろうとえてしてリアルに染み渡るのはまたかよみたいな末路だけど
僕はたまに思うよ
こんな時代に生まれて 居場所もない僕らに残された道はひとつしかないと
これは逃げるための逃避行じゃない新しい明日を掴むためのひとつのけじめだ
だけれど 僕には人を殺めてまで 扉を開く勇気はない
そんな弱い
僕に父は言った
『常識を守れない大人にだけはなるなよ』
全てが常識を軸として回る世界で 本当にそれが世界の全てでも僕は疑ったことを悔やむかといったら多分違うね
常識も決まりも法律もすべては誰かが定めた作り物にしか過ぎない
僕らの悪や暴挙を抑えられるのは個人個人の理性だけと感ずる。