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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[7609] 東京の夜
詩人:どるとる [投票][編集]


夏が春を追い越して しまったような
少し汗ばむ 陽気に上着を脱いだ

この街に住んでからもういくつ季節が過ぎただろう

まだ 知らない空や景色に会いに行こう君を道連れにして

東京の夜は どこか少し切なげで
通り過ぎてく 光
電車の窓の外 幻想的なイルミネーション
夢を見ているような
そんな日曜日。

2016/04/08 (Fri)

[7608] 夢の続き
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ささやくように本のページをめくる風
そっと自転車が 景色を飛ばしてく

笑いながら 君は泣いた 予報にない雨に降られながら
五時のチャイムが 街に染み渡ってゆく

手と手が離れてくその瞬間の寂しさを覚えていて
二度と 味わいたくないのなら
ほらね明日もこの 夢の続きで 君に会えたらいいなあ。

2016/04/08 (Fri)

[7607] ほどけない約束
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うれしいときには 見えないのに
悲しいときにだけ 見える誰かの優しさ

気づかないくらいささやかな
「あなたがいること」のありがたさ

存在の意味なんて難しいことはわからない
でもただひとつ わかってることは
君が好きだということだけ

人は一人じゃ何も出来ない
だから誰かと一緒に笑い泣くんだ
一人じゃわからない喜びや悲しみを
誰かと分かち合うように 生きる

つないだ手と手に 灯るぬくもりは
不確かなものばかりの世界にたしかな愛を描いて
ギュッと結んだ ほどけない約束
同じ気持ちを 持っている
ただそれだけで二人は明日も二人のまま

愛は ねだるものじゃないんだよ
求められる前から与えるものだ

季節が移ろっても 大切なものが変わらない世界で
誰かを愛し 誰かに愛されたい

暮れゆく街並み 沈む夕日
涙でさよならもいいけど 最後くらいは笑ってよ

悲しいときには 泣けばいい
うれしいときには 笑えばいい
それを遮ることは出来ないよ
ひたすら僕しか出来ないことを探す日々

ついに訪れた夜の 暗い 闇の中でも
消えない明かり それは君だよ
僕は見つけたの 幸せの在処

人は一人じゃ何も出来ない
だから誰かと一緒に笑い泣くんだ
一人じゃわからない喜びや悲しみを
誰かと分かち合うように 生きる

つないだ手と手に 灯るぬくもりは
不確かなものばかりの世界にたしかな愛を描いて
ギュッと結んだ ほどけない約束
同じ気持ちを 持っている
ただそれだけで二人は明日も二人のまま。

2016/04/08 (Fri)

[7606] ひとりぼっちの唄
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聞きたくもないことも聞いてしまうんだよ この耳は 嫌みなくらいお利口さんで
嫌なことも 拾ってしまうんだよ
耳を塞いでも どうやら無駄らしい

悪口を 言うときの人の顔は
どんな顔よりも 醜い顔をしているんだ

誰かのことを非難する自分の顔を鏡で見たことあるかい?
きっと多分誰もないだろうなあ
ひどい顔をしているのに

言葉にしなくていいことも
わざわざ言葉にしたがる僕らは
とても 贅沢な生き物だ
言葉は本来 誰かを傷つけるより
誰かを助けるためにあるべきなのに
どうして僕らは そんなことさえ
忘れてしまうんだろう
あまりにたくさんの憎しみを抱えすぎて 人を思いやる心に気が回らないんだなあ
だから、気づけば大切な人はみんな
僕から 離れていったんだろう

見たくないことも 目についてしまうんだ
見たくなければ目を閉じればいいのに
どうにも 目をそらすことが苦手です

目にあまるような光景が目の前にあると
都合のいいときだけこの目はよく働いて
自分を 敵視したり蔑む人の眼差しに向かって
汚い言葉で やり返すように言い返す

悲しみの中に いるうちに
大切なことを忘れてた
素直じゃないから平謝りだけど
また なんかあったら助けてちょうだい

言葉にしなくていいことも
わざわざ言葉にしたがる僕らは
とても 贅沢な生き物だ
言葉は本来 誰かを傷つけるより
誰かを助けるためにあるべきなのに
どうして僕らは そんなことさえ
忘れてしまうんだろう
あまりにたくさんの憎しみを抱えすぎて 人を思いやる心に気が回らないんだなあ
だから、気づけば大切な人はみんな
僕から 離れていったんだろう

