詩人:どるとる | [投票][編集] |
悲しいことがあった日はなんだか眠りたくなくなる
心の中の悲しい記憶が僕を眠らせない
そういってしまえばそれまでだけれど
悲しいことがあった日だから眠れないんだろう
違うんだ きっと
違うんだ
僕が眠りたくないのは眠ってしまうと夢にまで悲しみが入り込んでしまうから
その日は眠らないよ
ずっと夜が明けるまで僕は眠らないのさ
涙 こぼれ落ちて
ぴしゃんとはじけた
その音にさえ気づかないくらいの気持ちの沈み様
沈没船みたいにさ
ほら心は深い深い海の底で沈んだまま
僕はずっとそこから抜け出せないでいる
自力では自力では這い上がれない距離
だから君に慰めてもらうのさ
やがて夜は明けて
太陽が昇ったら
僕はそこではじめて眠りに落ちるんだ
そこから見る夢にはもう昨日の悲しみは入り込む余地はない
かすかな涙の音にも気づいてくれる
君の優しさと果てしない愛に包まれて生きていることの幸せ
抱きしめながらね
僕は涙を流すんだ
熱い熱い涙を
ああ 窓の外に輝く月
僕もあんなふうに君を照らしてあげたい
そんな柄にもないセリフをたばこの煙と一緒に吐き出したら
今日はいい夢見よう
今日はいい夢見れる
悲しいことはなにもなかったから
生きてるだけで悲しみを目の当たりにしてしまうけれど
人の群れから外れればつかの間だけど安らぎの時間が訪れる
ほら 土日の奇跡
魔法のように僕ら包む
心なしかお互いはまるで輝きあう月と太陽みたいだねとうれし涙で喜びを分かちあう
そんな夜
ふたりは口づけと相成りました。