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どるとるの部屋


[2465] 希望の唄
詩人:どるとる [投票][編集]


朝から 雨の降る土曜日
心まで曇りがち

誰かのせいにしたくなる
たとえばどんな悪行も
自分のせいにはできないよ
何より自分が大切だから

心の中に悪魔を宿した僕には
自分を守ることは
限りなく
他人を傷つけることと同じだった

俯いてる あなたの目には何が映っていますか?
まぶた閉ざした
美しいものさえ
見ることを拒んだ暗闇の中には 何が見えていますか?

何も見えるわけはないんだ

あなたの目には何も映っていない

だけれど あなたはまだ生きることをあきらめてない

希望を少し
抱いているから

ほら朝が来たときに
あなたは雨にわざと濡れた
それは、生きてることを確かめるためでしょう

だから笑ったんだね
冷たいと感じたときに
あなたはまた今日を生きることを選んだんだね

そうして繰り返してゆくことを決めたんだね

正解でもなければ
間違ってもいない
答えを抱いたまま
いつまでも 解らないまま ずっと悩んでいよう
ずっと迷っていよう

それこそが旅なんだ

それこそが人生なんだ

あなたは深く
深く うなずいた

長い間 閉ざしていた
心の目を今 開き
そこに見たのでしょう

生まれたての希望

ほらね、それはたちまちおだやかな唄になる 唄になる。

2011/02/12 (Sat)

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