だからまた 離れた大切な人や気持ちを
かき集めているんだろう

また昨日のように心から笑えるように
自分と同じ境遇の誰かを愛せるように。

2016/04/08 (Fri)

[7605] 当事者の言い訳
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こぼれ落ちた空の涙
僕の涙と 混じってひとつに重なったよ

どしゃ降りの雨なのに 差せる傘はひとつもない

悲しみは受け流すことは出来ないのかなあ

行き交う人の中
誰もが わけもなく先を急いでる

みんなが見ているのは自分のことばかり

他人のことなど お構い無しとばかりに
目の前にある涙を 気づいてないふりして素通りしてる
僕も 右に同じ。

2016/04/08 (Fri)

[7604] 
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歩道橋から 見た夕日が今 沈むのを
どんな気持ちで 僕は見送るんだろう

隣で笑うばかりの僕の 不器用な手で
どこまで愛せるかな 世界中で今、僕が一番愛するこの人を

笑わせてあげるよ 悲しいときでも
ただいまも言えないくらい疲れた日も

穏やかに受け入れて流れてく 時を
君と一緒に生きられたならそれだけで

幸せはこの手に舞い降りてくる
だから今日も 愛してるなんて言わないよ

なんだか これ見よがしだから
言葉はなくても つながっていたい

まな板の上で 野菜が踊るように
切られる度に 跳ねて着地する

今夜の夕飯を聞く僕に 出来上がるまで内緒と笑う君
多分幸せとは こんな時間のことを言うのだろう

出来ないことは 出来ないと言って
出来ることだけやればそれでいい

不器用ならば その不器用さごと
愛せるようなそんな人になればいい

幸せなんていつの間にかなっているもの
形だけの愛なんて いらないよ

目には見えなくても大切な宝物
積み重ねて やがて思い出になる

優しさだけじゃ 多分 うまくはいかないからたまには
喧嘩や言い合いもしてそれくらいがちょうどいいよ
仲直りのあとのキスもまた 格別さ

笑わせてあげるよ 悲しいときでも
ただいまも言えないくらい疲れた日も

穏やかに受け入れて流れてく 時を
君と一緒に生きられたならそれだけで

幸せはこの手に舞い降りてくる
だから今日も 愛してるなんて言わないよ

なんだか これ見よがしだから
言葉はなくても つながっていたい

赤い糸に似た 運命付けられた 絆で。

2016/04/08 (Fri)

[7603] 八月のロケット
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終わりのない レールをなぞってく指先
夜の闇を撫でていくのは光と風
発射台から ロケットが打ち上げられる
カウントダウンを待たずに旅立つ心

メルトダウン起こしそうな
熱くたぎる 心のままに 恋をした

僕は君がどうやら好きなようで
とどのつまりは 一度くらいの
デートの誘いをお受けできますか

回りくどくて遠回りで 要領を得ない
僕の下手くそな 言葉は 君にどんなふうに伝わってるのかな

ふいに 笑った君
青い空に 目線を逃がした僕の気持ちをさらってく

天を突き上げるように火を吐いて飛んだ
スペースシャトル 広い意味ではロケット
宇宙飛行士は言ったよ 「地球を直にこの目で見たいんだ」

天気図に渦巻く 台風 威嚇するように
都内へ向かって その勢力を拡大

僕は君の目にどんなふうに映ってるの?

