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どるとるの部屋


[5507] 個性
詩人:どるとる [投票][編集]


林檎みたいに真っ赤な色した空の下で何を君は泣いているの

あの夕陽の赤い色が目に染みたからって君は笑っていました

でも僕だけは知っているんだよ
君が背負ってるたくさんの悲しみに

人は悲しい生き物ですね
どんなに悲しいときも
どんなに辛いときも
心に嘘をつかなきゃならない時があるから

どんなに今日が悲しくてもたとえば雨降りだって笑わなきゃ

いろんなことがあったよ 今日だけでも小説が書けそうなほど

なんとなく町外れの寂れた店先
降りたシャッターをただ見つめていた

人は けなげな生き物ですね
みんな同じ人の中で区別されて
変わらないものの中で変化を求められ
狭い世の中で「個性」を奪われて

僕は自分が何者かもわからず
ただ人だ生き物だと言うだけで
人はそこに必ず他人とは違う
つまらない小さな差を見いだそうとする

人は悲しい生き物ですね
どんなに悲しいときも
どんなに辛いときも
心に嘘をつかなきゃならない時があるから

人は けなげな生き物ですね
みんな同じ人の中で区別されて
変わらないものの中で変化を求められ
狭い世の中で「個性」を奪われて

発言を遮られて。

2014/07/11 (Fri)

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