ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > ベランダに幸せを干して

どるとるの部屋


[3155] ベランダに幸せを干して
詩人:どるとる [投票][編集]


ねえ 大丈夫? その一言で きっと救われる人はたくさんいる

ねえ 手伝おうか?
そんなありふれた
言葉だけで 泣いてしまう涙もろい僕がいる

心があるために
人を傷つけても
後悔が残るから
反省ができてあとで謝ることができるのさ
心があるために
悪事をはたらいても
心の大事な根っこまでは悪に染まらずに
大好きなあなたがよく知ってる
馬鹿で単純な僕でいられるんだね

ベランダに干した
洗濯物が風に揺れて
洗剤のいい香りが
部屋中に広がる

そんないつものなんでもない景色の中にこそ幸せはあるんだよ
僕は知ってるんだ

ラララ…

ああ 頑張ってね きっとその一言で 思った以上に頑張れる単純な僕がいて

ああ 頑張ったね その一言で 失敗しても何度だって頑張れる僕がいる

きっと特別な事じゃないけど 簡単なことでもない気がするんだよ

ベランダに干した
洗濯物をとりこむ
なにもないベランダに差し込む西日に
照らされた午後
どこか 微笑ましい景色 文句のつけようなどあるはずもない

ベランダに干すのは
シャツやズボンだけじゃなく きっときっときっと 見えない幸せっていうものも干されてるんだよ
だからいつも
僕らは笑っているんだよ

汚れたらまた洗えばいい
喧嘩したらまた仲直りすればいい
簡単なことさ
仕組みは複雑でも

そんな そんな そんな 当たり前を愛して 愛して 愛していこう

当たり前と 吐き捨てないで よく見たら 幸せなことだからね

繰り返す毎日の中に
例えばベランダに
幸せは あるものです

ラブソングって名前をつけたら 簡単だけど 大したことでもないからこんなもんで
だけど 素敵な僕らの日々はいつまでも続くよ

ラララ…

ベランダに今日も僕のシャツと君のブラウス そして 幸せがそよ風にはためいてる。

2011/08/14 (Sun)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -