詩人:どるとる | [投票][編集] |
夜は どこまで行っても夜なのに
終わらない闇の中で 逃げ隠れする
僕は弱虫だね 笑うことにさえ勇気を必要とする
心がうまく ついて行かないんだ
わき上がる悲しみが言葉になんかならない時には
ただ月明かりのように 僕を照らしていて
なんとかなるっていつも思いながらも
どうにもならないってわかっているよ
そんなときは静かに目を閉じる 余計なことを言いそうな口をふさぐ
目の前にそびえ立たせた壁は
社会という現実から逃げるための壁で
見たくない物から目をそらすために拵えたのに
目をそらしても現実はすぐそこにある
たとえば今僕が生きてる世界がすべて出来合いならばこの悲しみも予定調和なんだろうか
なんとかしたいって思っているだけで
どうにもできないと僕は知っている
どうしようもないね 自分で自分を情けなく思う またひとつ夜が明ける
そして 開けたくないドアを開ける
踏み出したくない一歩を無理やり踏み出す
生きることだけがすべてだと言い聞かす
生きることだけが正しいんだと思い込む。