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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[1909] スピードスター
詩人:どるとる [投票][編集]


星が降る夜に出会った
あの子はきっと運命のレディ
えくぼがリンゴみたいに赤くて
長い黒髪で目はまんまるで
まるでおとぎ話でいえばお姫さまみたいだった

君は僕の知らないことを知っていて
僕は君の知らないことを知っていた
だから知らないこと教えあったり教わりあったりした

容易には開かない窓を飛び出して
秘密の時間へ
君と過ごせる夜は
とても幸せだった

君の瞳に流れ星がいくつも光ってさ
素敵な物語をこの僕に届けてくれる
不思議と悲しくても笑っていられた
君がいてくれたから

君と過ごした時間はまるで
何かの物語のように
僕の小さなハートの中で輝いている

たったひとつだけ
流れ星の群れから
はぐれたおちゃめな星が一番光ってる

あれが僕らの思い出さ

ほら、あふれるほどの思い出さ。

2010/10/11 (Mon)

[1908] 雪どけ
詩人:どるとる [投票][編集]


つぶれた店のシャッターにもたれて
ふたりはしばらく
トタンの屋根の下いつやむともわからない雨がやむのを待ちながら
途中で途切れたり つながったりする会話を不器用に続けた
たまに後ろめたいことが話題にのぼるとうまくごまかしたり
笑っていたりした

多分僕らの愛はどこか完璧なように見えてもそれは見かけ倒しの張りぼて

ちょっと大きな地震が起きたら 簡単に崩れてしまいそうなほどもろい恋でした

うまく言えないけど
多分僕は君を愛してる
ちゃんと言えないけどきっと僕は君を愛してる

雪どけのあとに
残る白い記憶

あんなこともあったっけ
こんなこともあったっけ

今じゃ思い出したくても思い出せない記憶

雪がやんでしまったあとじゃ寒くてわからないよ

凍えるのは心もいっしょさ。

2010/10/11 (Mon)

[1907] あの人の影
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素敵なあの人の影を
まだ追いかけている
あの人は誰より愛しい人

まぶしい笑顔は太陽よりまぶしくて
あなたの肌は月より綺麗で
抱きつきたくなるよ
思わず
のびるよ 鼻の下

あの人をただ追いかけてるうち見失った
波間に消えた青春のストーリー
だけれどいつか
見失った恋を
つかまえてみせるよ

あの人はきっと
僕のそばにいる
遠い異国で
僕を待っている

好き 好き 好きヤキ
好き 好き 好きヤキ

愛 愛 愛 ラブユー
愛 愛 愛 ラブユー

世界中どこ探しても
いないさ 君のような美しい人は

君は僕のもの
そしていつか
僕は君のもの

白い世界へ
君を連れて行きたい。

2010/10/11 (Mon)

[1906] 黄昏センチメンタル
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裏通りを歩けば
人ごみも絶え
落ち着いた
景観の中にある
安息と静観

センチメンタルな
気持ちに沈みそうな時にはあなたの声がなんだか
聞きたくなるんです

黄昏ている僕のこの瞳には素敵な色しかうつらない

燃えるような夕暮れはやがて闇にのまれ
静かな夜がやってくる

今日にさよなら
手を振って
長い坂道を下ったら
あなたの姿は見えない

また明日ね
明日会おうね

夜空の向こう側に
明日の片鱗が見える

センチメンタルな気持ちはカフェラテくらいに薄まって

僕はおだやかな表情で微笑むのさ
君もおだやかな表情で今ごろ笑ってる

2010/10/11 (Mon)

[1905] 10月のカレンダーに雪が降る
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街はもうすぐすれば雪の中
通りを歩けば
靴は雪に埋もれる

喫茶店の窓から
見える景色は
街路樹を染める
朱や黄色の葉っぱ
それももうすぐすれば散ってしまう

ひとりぼっちが淋しくて 切なくて
買ったマフラーは押し入れの中

少し肌寒い
風に吹かれて
並木道のベンチに腰掛ければ
なんだかいい気持ちで眠くなってしまうよ

連休最後の休日に
僕は結局
何もせずに
ただ眠っていただけ

10月のカレンダーに
目には見えない
雪が降り積もる
太陽の光で溶けた雪が
しょっぱい水になって僕の瞳から流れる

まっすぐにウチへ帰ること
そんな簡単なことさえできなくなるほどさ

真っ白い雪景色の中に悲しみも喜びも全部埋もれてしまえば
なんとなく幸せになれる気がするよ

なんて微笑む
夜の片隅

星明かりに揺らめくはかなげな思いは
そっとまばたきひとつで心はふるえ宝石みたいな涙がこぼれる

ラララ 街は白い雪の中。

2010/10/11 (Mon)

