ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 雨が上がれば

どるとるの部屋


[2593] 雨が上がれば
詩人:どるとる [投票][編集]


この夕暮れだけは
世界のどこかで
何があっても
きれいに映るんだね

真っ赤な空を見て
泣いてる誰かの
背中がふるえてる
あなたは大切な
誰かをなくしたの?

いつもの街は
跡形もなくなって
「悲しい」
その言葉に尽きるけどきっと泣いてるばかりじゃ 前には進めないね

優しいあなたならわざと 悲しくないふりをして いたずらなキスを頬にくれるね
でも僕はあなたの悲しみに気づいてるから
あなたの傍にずっといるよ そしてあなたがさびしくないように歌を歌ってあげる

大したことはできない
大したことをする気もない
だけど言えることは
ただひとつだよ

桜だって こんなに世の中悲しくたって
一粒も涙流さずにきれいに咲いてるんだ
だから君もあの桜のように 泣くだけ泣いたら 笑ってごらん
あなたの気持ちは痛いほどわかるからこそこの悲しみを越えて あなたが笑えるような明日を 願うよ

僕は雨上がりの虹を待っている あなたと
二人 お揃いの笑顔たたえながら

きっと雨が上がれば
春が顔をのぞかせるよ

気づいてもごらんなさい
もう春は来てるんだ

もう少しすれば
満開になるよ

君の笑顔も
僕の笑顔も
世界中の笑顔も。

2011/03/16 (Wed)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -