詩人:どるとる | [投票][編集] |
そうさ美しすぎるから
汚れやすい人の心は
まるで卵白のよう
黄身と混ざれば 汚れてしまう
だけど汚れていくのは悪いことばかりじゃない
生きていくことは切磋琢磨働くこと
働けば汚れるよ
汗を流せば汚れるよ
だから僕らは美しいとは言い難い
だけど心はいくらでも美しさを保てるよ
誰かを 憎む時でさえ きっと憎しみがなければ生まれない反省という名の光差し込む夜明けがある
大丈夫さ
罪を償える心の潔さがあればもう誰も傷つけない
畏れを抱き
進め 若き魂よ
列をなして
並ぶ松明が
森を焼き払うまで
僕は何かの終わりをこの目で見届けるよ
本当は美しい世界に僕らのしてきた愚かさとその傷跡がほらあなたの濁った目にもはっきり見えるだろ
僕らが美しいのではなく 僕らの心が美しいことや
見えるものや価値ある宝石よりも見えざる心が美しいこと
僕は忘れない
ずっと忘れないよ
無色透明だった心はやがてこの世界のように美しさをなくし
汚れきった
だけどそれは僕らのいい加減な行いの結果だ
無色透明だった心はやがて過ちを省みる心さえ忘れてしまったようさ
辞書にも聖書にも大事なことは何ひとつ書いてない
大事なのは僕らが心を持ち合わせながらも腐らせることだ
煙草のポイ捨てから人殺しにいたるまで
全ての悪を悪と認められる心を持ち続けるこだ
当たり前なことがないがしろにされてる世の中だ
無色透明だった心はついにここまできてしまった
誰かの嘆きの声は 聞こえるだろうか
理由もなく 僕らは殺され 理由もなく傷つけられる
そんな理不尽な世の中が ある今が悲しい
悲しいばかりさ
僕の中にもそんな悪意があるのかな
どれだけ正義を気取っても無色透明とは言い難い
そんな無色透明だった心 不意のずるさに歪んだ。