詩人:どるとる | [投票][編集] |
始まりも終わりもないような
果てしない物語の途中で生まれた僕は
気づいたらここにいて
いつの間にか大人になっていたんだ
生まれた意味も
生きてる理由さえも
わからないから
時々それを言い訳にしてどうして生まれたんだろうかとか疑問を抱いては簡単に死にたいと繰り返す
ここにある物語のとあるページの片隅で
誰もが自分の物語を持っている
誰もが自分の物語の主人公なんだ
そうしてあしたへとつづく物語
アスファルトにうつる影を引き連れて
夜明けに窓を開けて
眩しさに目を細める
悲しみも喜びも
生きてるからこそ感じる素敵な出来事
この涙は強さの証
大人だからって泣かないわけじゃない
なんだかわけもなく
泣きたくなる夜
僕は死ねなかった
まだ生きたいって思う心が捨てられないから
あしたへつづく物語のページに手をかけて眠るよ
そして目覚めたら
そのページの中
僕は生きるでしょう
そして泣いては
笑うのでしょう
そうやってまた果てしない物語はつづいていくんだろう
誰かがそうしたように死ぬまで物語はつづいていくんだろう
何かを残せなくても
えらくなれなくても
生きてるだけで誇りを持てるから
僕は絶え間なく
あしたへとつづく物語のページをめくり続ける
きっと。