詩人:どるとる | [投票][編集] |
昔話によく出てくる
仲のいいおじいさんとおばあさんのような
そんな恋人になりたい
君と 君だけと
昔話の恋人になりたい
絵本をひらけばいつでもひろがるおじいさんとおばあさんの奇妙で愉快な生活
絵本によって内容も違うけど仲のいいのは一緒だね
だからなりたい
昔話の恋人に
昔話の恋人に
君と 君だけと。
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見渡すかぎりの銀世界
今 僕が見てる景色を大げさにいえばまあそんな感じでありましょうか
僕をふるわせる寒気
小さな町の小さな一戸建ての中
僕はこたつに入って
手だけといわず全身がピカチュウみたいに黄色くなるくらいみかんをむさぼり食ってる
やがてどこか寒いけど出かけたくなって
木枯らし 北風 吹く
町へとびだした
宛てもきめずに
いつのまにかやってきた真冬の到来
思わずコートの襟を立てずにはいられない季節です
冬を感じさせるだろう
襟をちょっと立ててみれば冬が来たなと思うでしょ
油断していたから
不意をつかれて氷づけ
吹きつける風は とぐろを巻きながら
横から 下から
いたるところから僕に体当たりしてくるよ
それでも冬はなんかいいね
毎年思うよ
コートの襟を立てる季節がだんだんと寒くなる冬を際だたせてゆくたびに
僕はまたひとつ誕生日も過ぎて大人になってるのに
何ひとつそれらしい変化は見受けられずにいるのにニヤニヤ笑ってる
そんな真冬のとある
1ページ
強風が高波をあおるように
大きな転機が僕を高揚させる
お年玉に おいしい正月料理
そればかり 考えて
何を買おうか 食おうかと笑ってる
コートの襟を思わず襟がなくても立てたくなるような季節に
僕は風とひとり話してる いつまでもいつまでも絶えない笑顔を顔面にはりつけながら
僕はありもしない襟を立てる
少しは大人に見えるかな?
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そのまた昔、僕という老人は夢を見ていた
画家になりたかった
確かそんな夢だった
いつもいつも夢を見ては絵を何枚も何枚も日々描き続けた
それでも金をせしめてまで絵を将来の職業に利用しようとは思わなかった
なれなかったことを言い訳にできるならば
僕はきっと遠い未来でそんなことを言うのでしょう
たとえ画家になれなくても夢は夢のまま
いつまでも輝いてる
ずっと絵は描き続けるよ 画家としてではなくひとりの絵描きとして僕は僕の人生を日々絵にしてゆく
老いが僕の記憶までもをしわくちゃにしたって老人はただ瞳の奥に翳りをひそめながらも絵を描き続けるんだよ
それが僕ならば
老人の夢は画家になることだった
でもきっとそれは
いつか変わって
ひとりの絵描きになることに変わったのさ
たとえそれで飯は食えずとも自分が楽しむことを考えたら
趣味にしたっていいはずだと笑うのさ
かわいいベレー帽
目深にかぶって
笑うのさ
歯のない口で
笑うのさ。
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なんとなく過ごした一日はこうしてただ静かに閉幕と相成る
家に帰ってもね何もやることもなくただ風呂に入り寝るだけ
しばらく眠れなくてさ天井とにらめっこしていた
小さく光る蛍光灯のあかりが僕を煌々と照らす
ふいに浮かんだイメージが僕を悲しみへと誘うよ
いつか この道の先でこうして目を閉じて僕は死ぬのかなと
なんだかまだ先のことなのにぼんやりとそう思った
それだけで潤んでしまう瞳と言い知れない切なさに焦がれた胸
いつか終わる物語だからとわかっているからこそ精一杯生きようとする気持ちとはべつにそのもどかしさがあるから
うまく笑えないのさ
人は皆、一度きりだからと笑うけど
そんなに強くないのです 僕は
このまま 時の舟に揺られながら
時折雨をうけて
時折日差しに焼かれて
僕らはずっと僕らのまま生きてゆくけれどなぜかこの悲しみだけは目が覚めても消えずに僕をたまに切なくする
おもむろにまぶたとじれば暗闇の中に浮かんでくるいくつもの影みたいな形のない底なしの悲しみ
熱い珈琲 ぐっと飲み干せば 焼ける のど
おかげで昨夜は眠れなくてただずっと人生について考えていた
繰り返した問答の波
答には行き着かずずっと問いばかり繰り返していたよ
生きていったってただ今日と同じような人生を繰り返すだけ
ただ生きるため
ただ食うため
いくつもの時間を捧げている
そんな毎日が不満だともいえずにただ何かにしたがって
見えない首輪でつながれた飼い犬です
僕ら…
このまま 時の舟に揺られながら
時折雷雨に見まわれ
心までズタボロ
僕らはそれでも僕らのまま生きてゆくしかないんだろうけどとため息さえ追い風に変えて平気なふりする
おもむろにまぶたとじれば人には言えないいろんな色をした悲しみが暗闇に彩色を添えている
それでも憎めない
愛してやまない
僕の日常
今さら もう。
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どんなにあたためてもあたためきれない心がここにひとつある
どんなに慰められても癒えない気持ちだよ
外野はいろいろ言うけど立ち直るのも歩き出すのも全ては自分次第だろう
昼間から降り止まない雨を窓越し眺めていた 一日中
君は僕の何をしっているというんだろう
何もしらないくせに下手な慰め並べているけれど
