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どるとるの部屋


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詩人:どるとる [投票][編集]


跡形もなく消えてしまうよ
この世界が 終わってしまうと
雨上がりの何もない静かな世界
誰かがふと見上げた空に差す光
何度でも繰り返す
振り子仕掛けの
螺旋の渦

笑っていました
泣いていました
確かにこの場所で
違う名前の違う顔した
たくさんのあなたが生きていました
そんな昔話を
僕は思い出していた

胸いっぱいに 息を吸い込んだら
吐き出すんだ 見えない泡を
胸に手をあてても生きてるのかは
わからない 確かなものさえも疑わしい
何度でも 行き交う
季節は花を咲かせて
また散らしていく

愛した人や
愛された日々を
思い出と呼ぶなら
きっと間違いじゃないだろう
きれいな極彩色が記憶を彩るよ
けして遠くない未来で
僕も消えるだろう
そんな先の話を
僕は考えていたんだ

いつか消えたあの人の知らない世界に僕は今
生きています あなたはどう思うのかな
ねえまたあなたの笑顔が見たくなったなあ

笑っていました
泣いていました
確かにこの場所で
違う名前の違う顔した
たくさんのあなたが生きていました
そんな昔話を
僕は思い出していた

ほっぺたを濡らす
涙が 一滴落ちました
今も少しも変わらずあなたを愛しているのです。

2014/10/12 (Sun)

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