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どるとるの部屋


[3910] はじめての朝
詩人:どるとる [投票][編集]


頭の中は 漠然とした明日への不安と期待でいっぱいさ

心の中は 誰かへの憎しみとそれにも勝る愛で矛盾してる

散らかったままの僕の小宇宙
限りなく果てのない道のりに永遠はなくても永遠に感じるほどの長い長い旅路になるだろう

重力に逆らって 心だけは何物にも支配されず 染まらずに
宇宙のような 無重力の中で 自由に笑い 自由に泣きたい

新しい明日がまた生まれたら
昇る朝陽に 僕は昨日は言えなかった「おはよう」を届けたい

心だけは なぜか少し気楽で 渦を巻く不安さえ 忘れてしまうほど寝覚めのいい朝が僕にもあるからね

重力から解放されたように ほら 無理をしなくても 笑いたいときに今だけは笑える 泣きたいときに今だけは泣けるんだ

けっして 望ましい朝ではないけれど
どこかに 救いがあるよ

光はまだ死に絶えてはいない
少しずつ 少しずつ またここから 生まれようとしている

風を感じてごらん
目を閉じてごらん
不必要なもの省いたら きっとただここにこんな風に立っているだけで 幸せな気がする

もう何度も 迎えたはずなのに はじめての朝 僕を照らす陽射しさえ あたたかなやさしさにあふれている。

2012/04/09 (Mon)

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