[1904] 走れ!風の子
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並木道に木枯らしが吹くころ
風の子たちがさわぐ
楽しそうに笑う

黄色 朱 色とりどりの並木道
切なさがはじける

ゆっくりと時間が流れる
白い時間の中で僕らはマフラーを揺らしながら駆け回る

走れ! 風をきって走れ
僕ら風の子
寒さには強いんだ

走り抜けてゆく
君も風の子

見上げれば青空。

2010/10/11 (Mon)

[1903] 海底ウン百メートル
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深い深い夜の中
道路を走る車は
まるで海の中を泳ぐ魚にも見える

明るいとこ
暗いとこ
そのコントラストが
しましま模様が
綺麗で美しくて
そのうち泣きたくなる

どこまでも沈んでいきそうな気持ちさ
泣きたいのに笑うような嘘はつきたくないのさ

ネガティブな思いを 抱えて
いろんな迷いや悩みにぶつかって

僕はやがて泡になる

海底ウン百メートルまで沈んだら

あの魚たちが綺麗にいなくなったら
そこはもう真夜中の中。

2010/10/11 (Mon)

[1902] 最終楽章
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すべての光が眠りに着くとき
僕の意識も途切れ
悲しみも喜びも無い
真っ白な時間が流れる

時の指揮者は
静かにタクトを置いて 楽器を休ませる

この最終楽章には譜面はありません
無音の中にある
甘美なる調べ

それは心の耳にしか届かないメロディ

繰り返される
始まりと終わり
その中で
流れつづける

静寂にひびく詩
おそれるものなど何ひとつ無い綺麗な時間

僕らは夢の中
また音楽の目覚めをここで待つだけさ

時の指揮者がタクトを手にとればまた始まる

にぎやかな合唱。

2010/10/11 (Mon)

[1901] 夜の片隅で
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夢うつつの意識の中で通り過ぎる冴えた思考のカケラ やがて 誰かが今日もどこかでその短い生涯に幕を閉じる
そしてどこかじゃ誰かが新しい命を産む

僕がこの世に生をうけた日の夜はきっとふつうの日なのに
僕の母さんや父さんの心にはどう映ったのだろう

たとえば今日誰かが悲しくても
たとえば誰かにはとても嬉しい日だったから
誰かには雨降りで
誰かには晴天
そんな矛盾がある

でも仕方ない
それが運命さ
今日、僕にとってなんでもない日だったとしてもきっと
世界の誰かには悲しい日なんだね

こうしてあくびをしてる今もどこかで涙が流れて
どこかで血が流れてる

ひとつの同じ世界なのにね 不思議だね
幸せと不幸せが距離を隔てて 違うものを心に映してる

この夜の片隅で
そんなことを思う

ありふれた日常
平穏な日々
そんな毎日がどれだけ幸せなのか
考えもしない僕の愚かさを物語るちょっと離れた国での惨たらしい毎日
画面を通してしか
伝わらない痛み
それは同情にしか
過ぎないさ
でもわかってる
僕は幸せなんだ

いくつもの星が流れる夜にふと目を閉じたら 冴え渡る耳がとらえた誰かの声
そら耳なんかじゃないんだ きっと

分かり合える気持ち
分かり合えない部分
光と影の隙間を縫うように 勢いまかせで走りつづけてたどり着いたのは 狭い路地裏 孤独が身にしみるけど たいした事じゃない 小さな痛みさ

ああ 見えない答えに遮られる行く手
いくつもの扉
見えてても遠い可能性
期待より多い不安
それを踏み越えた時
僕に何が見えますか? わかりますか?

歳を重ね 時を経て
やがて 何かを気づく時 はじめて僕は大人になれる

きらめく 空の向こうに見える 夜明けの光
強がっても悲しいものは悲しいね

夜の片隅にたたずんで そんなこと思った

この夜の片隅で
僕の中の何かが変わった

硬い殻が破れた。

2010/10/10 (Sun)

[1900] 僕の詩
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世間じゃ認められなくても
誰かにわかってもらえなくても
伝えたい 届けたい
大切なあなたへ
大事な友達へ
素晴らしい家族へ

心というゴールに
投げる ボール
思いを込めて
愛を込めて
精一杯
詩うから
聞いておくれよ
僕の詩

躓きながらも
転びながらも
言葉は転がって
角がとれ
まるくてやさしい形になる

あなたに伝えたい
今すぐ 届けたい
この長い夜をこえて
果てしない時をこえて

下手でも力のかぎり
僕は僕のできるかぎりの僕の詩を
詩いつづけるから
空へと届けるから

この夜を終わらせて
僕の詩にはこばれて
朝へと流れ着く僕の瞳に素敵な夜明けがうつりますように
願ったら

さあ 夢へ沈もう…

2010/10/10 (Sun)
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