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どるとるの部屋


[6311] 世界をものさしで
詩人:どるとる [投票][編集]


曖昧なこの世界を
人は それぞれの
勝手な理屈や
尺度で 計ろうとする
答えなんて そもそも
ありはしないのに

手を 伸ばしたって
街ひとつにも及ばない
手にした つまらない
常識で 何を計ろうというの
そこにある世界は
今日も誰かの
頭の上で回っていて
それを誰ひとり
解き明かせない

夜と朝を巡る回転は
僕らの 命さえ
軽々と その手中におさめてしまう
ほら また 世界は振り出しから
ひたすら 割り切れない計算をしてる

あやふやなんだ 何もかもが
影のように 感触さえなく
つかみ所のない ものばかりで
それでも 答えを知りたがる
それが人間だ
机にかじりついて
すべてを解き明かそうとした

手にしたばかりの物騒な
銃で 誰を 傷つけるの
そばにあるありとあらゆるすべての事柄に
いちいち 構ってられもしないから
見て見ないふりがここで役に立つ

世界に跨る木馬の回転は
使い慣れない常識という言葉で
世界をものさしで計るなら
あなたの世界はものさし程度で
計れるくらい ちっぽけなものです

まだ 手にして まもないおもちゃを
赤ん坊が物珍しげに 手で弄くって戯れてるだけ
常識という言葉を
めったやたらに 叫んでいたいだけ

夜と朝を巡る回転は
僕らの 命さえ
軽々と その手中におさめてしまう
ほら また 世界は振り出しから
ひたすら 割り切れない計算をしてる

ひたすら 答えを割り出そうとしてる
この世界には
形や色さえ ないのにね。

2015/06/06 (Sat)

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