聞きたいけれど こわいんだよ
でも 聞きたいんだよ

アスファルト突き刺さってく陽射しの雨
30度を越える猛暑の中で視界がぼやけてく
景色が二重に見える

雷雨の中を屋根を探して逃げながら 走る
手をつないでる 君のほほが火照ってる

二人は今、宇宙飛行士だ 二人だけの世界を遊泳してる

行きつ戻りつを繰り返すエンドレスループ
そして本題はまたそれていつの間にやら振り出しから

僕は君がどうやら好きなようで
とどのつまりは 一度くらいの
デートの誘いをお受けできますか

回りくどくて遠回りで 要領を得ない
僕の下手くそな 言葉は 君にどんなふうに伝わってるのかな

ふいに 笑った君
青い空に 目線を逃がした僕の気持ちをさらってく

天を突き上げるように火を吐いて飛んだ
スペースシャトル 広い意味ではロケット
宇宙飛行士は言ったよ 「地球を直にこの目で見たいんだ」

ふいに生まれた気持ちに名前をつけた 八月のロケット。

2016/04/08 (Fri)

[7602] 早春譜
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風に散る花びらを見た午後に
なぜか僕の心から 大切なものが
風にさらわれた気がした

春の終わりは 桜色の絨毯
道に敷き詰められて

空を あおいだ眼差しが飛行機雲を
ゆっくりと なぞるように 見届けて

いつの間にか 引き出しの中にしまわれた
思い出の顔をした 小さな恋の押し花

絵手紙をポストに 出した朝
遠い街に住む君に届くかな
そちらはおかわりございませんか?

望遠鏡越し 覗きこんだ
丸い 地球の外側

少しだけ恋の幸せと悲しさを知った唇は
赤く染まって もう僕の知ってる君じゃない

この街を出てゆくときは 重ねた思い出を 惜しまぬよう置いて行こう

旅立ちと別れの季節に吹く風は
誰かを遠く 見送っている

そしてまた ひとつなにかが始まって
静かに終わる いくつもの命を 弔う

空を あおいだ眼差しが飛行機雲を
ゆっくりと なぞるように 見届けて

いつの間にか 引き出しの中にしまわれた
思い出の顔をした 小さな恋の押し花。

2016/04/08 (Fri)

[7601] 夢見人たちの秘密基地
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僕らの七日間戦争を読んでいた頃に
世界のすべてはラジコンみたいに
手のひらで自由に動かせたよ

特撮怪獣映画のパンフレット
学研の地球儀
お菓子のおまけ
数ある宝物 今ではどこにあるのかもわからない

あの日探してた 明日なんて来ないくらい 長い長い夏休み
追いかけたよ流れ雲のあとを
カゴいっぱいのかぶと虫
逃げ込んだ日陰の中で
広げた 僕らの未来の設計図
間違いなどなかったのに
いつの間にかそれよりも大切なものを 見つけてしまったよ

長い神社の急な十何段ある階段を
軽々上れた日に 雷と雨から逃げ出して
雨宿りした 蝉時雨聞きながら

絵日記に描いた 下手くそな絵
海と地面の境目の曖昧なラインを
気にさせずにいたのは フラッシュバックする思い出

田んぼばかりが続く畦道を 駆けずり回って
自転車転がして どこにでも行った
急な雨に濡れる ことも気にも止めず
笑い倒した 夜の庭で
みんなでやった花火
線香花火が落ちて闇がまた広がる
その時いつもそばにあった夏が少しだけ僕から遠ざかった

瞼の裏の真っ白な スクリーンに
あの日を映し出してみよう
おぼろ気でモノクロな記憶に
あざやかな色を 取り戻してくれるのは
この街の変わらない風の匂い

あの日探してた 僕らは長い長い 夏休み
追いかけたよ流れ雲のあとを
カゴいっぱいのかぶと虫
逃げ込んだ日陰の中で
広げた 僕らの未来の設計図
間違いなどなかったのに
いつの間にかそれよりも大切なものを 見つけてしまったよ

大人になった とたんに見えなくなったものができたよ

思い出の中に心ひとつ忘れ物をしてきてしまったよ。

2016/04/08 (Fri)

[7600] 
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票を入れないことを誰かは忙しさを理由にする
誰かはコンタクトをとらなければ挨拶さえしない

しこりのような癌がひとつ
この部屋の空気を澱ませる

ネットという名の暗い社会の縮図のように
無垢なる心を歪ませる。

2016/04/08 (Fri)
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