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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[7861] エスパー
詩人:どるとる [投票][編集]


ゆらゆらと ゆがんだ陽射しが のたうつ
真夏の 30度を軽く越える 猛暑日

汗もすぐに 引いてく
乾いた喉を潤す片手で飲み干すサイダー

弾けるように 飛ぶ
水しぶきは彼方へ

見上げた空が目眩で百八十度 回る

倒れそうで 倒れないタフな僕

指先ひとつで 指揮者にもなれる

でたらめなメロディ 奏でてしまおう

曲がれスプーン背中と腹がくっつくくらい
僕はエスパー。

2016/05/23 (Mon)

[7860] たしかなこと
詩人:どるとる [投票][編集]


舞い降りる 小さな花びら
開いた手のひらに落ちて
また風に 運ばれていく
手紙も残さず宛もない 旅に出ていく

跡形もなく 消えてしまう運命を受け入れられずに
散りゆく花から まだ目を離せない

つないだ手だけが知る いくつもの物語
けっしてドラマチックじゃないけど
僕と君の唇で結んだ数ページの思い出

この手があなたから離れるときが来るのなら
その日を 待つことも 大切なことだろう
でも それまでは離すことはない

あなたがいる そんなたしかなことが
君と世界を つないでいるのだから

コップに水を注ぐように
何かで満たしたい気持ちを
寂しさなんかで埋めないで
あなたの言葉が胸に突き刺さる

避けられない運命は 誰が決めた運命だろう
もし神様がいるなら 僕は許せそうにない

離れては また寄り添う 手が描く未来を
君だけが知ることができないなんて
なんのために日々を重ねてきたのだろう

愛を ささやく唇がさよならを 言う日が来たとしても
僕はあなたとの 日々を忘れないだろう
振り返るたび涙になってしまっても

あなたがいた そんなたしかな足跡を
心に刻んで また明日に届けていくよ

伝えたいことはいつも ごまかされて
言葉にできなかった あふれるほどの気持ちを
そしてまたひとつ 春は過ぎまた 夏になる
君が少し遠くに 見える

この手があなたから離れるときが来るのなら
その日を 待つことも 大切なことだろう
でも それまでは離すことはない

あなたがいる そんなたしかなことが
君と世界を つないでいるのだから。

2016/05/23 (Mon)

[7859] 幻になる
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行き先のない 電車に 乗っかって
窓から見える 風景だけが世界ならいいのになあ

いつか失くした 何かを探しに
自由への地図を持って
答えなどない そのくせ 縛られてばかり
今は 何も僕を咎めるものはない

目の前に広がる 空と海のボーダーラインを
曖昧にする 目も眩みそうなブルー

無人駅のベンチの下で寝ぼけ眼の 猫があくびをする
向日葵畑を 自転車で追い越して
このまま 二人きれいな幻になろう

とある掟に 縛られて 笑えない毎日
冗談のひとつも 言う気にもなれないのは悲しい

はぐれたようになった笑顔は迷子だ
どこをほっつき歩いてるんだろう
どうせなら路線図の一番最後の駅を目指して行こう

レールはやがて 途切れて いつか 宛さえなくすだろう
その時にコンパスになるのは 心だ

使い古されて 埃をかぶったような心だけど いざというときには頼りになる
このまま 二人地図上から消えよう

「電話のつながらないところまで 行きたいんだ」
君が言った
その言葉が 旅立ちの合図だった
そして僕らは夢のチケットを 子供料金で買う

目の前に広がる 空と海のボーダーラインを
曖昧にする 目も眩みそうなブルー

無人駅のベンチの下で寝ぼけ眼の 猫があくびをする
向日葵畑を 自転車で追い越して
このまま 二人きれいな幻になろう

幻になろう。

2016/05/23 (Mon)

[7858] 逃避行
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混みあう交差点潜り抜けて珈琲で飲む常備薬

怠惰になりそうな 日々も どこかあと少し強くなれないもどかしさだけを残したまま

いつの間にか足下に引いた ハードルを
いつか飛び越える日は来るのだろうか

寝起きの頭の中に響く 車内アナウンス
救いなんてものをまだ 求めてるなら

大概にしたほうがいいなって 笑ってさ
先ずは目先の 罠を掻い潜る策を 思案する

誰に向かって頭を下げているのか常に前のめりだ

絶対正義を疑った 僕は つまらない多数決で群れからはじかれて 孤独を強いられる

空と地平の境界線を 消したくて 走る
真夏の炎天下も 見て見ぬふりをする

手を伸ばす先に あるものを知っている
ふれられないことも知っているんだ

手にした物差しで何を計りたかったんだ
計算の出来る範囲はもう過ぎてるのに

このまま 僕らは置き手紙も残さず
誰の記憶からも 行方不明になりたい

たとえば越えてはいけない線を
踏み越えて その先を知りたくて 逃避行

好奇心の果てにある世界を見るんだ

いつの間にか足下に引いた ハードルを
いつか飛び越える日は来るのだろうか

寝起きの頭の中に響く 車内アナウンス
救いなんてものをまだ 求めてるなら

大概にしたほうがいいなって 笑ってさ
先ずは目先の 罠を掻い潜る策を 思案する。

2016/05/23 (Mon)

[7857] スタートライン
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どれだけ歩いたら たどり着けるだろう
ヒントも地図もない旅を強いられてから
どれくらいの時間と季節が流れただろう

きりもなく流した涙
同じくらい浮かべた笑顔

隙あらば誰かを愛して いつの間にか誰かに愛されて
大切なものや守るべきもの
僕にもいくつか出来たんだ

いつか誰かに 見せびらかすように
自慢したいよ 「こんなに思い出が僕にも出来たよ」と

いつの間にかまた スタートラインにいる
ゴールなんて分かりやすいものはない

どうやら僕にも付加価値なんてものがあるようで

生きることで それが果たせると 君は言った

悲しいときこそ傍にいることが 本当の愛だと思うんだ
一つ一つの出会いがくれた
一人一人違う その人と過ごした時間

そして道に迷った僕はスタートラインに 戻って空見上げる
今は忘れてしまった気持ちを 思い出すように

鳥が 空を飛ぶ羽を生まれながらに
持っているのは なぜだろう

その答えは きっと案外 簡単なことなのかも知れない

僕には地面を蹴って歩ける足がある
僕にとっての空はどこまでも続く道だ
ならば鳥が飛ぶがごとく僕も 地面を歩こう

隙あらば誰かを愛して いつの間にか誰かに愛されて
大切なものや守るべきもの
僕にもいくつか出来たんだ

いつか誰かに 見せびらかすように
自慢したいよ 「こんなに思い出が僕にも出来たよ」と

いつか たどり着けるかな 思い描いた場所に
その時にはどうぞ 僕の隣には君がいてほしい

そしてまた誰かがスタートラインに立ち
走り出す背中が もうあんなに小さく 見える。

2016/05/23 (Mon)

[7856] コスモノート
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楽しみなんだよ
待ち遠しいんだよ

目先に迫る未来も
やがて過去になって
追い越してく
カレンダーはもう何枚めくられたかもわからない

踏み出したそのただの一歩が
誰かにとっては 偉大な一歩なら

僕が踏み出した 小さなスーパーに
行くための一歩も 偉大な一歩かな

つまらなくて くだらない ありふれた未来なんかない

どんな未来も未来には変わらないし 変えられない

ってなことを言いたいだけで
また夜がひとつ明けてゆく

銀河を 汽車で旅する 物語を知っているかい
タイトルはど忘れした

まだ真っ白なノートに描かれた
レールを 走ってゆくイメージ

話したら笑われそうな夢やロマン
笑われても 信じられたらいいな

見上げた空に 光る小さな星のひとつに
祈った日々を 弱さとは形容したくない

無意味なことなんてない
どんなことにもそれなりに意味がある

確かめてみよう 僕の中にある全可能性を

ってなことを 言うだけで
物語の前半を 費やしてしまった

魔法なんて便利なものに頼るくらいなら苦労をして手に入れる未来が所望さ

空に流れる 星がたどった軌跡を 少し遅れて見た夜に

僕は何か大切なものを 知った気がした
気のせいなんかじゃないんだ

僕が踏み出した 小さなスーパーに
行くための一歩も 偉大な一歩かな

つまらなくて くだらない ありふれた未来なんかない

どんな未来も未来には変わらないし 変えられない

ってなことを言いたいだけで
また夜がひとつ明けてゆく。

2016/05/23 (Mon)

[7855] 未来
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小さな手のひらを そっと開いたら
きれいな花が一輪咲いた

僕らは待ち焦がれているんだよ
いつまでも来ない理想の未来を

夢のような未来が 世界の輪郭を
光が 縁取っていく そんなイメージ 今も捨てられない

手のひらに 落ちてくる ありふれた未来を
僕らは 待っていたのかな
幸せそうな顔で つまらない感情に
わがままに 喜んだりしてる間は
まだ 当分 腐らずにいられそうだ

大手を振って迎え入れた未来に
裏切られたような気がしたら

信じられるものを 明かりにして
暗がりを 照らしながら進むといい

誰かが描いた世界じゃない いつの間にか 描かれた世界だ
回すハンドルもない
それなら 果てまで伸びた道を行くだけさ

手のひらに 落ちてくるありふれた 未来は
僕らの足下にまた 新しい道をつくる
スタートラインはいつだって目の前にある
歩き出せばそこは昨日より少し遠くの未来
そのつまらなそうな一歩から始まる

笑ってみよう 泣いてみよう
何もすることがないならば
とにかくひたすら 徒然なるままに
生きている その意味を 見つけるんだ
明日のドアには鍵なんて かかってない
それでも、明日はとても果てしなく遠い

手のひらに 落ちてくる ありふれた未来を
僕らは 待っていたのかな
幸せそうな顔で つまらない感情に
わがままに 喜んだりしてる間は
まだ 当分 腐らずにいられそうだ

ふがいない自分自身を 憎まずにいられそうだ。

2016/05/23 (Mon)

[7854] 手紙
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二人の恋は とてもゆっくりだ
鈍行列車のように 駅々を訪ね歩く

色褪せたベンチの足下に咲いた花の名や
風の行方に 気をとられているうちに

君は笑った 太陽みたいに
僕の視線を 奪っていく
ラララ ラララ

君の街へと 手紙を書いているよ
季節の花を添えて 明後日くらいには
君の手元に届くから返事ください。

2016/05/22 (Sun)

[7853] シネマ
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雨が二人の前に立ちふさがって
二人の逢瀬を遮るように阻むように
今夜は 会うなといってるように
僕には見えたんだ

傘を持って 空に向かって 突き立てる
開いたとたんに 雨が 僕を濡らすのをやめる

雨粒のカーテンに いくつもの 物語が見える
それは 映画のスクリーンのように ありし日を映し出す シネマ

水玉模様が ガラス窓に 描かれて
しずくになってすぐに落ちてしまう
君は今頃何をしているのかな
偶然を装ってばったり会えないかな

そんなことを 思ってると雨はしだいに 強まって小雨はどしゃ降りになった

君を悲しませてるのが僕だと気づいた時
君を悲しませないと約束した日のことを思い出すなんて皮肉さ


雨は人の心を ありのまま映す 鏡かもね
呟くように 誰かがそっと僕に言ったよ
君に会いに行こうかな つまらない意地はここら辺にして

雨粒のカーテンに いくつもの 物語が見える
それは 映画のスクリーンのように ありし日を映し出す シネマ。

2016/05/22 (Sun)

[7852] 遠い街から
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離れ離れの二人をかろうじてつないでる
電話の向こうにイメージを浮かべてる

今日も会えない寂しさにふるえながら
君も見ているだろう夜空を見上げてる

ほら今日は月がきれいだから
少し長めの電話をさないかって言ったよ

君を思う その気持ちだけが
今の僕を強くしている

だけど寂しさには 勝てないよ
だから、せめて僕が出来るのは

何十キロも離れた遠い街から
君の幸せを祈ることくらいなの

迷路みたいに入り組んだ路線図
いくら辿ってみても君の町は見当たらない

仕事を理由にしたり 忙しさに 時間を奪われる毎日はいつまで続くんだろう

今月も会えない 急な仕事が入ったから
仕事じゃ仕方ないね 君の声がふるえてる

君の寂しさが こっちまで伝わるようで
約束を断るたび 僕は泣きたくなる

仕事なんて放り出して会いに行きたい
でも 僕はそんなずるはしたくない

胸を張って君に会えないから
仕事を終わらせて来月こそは

「待ち合わせは 何時にしようか
遅れないで そっちこそ」
そんな 会話も出来ないまま
終わる恋なら それまでだ
でも、僕らは 離れてるくらいで
終わるような 恋はしていない
寂しさは 丁度いいハンデだ

君を思う その気持ちだけが
今の僕を強くしている

だけど寂しさには 勝てないよ
だから、せめて僕が出来るのは

何十キロも離れた遠い街から
君の幸せを祈ることくらいなの

仕事帰り 電話越しに君の声を聞く
そのわずかな時間が僕を 笑顔にする
君は笑っていてくれるかな。

2016/05/22 (Sun)
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