申し訳ないくらい不器用でうれしいのにそのうれしさとは裏腹にささくれる
僕をゆるしてほしいよ
わがままな男心を
もういいだろう
さんざん苦しめたろう
ここらで悲しみよ眠れ
雨続きの一週間
心にまで雨を降らせて
揺れ動く街灯り
何も言わないままで
僕は途切れる意識の中でひとりつぶやいた
誰にいうでもなく
おやすみなさい
明日が来るまで
切れた電球がまた
光り出すその時まで。
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心を揺さぶる君の声が聞こえたら
僕は涙が止まらなくて仕方なくなるのさ
生まれて今に至るまでの長い旅路は無意味じゃないと思える光るものひとつ僕は手にした
きっと僕の心は寒々とした木枯らし吹きすさぶ そんなムード
僕の気持ちをたやすく持って行ってしまう君はまるで魔法使い
笑顔が可愛いね
こんな僕にありがとう
涙は悲しみの矛先へと流れてやがて跡形もなく消えた
木枯らしの唄
口ずさんで 旅烏
宛もなく 風の吹くまま気ままな旅は続く
まだ真っ白な地図片手にさまよう日々
いつかこの風が追い風に変わるまで
今はただ静かに
君とこうしていよう
凡庸な言葉の中に
ささやかな愛を込めて
今 悲しくても
君への感謝と愛だけは忘れないから
君よ 受け取って
僕の愛を
君よ 受け止めて
僕の涙
世界中でただひとり
君だけを信じたいよ。
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もしも同情に値段があって自由に売り買いできたなら
僕は迷わず同情をまとめ買いするだろう
それがたとえ嘘でもいやいやでも同情されなくなった僕にはもはや同情されるだけでもありがたい話だからためらわずにありったけの小銭をかきだすよ
窓からさしこむ月明かりさえ申し訳程度に僕を照らす始末
吹きつける風はただ冷たくって凍えそう
この同情はおいくらですか?
沈黙を破ってたまらず吐き出された僕の声
小さくつぶやくよ
孤独にうもれた自分を探し当てて
嘘っぱちの同情で救われるならばとただ僕は夢の中でこぼしたんだよ
そんなこと願ってしまう夜には心に悲しみが降り止まない。
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死にたいという感情と
生きたいという感情が
今 僕を現世につなぎ止めている
かなしいという感情と
うれしいという感情が
今 僕を悩ませ迷わせている
全てなくならないかぎり悲しみがあろうと喜びにその悲しみは打ち消されまた生きたいと願ってしまう僕がいる
だから いつまでも
死ぬまで永遠に僕は僕のままこの世界に存在し続ける
声枯れ果てても
涙は枯れ果てることはなく笑顔も尽きることはないから
イヤなくらい存分に笑えるし泣ける
僕はただそうして光と影の狭間に揺れる
小さな原石。
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じぶんって何者だろう
それさえわからず愛しいじぶん
じぶんって誰なんだろう
それさえわからず尊いじぶん
ああ いつからか
じぶんってものを大切にしすぎるあまり他人を愛せなくなったよ
じぶんを愛しすぎるな
でも
じぶんをかえりみなさすぎるな
ギリギリのギリギリでじぶんとは向き合え
じぶんとは他人と世界のあいだにある特別な存在
だから 一番難しいのかもしれないです
そう思うじぶんもわかりません
なにがなにやら。
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この美しい音色はどこから聞こえてくるのかな、近くもなく遠くもない距離からやってくるよ
つかず離れずそっと寄り添う君の声
まるではじまりの囀り
規則のないリズムになってはずみながら僕の心にしみていく
日々すこしずつ君リズムに吸い込まれてゆく 僕はとても幸せな気分だぜ
キミの予定で埋め尽くされた僕のスケジュール帳に並ぶ文字や数字でさえ踊っているくらいなのさ
あるひとりの女の子によって生み出されるいくつものメロディ
僕がそれに言葉をくわえれば素敵な歌になるみたいに
いつでも毎日はふたりの共同作業
くだらないことでケンカする日も思わず泣いてしまう夜もふたたび笑ってしまえる大きな喜びがあとで待っているからねしばらくすれば涙も乾いている
無理にどっちかの歩幅に合わせることはないさ
君は君
僕は僕
それぞれの歩幅で生きてゆこう
なおかつ愛し合ってゆこう
唐突なくらいに君リズムに巻き込まれてゆく 僕はいつも恵まれた身分だぜ
君の笑顔と僕の笑顔がそろえば後先に待ってる悲しみ降らす雨雲にも手を繋ぎ勇んで立ち向かえる
君リズムにどんどん
僕も馴染んでゆく
いつのまに覚えたのか
君の呼吸のリズムさえ完璧さ
まだまだもっと君をしりたい!しっていきたい!
僕が君の隣にいつまでもいたいと思うように君も同じ気持ちであってほしい
そのために捨てたんだよ、僕だけのリズム
君のために巻き添え 食らうなら本望だと思うからネ
日々すこしずつ君リズムに吸い込まれてゆく 僕はとても幸せな気分だぜ
キミの予定で埋め尽くされた僕のスケジュール帳に並ぶ文字や数字でさえ踊っているくらいなのさ
唐突なくらいに君リズムに巻き込まれてゆく 僕はいつも恵まれた身分だぜ
君の笑顔と僕の笑顔がそろえば後先に待ってる悲しみ降らす雨雲にも手を繋ぎ勇んで立ち向かえる
どんな未来が待っててもふたりならば。