詩人:どるとる | [投票][編集] |
長い旅路の終わりに
旅人は 確かに見たのさ
大きな夕日や 果てしない大地や 煌々と輝く夜明けの空の色
ナスカの地上絵のように 遠くから見下ろしてはじめて見える
あの日の僕の涙や笑顔が 教えてくれる
意味のないことなど何ひとつないからね
見えない 瞼の裏の景色の中に 希望をひとつまみふりかけて
信じてみよう
明日の自分を
忙しくしていると
過ぎ去る季節も風のよう
馬の駆ける蹄の音
風に凪ぐ草のざわめき
おだやかに流れる
川のせせらぎ
鳥たちのアンサンブル
ナスカの大地に息づく命は永遠の物語の中に秘められた時代を超えて伝わる物語 そっと手を伸ばせば
届く あの日のときめきや感動が 今再び目を覚まし 僕の瞳の中で遠い遠い夢を呼び起こす
瞼の裏に 広がる海のように 遥かな宇宙のように 僕の記憶はとぎれても
地上絵ように
いつまでも消えない
僕らの生きた証が
刻まれているよ
見えない瞼の裏に
地平線の向こうに
ナスカの地上絵のように
あなたのように。